日本の父が亡くなったのは去年の10月31日。あれから1年が経った。

亡くなる3週間程前に、入院中の父に会いに日本に帰った時、

「治療が終わったらまた会いに来るからね。」

と約束して泣く泣くイギリスに戻ってきた。私はイギリスで抗がん剤の治療が始まる予定だったから。

その後の父の経過が思ったより良かったので、春に治療が終わったら会いに行けるかも、と思っていた矢先だった。

まだ71歳だった。たーりーさんが成長した姿を見て欲しかった。兄が付いていたとはいえ、独りになってしまった母の側に居てあげられないのも辛かった。

母は、私の抗がん剤治療が終わる3月から、2ヶ月ちょっと、イギリスに来た。独りで気が張っていたらしく、家に来てホッとしたせいか、1週間くらい寝込んだ。母のいる間に、私の放射線治療も終了し、一周忌に帰れるように頑張る、と約束して母は帰っていった。

たーりーさんの学校は出欠がとても厳しい。日本にいたら、まだ幼稚園の年少さんなんだけど。でも事情を校長先生に説明したら直ぐにお休みを取らせてくれた。


1年振りの日本。どこに行ってしまったんだろう、というくらいあっという間の1年だった。

去年はまだ金木犀が盛りだった。今年はもう終わってた。

一周忌は葬儀を行った所だった。父方と母方のきょうだいと私とたーりーさん、そして兄1家が出席した。たーりーさんは法事の意味がわからず、周りを笑わせてくれたおかげで、私も笑顔でいることができた。そして父の両親のお墓にも報告に行った。

お天気にも恵まれて、美味しい物も沢山食べて、母とも沢山話をして、あっという間の2週間と4日だった。もう少しいたかった。1年に2回くらい母に会えるといいのだけれど。

次は夏休みに帰ろうねって、たーりーさんにも日本にいる皆にも約束したから、頑張らなければ。