聾学校の施設見学 | さーやの庭

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私の庭にはたくさんの話の花が咲いてまーす!

手話を習いはじめて3ヶ月ほど。
結婚式のこともあってこのところはなかなか行けずにいたが、
今日は聾学校の施設見学ということで
先生やクラスの方々と
電車を乗り継ぎ施設へ。

行きすがら、聞けば授業もだいぶすすんでるとか・・・!
その上来週から新婚旅行もあってまたいけない・・。
となると、これは自習しかない!

とまあ考えつつ・・・。

聾学校の設備はしっかりしている。
耳の聞こえない生徒さんのために
校内放送のかわりにテレビが設置してあったり、
授業も特殊なマイクをつかったり
チャイムもランプで知らせてくれる。

そして私たちはいくつかの授業を見学させていただいた。

歴史の授業では先生とも少しお話させていただけて、
授業の流れとしては
まず先生の言っていることを(手話で)理解する。
その間はちゃんと見る。
それからノートを書く時間がある。
そして読み仮名などは自分で調べる。
という順序をふむ必要がある。

まず、健常者の学生が先生のいってることを耳でききながらノートをとる、
という段階もとることはできないのだから、そういうことになる。

読み仮名、これも音で理解できないので
訓読み音読みなど含め、調べなくてはならない。

「授業のカリキュラムのすすみはどうですか?」
と伺うと
「普通なら夏休みまでに江戸時代までいけても・・こちらではそこまでは難しいですね。」
と6月末で平安時代の現状を指さしてくださった。

例えば「碁盤の目」(京都の町の説明中だ)というのを伝えるにも
「どこかで聞いた・・ゴバン・・という言葉」というわけにはいかないので、
囲碁、というものがどういうものか教える。
そしてそこから・・
とより丁寧な説明になる。

もしかしたら授業のすすみが遅いかもしれないけど、
ひとつひとつが丁寧なので
ひとつのことを学ぶとたくさんのことも学べているようにも感じた。
聞き流す、ということはできないのだから。

また、一番興味深かったのは
音楽の授業だ。

やはりメインは振動を感じる和太鼓。
これもまた先生に
「歌の音程はどうですか?」
ときくと
やはり音程を感じて発声するのは
かなり厳しいそう。
なので
歌は音程がなくてリズムだけあわせるそうだ。

子供たちの描いた感想文のようなものが壁に貼られていて「歌を上手に歌えるようになりたいな」という言葉に
いろんな気持ちが複雑に私の中に生まれた。

また、卒業してからのことを考えて、
職業訓練のコースもあったりと
学校が全面的に生徒さんのことを考えているのだと感じた。

この手話をはじめて、
新しい世界に出会った。
日常の中に耳の聴こえない方とすれ違っていること、
耳で自然に入ってる情報などでどれだけ私たち健常者が知らずに便利に暮らしているかということ。

でも今日、生徒さんたちの笑顔をみていてもっとこの世の中に手話が広まり、
耳が不自由な方々ともみんなが自然にコミュニケーションがとれるようにな社会になっていってほしいとおもった。

私は生徒さんたちと「こんにちは」「ありがとう」しかコミュニケーションがとれなくて今日とってもくやしかったから。
今度会うときはいろいろきいてみたいこともある。
それまで学習だ!


それから今日、生徒さんたちの描いた絵をみておもったのが
どの絵にもまるでそこに音が流れているようだったこと。

躍動感、感じる風、
友達の振り返った笑顔
きっと耳以外のところで、
また耳でも彼らは何か私たち健常者には感じられていないものを繊細に感じているのだと思った。






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