夏が来ました!

 

7月4日は建国記念日なので、いろいろなところで

アメリカを表す赤と青のデコレーションが見られます。

 

スイカをイメージしたクッキーもお店で見られるようになりました(^^)

 

 

今年の春もバタバタしっぱなしでした。

また引越をしたんですm(_ _)m

 

 

10か月前、大家さんから「出ていくか、この家を買うか、どちらかにしろ。」

と言われて、引越をしました。

それから新しい住処で暮らしていました。

 

 

それから4月のこと。

新しい家の大家さんがこの冬に亡くなられたので、

大家さんが別の人になるとの連絡が入りました。

 

 

亡くなられた大家さんは90歳ぐらいの女性だったそうです。

だからか、相場よりも安く貸してくださっていました。

 

 

アメリカも物価も家も金利も何もかも高いです。

下がる気配が感じられません。

新しい大家さんになれば、家賃をぐんと上げるか、この家を売りに出すか、どちらかになると思います。

 

 

夫とどうしようか、と話をしていたら、5件隣の家が売りに出されました。

数年空き家だった家が売りに出されました。

 

 

小さくて古い家です。

でも、立地がいいので購入するにはいいのでは、と思いました。

 

 

いずれは日本に帰るので、家を購入することはためらっていました。

でも、賃貸生活を続けていれば、これからずっと急な追い出しを心配しないといけません。

 

 

悩みましたが、思い切って購入することにしました。

購入に関するいろいろな手続をなんとか終えて、引越を終えることもできました。

 

 

慌ただしい春でしたが、これからは追い出される心配がなく過ごしていけます(^^)

(ローンの支払いの心配は大きいですが💦)

 

 

まだまだ家の中はグチャグチャですが、帰る家があるって本当にありがたいです。

住所があることも当たり前ではないですよね🙏

 

 

話は変わって、オルガンのことを書きますm(_ _)m

しかも、もうとっくに終わったイースターのことです💦

 

 

4月のイースター礼拝で奏楽をさせてもらいました。

イースターの数日前にオルガンのレッスンに行きました。

聖金曜日とイースター礼拝で歌う讃美歌を丁寧に教えてもらいました。

 

 

レッスンが終わって帰る時、先生が「イースターが終わったら、イースター礼拝の奏楽がどうだったか、Emailで報告しなさい。」

と、言いました。

 

 

レッスンで学んだことを復習して、

聖金曜日とイースター、それぞれの礼拝に臨みました。

 

聖金曜日は、学んだことを活かした奏楽ができたと思いました。

いつも失敗をするのが当たり前になっているので、

大きな事故を起こさなかった自分を誇らしく思いました(*´σー`)エヘヘ

 

 

でもイースター礼拝は違いました。

なんと、一発目の開会の讃美歌のイントロで間違った音を弾いてしまいました。

誰もがよくよく知っているイースターの讃美歌です。

「なんでこんなところで間違うのーーーー(´Д⊂ヽ」

と、自分に呆れ、失望しました。

礼拝が始まって数分で間違ってしまうって、漫画みたいです(-_-;)

 

 

きっと会衆のみなさんと牧師は「おいおい」と呆れていたし、不安になったと思います(_ _;)

 

 

開会の讃美歌の後、情けなさすぎて「もう弾きたくない」と落ち込んでしまいましたが、ここで投げ出すわけにもいかないので、気力を振り絞って最後まで弾き続けました。

 

 

イースターが終わって家に帰りました。

でも恥ずかしい気持ちでいっぱいで落ち込んでいました。

 

 

礼拝が終わって、先生に報告メールをしなくちゃ、と思いましたが、

どんなふうに書けばいいのか分かりませんでした。

 

 

あまりにも情けなくって、悲しくって、

イースター礼拝のことを文字に表すことができませんでした。

思い出すのも辛かったからです。

 

 

先生から新しくもらったメンデルスゾーンとBach先生の前奏曲とフーガも練習する気になれませんでした。

 

 

オルガンはわたしには向いてないんだろうなって思いました。

 

 

レッスンに行きたい、という気持ちも湧いてきませんでしたm(_ _)m

 

 

そしてイースターから1か月後のこと。

 

 

先生からEmailが届きました。

 

 

「かろやんへ

 

かろやん、僕はまだあなたからイースターの報告を聞いていませんよ。

時間があるときにイースターがどうだったのか、知らせなさい。

 

待っていますよ。」

 

 

と、先生はわたしのイースターのことを

心配してくれているメールを送ってくれました。

 

 

わたしは、先生にとって「どうでもいい生徒」なんだろうなって思っていました。

 

先生の教会ではいろいろなコンサートがあります。

オルガンのコンサートもあります。

でも、数年前からそのコンサートにわたしを呼んでくれないんです(_ _;)

ふつう、せめてオルガンのコンサートには呼んでくれますよね💦

 

 

だから「どうしているの?」と先生が連絡をくれたことにびっくりしました。

 

 

先生の気持ちに感謝して、イースターのことをきちんと報告しました。

 

「先生、連絡をありがとうございます。イースターの報告をしていなくってごめんなさい。わたしはイースターで失敗しました。しかも開会の讃美歌のイントロで間違ってしまいました。その間違いによって、会衆や牧師を不安にさせてしまいました。

レッスンでたくさん教えてもらったのに、それを活かすことができなくって本当にごめんなさい。

 

 

残念な報告をどのように書いたらいいのかわからなくって、先生にメールができませんでした。でも、礼拝の奏楽は続けています。」

 

 

と、先生にイースターのことを伝えました。

 

 

すると先生から返事がありました。

 

 

「イースターのことを教えてくれてありがとう。

 

まず、あなたは僕に謝る必要は全くありませんよ。

あなたは間違えて落ち込んでも、礼拝最後まで弾き通すことができた。

これに僕は安心しましたよ。

 

 

僕たち音楽家は、完璧な人など誰一人いません。

そしてあなたが間違えた音は、会衆の人はあまり気にしていないものです。

 

僕たちはついつい「ミス」に心を奪われてしまいます。

でもね、あなたも含め、僕たち音楽家は今までに何千という正しい音、美しい音を奏でています。それなのに、たった数か所のミスで、それらの美しい音楽をなかったことにしてしまいます。

ミスというものは恐ろしいものです。

 

でもね「できなかったこと」ではなく「できたこと」に目を向けなさい。

 

あなたによってイースターの礼拝が支えられたことは事実です。

よくがんばったんですよ。

自信を持ちなさい。」

 

 

と、先生は励ましてくれました。

 

 

「先生、ありがとうございます。先生の言葉を読んだら元気が出ました。

わたしはイースターの礼拝で落ち込んでしまって、それからオルガンの練習も楽しくできていません。

 

でも、メンデルスゾーンとBachの曲はちょっとだけ譜読みしました。

ちょっとだけの譜読みでも、レッスンに行ってもいいですか。」

 

 

とお返事をしました。

 

 

そして先生から返事がきました。

 

 

先生:「もちろんちょっとでもいいです。ゆっくりの方がレッスンもしやすいです。

レッスンに来なさい。会えるのを楽しみにしていますよ。」

 

 

と、先生が言ってくれました。

そして2日後にレッスンの時間を作ってくれました。

 

 

レッスンに行くと、練習をしていた先生がわたしの階段を上がる足音を聞いて、練習を止めて階段まで迎えに来てくれました。

 

 

いつもはわたしがオルガンの演奏台のところまで来るまで、先生は練習を続けます。

でも今日はわざわざわたしを迎えに来てくれました。

 

 

初めてのレッスンのときのように

「こんにちは」と優しい笑顔と声で迎えてくれました。

 

 

そして、いつものように、わたしのためにオルガンのベンチを合わせてくれて、座らせてくれました。

先生はわたしにとって良いベンチの位置を覚えてくれています。

 

 

そして「イースターで何をどのように間違ったのか、言いなさい。」と言われました。

 

 

それを伝えるのも辛かったですが、詳しく先生に言いました。

 

 

先生:「それぐらいのこと、気にしなくてよろしい。」と、言われました。

 

 

先生:「間違っても止まらない。それができたのであれば十分です。もう忘れなさいい。次のことを考えていきなさい。」

 

 

と、バッサリ言われました。

 

 

それからメンデルスゾーンの前奏曲(ト短調)をゆっくり、ゆっくり弾きながら教えてもらいました。

 

 

先生は、フレーズづくり、アーティキュレーションのつくりかたを、丁寧に教えてくれました。特に内声の動きをつぶさないよう、それぞれの声部が明確に聞こえるように弾きなさい、と言われました。

 

 

あと、フレーズの終わりの8分音符が短くならないように気をつけなさい、と言われました。

 

 

先生:「ゆっくり練習。そして自分が弾いたものを録音して聞きなさい。」

 

 

これらを守って練習しなさい、と最後に言われました。

 

 

 

レッスンが終わって帰る時、先生に

 

わたし:「心配をかけてごめんなさい。」

 

 

と先生の目をしっかり見て言いました。

 

 

すると、

 

 

先生:「あやまらなくていいの。心配しなくていいの。」

 

と、優しい笑顔で言ってくれました。

 

 

先生の優しい笑顔を見て、ようやく安心できました。

ちょっと涙も出てしまいました。

 

 

先生は、わたしに完璧を求めていません。

「間違ったらダメ」だなんて一言も言っていません。

 

 

ただ、わたしがどのように奏楽をしたか、どうか、それだけを確認したかっただけです。

 

 

先生は、わたしの良かったことも、残念だったことも、全部ひっくるめた報告を聞きたかっただけです。

 

 

これからは、先生に良かったことも、がっかりしてしまうことも、全部伝えていこう思います。

 

 

今回のことで先生はわたしの「先生」なんだなって改めて思いました。

 

 

先生のことをこれからも信頼して、しっかりついていって、学び続けていきたいです。