この時、桜子は八重ちゃんと何度も何度も話をしました。
しかし、八重ちゃんの回答ははっきりしません。
何か糸口はないかと、いろんなパターンの話をしました。
もちろん、学校生活に不満があるのか、クラスでの居場所はどうか、など多くのことを突っ込んで話しました。
お母さんとの連絡も密にして話しました。
八重ちゃんからは
「クラスのみんなは優しいし楽しい。」
「でも苦しくなる時がある。」
「自分と一緒にいて、みんな楽しくないんじゃないかと思う」
気をつかいすぎて、本当の自分を出せず苦しんでいるようでした。
今回のクラス替え(コース別のため、自分で選択できるようになっている)により
1年生の時に仲が良かった子と離れたことにより、自分をうまく出せないようでした。
管理職や学年主任など、学校内で情報は共有し今後の方針を相談しました。
学年主任は八重ちゃんの1年生の時の担任であり、八重ちゃんの変化に戸惑っていました。
八重ちゃんの心を大切にするために、保護者の方には心療内科への受診も一つであることもお話をしました。
保護者の方にいきなり心療内科の話をしたのは、スクールカウンセラーの話をしましたが、八重ちゃんが拒否したという経緯もありました。
しかし、本質的な理由は違うところにあったのです。
これに気づいたのは、八重ちゃんが3年生になってからでした。
→ 続く