椎尾神社(しいおじんじゃ)西観音寺跡サントリー山崎蒸溜所の奥のあたりは、かつて慈悲尾谷と呼ばれていました。ここには僧行基が聖武天皇の帰依仏である十一面観音を本尊にして開創したと伝えられる西観音寺という寺院がありました。「谷寺」とも呼ばれ、江戸初期には七間四面の本堂を中心に、堂塔が整然とたちならび12の僧房もあったと伝えられています。しかし、明治元年の廃仏毀釈によって西観音寺は廃寺となり、現社地より北東に移動になり、椎尾神社となりました。建物や像は各お寺に分散していきました。本堂は観音寺へ、閻魔堂は大念寺へ、閻魔大王と眷属の五尊像は宝積寺へと、大山崎の寺にそれぞれ移されています。当初の祭神は椎尾大明神でしたが、現在は素戔鳴命(すさのおのみこと)、聖武天皇、後鳥羽天皇を祀っています現在の椎尾神社はサントリー蒸留所の中央を抜けて、ちょうど奥まった場所にあります。サントリー蒸留所を通って神社へとたどり着きます。