毎週土曜日、たーりーさんは補習校の図書室から本を借りてくる。


アンパンマンみたいに幼稚園児向けの本を借りてくるときもあれば、中学生向けのヘアアレンジの本を持って帰って来るときもある。


今週はこんな本を借りてきた。





弟や妹が生まれるストーリーはよくあるけど、赤ちゃんが生まれて、猫が寂しがるっていうのは見たことがなかった。


たーりーさんが生まれたとき、うちには2匹の猫がいた。


子猫の時にもらってきたバーニーと、今のうちに越してきた時にもらってきたフレディー。


バーニーのお兄ちゃんも妹も死んでしまい、一匹で私たちと今の家に引っ越してきた。


バーニーは既に11歳くらいだったと思う。甘えん坊で、たーりーさんが生まれるまでは私の膝にいつも座っていた。


越してきて1年くらい経ったところで、バーニーも一人で寂しいかなぁ、と思い始め、近くのキャットシェルターに見に行った。


そこでフレディーを強く勧められ、もらってくることにした。


子供や他の猫たちとも暮らせる猫ですよ、と言われたけれど、バーニーが大嫌いで (バーニーは仲良くしたかったみたいだけど) 私達と同じソファーに座ることはあっても、膝に来ることはなかった。


たーりーさんが生まれて、夜、テレビを見ながら、猫たちとゆっくり過ごすなんて余裕がなくなった。


バーニーはたーりーさんが3歳の時に死んでしまった。もっと一緒に過ごす時間を作れば良かった。


フレディーはたーりーさんが生まれたら、突然フレンドリーさを増して、お客さんが来ても挨拶にくるようになった。(以前は誰か来ると、自分のベットに隠れていたのに)


今では20歳近い。ヨタヨタしながらも、ご飯も沢山食べて、たーりーさんが帰ってくると、たーりーさんにベッタリしている。


膝の上に座らせてずっと過ごしたいけど、毎日バタバタして、一緒にゆっくりできるのは母と電話をしているときぐらい。


でもなるべく側にいたくて、家にいられる生活を保っている。テーブルで作業をしていても、となりのソファーにフレディーがいる。


あとどれくらいこうしていられるか。