人間に見捨てられ、
行き場をなくした動物たちを撮影する写真家
行き場のないペットの写真を撮影し、
多くの人に知ってもらうという活動をしています。
参照元:Bored Panda
『猫なんて嫌いなんだ俺は』
https://www.facebook.com/necomaltushigura 転載元
高校生の頃
家に小さい野良猫が住み着いて
庭にうんこしたり
にゃーにゃーうっさいから
頭きて
捕まえて庭から追い出そうとしたんだ。
捕まえた時
ボロボロに汚れてて、とても臭かった。
潔癖性気味だった俺は
そいつを風呂場に連れ込んで
全身をワシワシ洗った後
しっかり乾かしてやった。
これで匂いもとれたし
さあ外に連れて行こうとしたら
急に雨が降ってきたんだ。
せっかく洗ったのに
雨に濡れて汚れてしまうのは
洗い損だと思い
雨がやむのを待った。
雨はますます強く降ってきた。
今日はやみそうにないな…
1日だけ猫を泊めてやることにした。
その晩一緒に寝たら
もう情が移っちゃって
「たま」なんて
ありがちな名前つけて
雨の日も
風の日も
雪の日も
春も夏も秋も冬も
いつだって一緒に遊んでいたのに
去年暮ぐらいに腎臓悪くして
エサ食えずにどんどん痩せていって
それでも
高い点滴とか打ってやったり
優秀な獣医探して診てもらったのに
相変わらず苦しそうに
にゃーにゃいってて
幸せそうな顔で
俺の腕にしっかり抱かれたまま
ちょうど半年前に死んじゃった。
野良の時にお気に入りだった
庭のユスラウメの根元に穴掘って
おもちゃとか食器とか
クリスマスとか正月にしか
食わせてあげなかった
モンプチの高いやつとか入れてやって
最後に毛布に包んだ「たま」をいれて
埋めてやろうと思ったんだけど
もう色んな思い出が次々に
思い出されちゃって
25歳無職で
どうしようもない俺は
本当、久しぶりに号泣しちゃって
外を通る女子中学生とか主婦とかが
じろじろ見てきたけど
涙と嗚咽止まんなくて
それでも何とか埋葬終えて
線香立ててやったんだけど
なんかもう部屋戻ったら
いつもの座椅子の上で丸くなって
俺に気付くと
嫌そうににゃーとか
言ってくるんじゃないかって…
全然 死んだ実感がわかなくて
夜寝る時に「たま」のいない
冷たい布団に入った途端に
また泣いて。
だから、
猫なんて嫌いなんだ俺は。