タイトル 碁盤斬り 柳田格之進異聞

著者 加藤正人

出版社 文藝春秋

出版年 2024年3月

 

内容 5月公開の草彅剛主演映画の脚本をもとにかかれたもの

彦根藩を濡れ衣の罪で追われた格之進と娘 絹は江戸の長屋でわずかな仕事を得て生活していた。

格之進の囲碁は実直そのものだった。囲碁の交流の中で萬屋の源兵衛と知り合う。それまでの源兵衛は欲に走る商売をしていたが格之進に影響され実直さをモットーにするとかえって商売は上向きに。

ある日 濡れ衣を着せた敵の消息がわかると 格之進は復讐の旅に出る。

中山道 甲州街道を探し回り やっと見つけ本懐をとげる。その後江戸にもどり 萬屋の後継である弥吉と絹は祝言をあげる。

 

所感 話の内容はいたってシンプル。監督が剛さんの静からの怒りの演技が素晴らしいと思って作品を作ったようで そうだろうなという筋書き。剛さんがインタビューで今までで一番カッコイイと言っていたのが想像できるような内容だと思う。父親の無念 実直さ やると決めた時の意思の強さ このあたりは剛さんの良い見せ所であろう。

格之進の実直さが 周囲の人びとに影響をあたえ 復讐という場面はありつつも 皆が貧しくも和気あいあいと平和に暮らすさまもよい。

映像ありきの作品でした。