今回は、平安神宮神苑内にある貴賓館・尚美館(しょうびかん)について紹介します。 

平安神宮神苑(国の名勝)は明治から昭和にかけての名造園家である7代目・小川治兵衛(植治)が20年以上かけて造った池泉回遊式庭園で、国の名勝に指定されています。神苑については、旅のつれづれ140で紹介をしました。 

尚美館は平安神宮の貴賓館として、京都御所にあった京都博覧会の中堂を移築したもので、1913年に完成しました。当初は瓦葺でしたが、景観を考慮して1940年に檜皮葺に改められました。襖絵は、明治後半から昭和初期にかけて活躍した著名な日本画家・望月玉渓によるもので、部屋ごとに金地に鶴・松・竹・梅が描かれています。