櫻葉❤
ひとり。
ベットに勝手に横たわった。
目を閉じて息を吸う。
翔ちゃんの匂い。
クラクラする。
俺は天使。
それもタダの天使じゃない。
天使の中にはたくさんの階級があるけど、
俺様は
たった4人しかいない大天使様のひとり。
おまけに、、、グレーの翼をもつ堕天使。
邪視を持ち
月を支配し
目から血の涙を流す
かなり、、、まぁ、、、レアキャラ。
強力な力を持ち
かつかなりのレアキャラな俺様は
、、、当然
天使界では居心地が悪い。
なんせ死を司る天使は俺様ぐらいだからな。
まぁ、、、そうはいっても天使の端くれ。
神様に絶対服従を誓ってはいる。
居心地が悪くても
基本は天使界にいる。
白い世界の唯一の黒い点。
白い世界に忠誠を誓った
グレーの翼の持ち主が
俺。
翔ちゃんのいるココ。
ココは闇の世界。
闇の世界にだって太陽はあるし月も出る。
翔ちゃんは、、、、、
この宇宙で唯一無二の
死神。
死を司る神の
トップだ。
この闇の世界で
いや
全宇宙の中で
それは絶対の存在。
そして
最も強烈な
ヒカリの存在。
死神は、、、
ただそこにいるだけで
すべてのモノを惹きつけ
魅了し
狂わせる
最高神。
でも、、、
翔ちゃんはそれだけじゃない。
翔ちゃんには秘密がある。
俺にはわかってしまう。
ばれちゃうんだ。
だって俺もレアキャラだから。
美しさと引き換えに
そこには絶対隠し通さなきゃいけない秘密がある。
月を支配する俺様が
グレーの翼を持つ俺様が
毎月、新月と満月にはココにいない翔ちゃんに
気づかないはずがないだろう？
おまけに、、、
最近じゃ
下弦と上弦の日だって
ここにはいないんだ。
「、、、」
なんとなく上を向いた。
この部屋の天井は
バカみたいに高い。
「、、、、、」
無言でその天井を見上げる。
あっちの、、、
あの真っ白な世界の
アイツに会いに。
翔ちゃんは今日もまた
行ってしまった。
漆黒のマントを羽織って、、、
