大好きだった「家族」が

帰って来る時ですね ショボーンショボーン

 

 

 

 

うちの子で幸せだったのかな?

 

僕は幸せだったよ

https://www.facebook.com/wannyansiawaseouendan 転載元

 

 

 

僕は犬。(猫)

名乗るほどの犬(猫)ではない。

そこいらにいる

ただのわんにゃんだ。

 

小さい頃に里子に出され、
今の家に貰われてきた。

他にも兄弟がいたが、
もうみんな生きてはいないと思う。

 

奔放で縛られるのが嫌な性格の僕は、
ご主人にたくさん迷惑をかけた。

そこいらにおしっこを掛けたり、
他の家の犬に吠え掛かったり。

 

 

その度にご主人に怒られ、
時には手を出されたりもした。

だけどその後にはご主人は必ず、
優しく撫でてくれた。

 

僕はそんなご主人の、
大きな手と匂いが大好きだった。

ご主人が泣いていた日もあった。

そんな時は、僕は黙って、
ご主人の傍に寄り添った。

 

犬である僕に出来ることは、
それぐらい。

ご主人が遠くに連れて
行ってくれたこともあった。

そんな時は、
僕は思いっきり遊んだ。

 

犬(猫)である僕はそうやって、
喜びを表現した。

長い年月が経って、
僕はもう目も耳もだいぶ悪くなった。

なにか病気に掛かっているらしい。
立つのもつらくなってきた。

 

あれ?

またご主人が泣いている。

何か悲しいことや
辛いことがあったのだろうか?

僕はふらつく足で立ち上がり、
ご主人の傍に寄り添おうとした。

 

ご主人は、立ち上がる僕に、
震える声で「ダメ!」と声を荒げた。

また僕の行動が、
ご主人を怒らせてしまったようだ。

だがその後は、
必ず僕を優しく撫でてくれる。

 

僕は目を閉じた。
もう目は見えていなかった。

だけど、
大好きなご主人の手と匂いは感じる。

『僕は幸せだったよ』

『ありがとう』

 

 

 

サクラ 7回忌 です にゃー