8月と9月。

 

 

自分の教会(8月)と、出張先の教会(9月)の礼拝で大やらかしをしてしまいました。

 

 

あまりの情けなさと、技量と教養のなさに落ち込みを通り越して、

自分に呆れてしまいました。

教会でオルガンを弾くことは、わたしには向いていないんだな。

わたしが弾くと、牧師先生やみなさんに迷惑がかかってしまうから、

もうオルガンの奉仕をするのは辞めた方がいいのかな・・・。

コーヒーとおやつを用意する奉仕に専念しようかな・・・。

 

 

って、思い始めました。

 

 

何をやらかしたかを告白しますm(_ _)m

 

 

 

8月のはじめ。

牧師先生たちの大きなカンファレンスが、2日間に渡ってわたしたちの教会で開かれました。

 

 

2日間とも、朝の礼拝が持たれました。

牧師先生は、会場教会がわたしたちの教会、ということで、わたしに奏楽の機会を与えてくださいました。

(去年の8月にもありました)

 

 

礼拝はMatins(昔、修道士さんたちが行っていた朝の礼拝) という礼拝形式です。

 

 

 

わたしはこのMatins が大好きです。

それに、牧師先生たちの歌声も大好きです。

わたしたちの教団では男性しか牧師になれないので、高校球児のような、力強くて情熱にあふれた歌声が礼拝堂に響きます。

それに包まれると「うっとり(*´艸`*)」するんです。

 

 

このカンファレンスにはたくさんの牧師先生たちが集まります。

100人は超えます。

 

 

わたしにとって100人を超える礼拝は、とんでもないことなんです。

その100人はみんな牧師。

普段の礼拝では聞けない、信仰にあふれた歌声が礼拝堂に響くはずです。

 

 

と、いうこともあり、この礼拝のために8月の第1週目にレッスンに行きました。

先生は、Matins を最初から最後まで再度、丁寧に教えてくれました。

Matins はチャントの部分が多いから、先生と一緒に歌詞の英語も読みました。

先生は学校の英語の先生のように、英語の読み方を丁寧に教えてくれました。

 

 

先生はこの礼拝で自信を持って弾けるように、と

「かろやんもMatins を歌うんですよ(^^)」とメモを書いてくれました。

 

 

レッスンで学んだことを復習して、何度も何度も練習をして。

録音もして、実際に自分の奏楽で歌ってみました。

おかしいな、と思うところを修正して、また録音。

 

 

今の自分にできる準備を精一杯して、カンファレンスの一日目を迎えました。

 

 

礼拝が始まる15分前になると、牧師先生たちが礼拝堂に集まってきました。

いつもの余裕たっぷり(礼拝出席者数が少ないという意味💦)の礼拝堂が、たくさんの人でいっぱいになりました。

さらにみなさん、牧師先生です。

礼拝のプロであり、賛美歌のプロです。

 

 

分かっていたことなのに、礼拝が始まる前、急に緊張してしまいました。

ドキドキを通り越して、怖くなってしまって、体がブルブル震えてしまいました><

 

 

礼拝が始まる前の前奏曲は、なんとか弾き通すことができました。

 

 

前奏が終わると、祭壇にいる司式を担当する牧師先生が無言で立ち上がりました。

すると会衆席の牧師先生たちも立ち上がりました。

それは、礼拝開始の合図です。

 

 

そしてオルガニストは先唱を担当する司式者のために、チャントの最初の音を出さなくてはいけません。その音は、フルートの8’ 一本だけで弾きます。

 

 

 

それなのに、わたしはこの出だしの「ラ」の音を、ドデカイ音(プリンチパルの組み合わせ)で弾いてしまったんです💦

 

 

静かな礼拝なのに、デッカイ音で出だしの音を弾いてしまいました。

間違った鍵盤で弾いてしまったんです><

礼拝堂が一瞬、凍りついたのが分かりましたm(_ _;)m

 

 

でも司式者の牧師先生は動揺せず、何事もなかったかのように歌っていきました。

 

 

そこからは気持ちを切り替えて、止まらないように、間違った音を弾かないよう、必死で弾いていきました。

 

 

司式者の説教が始まったら、一息つけました。

15分ぐらいの休憩です。

 

 

わたしも説教を聞きました。

でもその間も、しょっぱなのやらかしが頭をグルングルンと駆け回ります。

申し訳なさと「またやらかしてしまうんじゃないのか?」という恐怖で、

体がまた震えてきました。

 

 

説教が終わったら「Te Deum」という歌に入っていきます。

体の震えをおさえながら、この歌に入るための前奏を弾き始めました。

 

 

すると・・・。

音を間違えてしまいました。

ズッコケルような、ひっくり返るような、とんでもない間違った音で弾いてしまいました。

 

 

前奏を間違えるって、おおやらかしです。

大犯罪です。

会衆の人たちが、心を合わせて歌い出せないからです。

 

 

こんな大事な礼拝で、こんな大迷惑なミスをしてしまうなんて・・・

(例えて言えば、『メリーさんの羊』を、ミーレドレ ミシシー、と弾いたようなものです(_ _;))

 

 

わたしはやってはいけないミスをしてしまいました。

牧師先生たちの勉強会のための礼拝なのに。

わたしもずっと楽しみにしていた礼拝なのに。

奏楽の機会をくださった牧師先生の顔にも泥を塗ってしまいました(ノД`)

 

 

二日目の礼拝は、音を間違えることなく奏楽を務めることができましたが、

やらかしたことは無しにできません><

 

 

カンファレンスの後日、牧師先生からカンファレンスに出席した牧師先生たちからのメッセージカードを受け取りました。

 

 

 

中を覗いて見ると、何人かの出席者からのあたたかい言葉が寄せ書きされていました。その中に「一日目より二日目へと、成長していきましたね!」という言葉もありました。

 

 

また、教会のとある方から、こう言われました。

 

 

「カンファレンスに参加した牧師の一人が、『この教会のオルガニストは、礼拝で間違った音で弾いていたけど大丈夫なのか?』と、言ってきてな。

 

確かにあんたは間違った音を弾いた。でも、その牧師にこう言ってやったよ。『今日は失敗したけど、いつもは立派に弾いているんだよ!』

 

気にせずに頑張り続けなさい。」

 

 

あーん💦

聞いちゃった以上は気にしますぅ(ノД`)

 

 

あの礼拝では絶対に間違ってはいけなかったんです。

たった一つの音でも、間違いは許されなかったんです。

 

 

それなのに、間違うことが難しいぐらいの箇所で、誤った音を弾いてしまいました。

 

 

わたしって、役立たずどころか、教会の信用を落とすために弾いているんじゃないのかな・・・。って思いました。

 

 

そして、9月もやらかしてしまいました。

やらかした場所(犯行現場)は、出張奏楽のメソジスト教会です。

 

 

 

礼拝の3日前。

音楽監督のビルさんから、その日に歌う賛美歌のお知らせメールが来ました。

 

 

「今週の日曜日の賛美歌は、〇〇番と▢▢番です。

※賛美歌の番号だけ書かれていました。

 

〇〇は、”Peppy" で 、

▢▢は、”Not Peppy"で 弾いてください。」

 

 

と、書いてありました。

 

 

”Peppy"・・・。(´・ω・`)

 

 

なに?💦

 

 

ピーマン(Pepper)みたいな言葉だな。

 

 

わたしには初めての言葉だったので、辞書で調べてみましたφ(. .)

 

 

<Peppy>

元気いっぱい!

 

 

Happy と親戚のような言葉なんだな💦

 

 

じゃあ、

〇〇は、元気いっぱい!

▢▢は、おとなしく。

 

弾けばいいってことなのかな?

 

 

▢▢番の賛美歌が収められている楽譜は、教会のオルガンの近くに置いてあるので、

明くる日の金曜日に教会に行って、▢▢番の賛美歌を確認しました。

 

 

でもその歌は、八分休符もいっぱいあるシンコペーションの曲です。ノリノリのリズムで書かれた賛美歌でした。(ンチャッ、ンチャッ!ンチャチャッ!のリズム)

 

 

あれ???@@💦

この歌こそ Peppy じゃないの?💦

 

 

ひとまず、指示された通りの▢▢番の歌を練習しました。

でもこの楽譜はどう見ても、オルガンのために書かれた伴奏譜ではありません。

しかも会衆賛美の歌としては難易度が高いような気がしました。

しかも長い歌です。

 

 

本当にこの歌を礼拝で歌うんだろうか・・・。

みんな、歌えるのかなあ???

 

 

ひとまず、この歌を譜めくり無しで弾けるように、

楽譜をコピーして張り合わせてみようと思いました。

 

 

教会の事務所に行って、楽譜のコピーをお願いすると、

事務所の人が「はい、これ。明後日の日曜日の礼拝プログラムだよ。」

 

 

と、プログラムを印刷したものをくださいました。

 

 

プログラムを確認すると、▢▢番の歌が違っていました。

 

 

わたし:「あの、音楽監督のビルさんは違う賛美歌を弾くようにと言われたんですけど、プログラムに書かれている方が正しいんでしょうか?」

 

 

事務所の人:「え?わたしはビルが言われた通りの賛美歌のタイトルと番号をプログラムに打ち込んだだけよ。」

 

 

と、言われました。

もう一度、プログラムを確認すると、聖歌隊が歌う曲の名前が、ビルさんがわたしにくれた賛美歌のタイトルになっていました。

 

 

どうやらわたしに聖歌隊の曲名を伝えられたようです(^o^;

 

 

プログラムに書かれている賛美歌はこちらでした。

 

 

一通り弾いてみると、聞いたことのある歌です。

日本では「ロンドンデリー」という名前で有名だと思います。

 

 

なるほど、これは「Not Peppy」だな。

 

 

でも、この教会はいつも速く歌うし、

音楽監督さんはわたしに「もう少し速く弾きなさい。」といいます。

 

 

それにこの歌は閉会の賛美歌です。

だから大きな音で弾くのがいいのかな・・・。

 

 

歌詞も神への感謝の言葉であふれているし。

 

 

と、いうことで、速めのテンポと大きな音で弾いていきました。

 

 

わたしには音楽監督さんの具体的な「Not Peppy」が見えていませんでした。

心配だったので、マイケル先生に聞いてみようかと思いました。

でも金曜日の午後です。

聞くにはもう遅いかも、と思って、先生に聞きませんでした。

 

 

そして日曜日。

礼拝が始まる直前に音楽監督のビルさんに、この歌の楽譜を見せて「どんなテンポで弾いたらいいですか?「遅く」ですか?」と、急いで聞きました。

 

 

すると「Not Peppy」とだけ、言われました。

 

 

頭の悪いわたしは、「Not Peppy」がはっきりと分からずじまいでしたm(_ _;)m

 

 

ビルさん:「この歌のとき、僕があなたの側に行ってあげるから。」

 

 

と、言われました。

 

 

そして、礼拝が始まり、進んでいき、閉会の歌となりました。

 

 

この歌のイントロを弾き始めました。

 

 

すると、ビルさんではなく、聖歌隊の女性の人がオルガンの側に来て、

 

 

「落ち着いて、スローダウン。」

 

 

と、手で合図をしてくれました。

 

 

あー💦

わたしの思っていたテンポはやっぱり速かったんだ~💦@@💦

 

 

歌が始まったら、一気にテンポを落としました。

みんなびっくりしただろうな・・・。(ノД`)

 

 

そしてわたしは穏やかな音にせず、大きな音で弾きました。

 

 

礼拝が終わったあと、礼拝に出席していたケネスさんにこの賛美歌について聞くと、

 

 

ケネスさん:「これは静かに弾く曲なんだ。『ダニーボーイ』っていう歌を知っているか?みんなこの歌をイメージして、この賛美歌を歌いたかったと思うぞ。」

 

 

とのことでした。

 

 

家に帰って「ダニーボーイ」の歌詞をインターネットで見てみました。

すると「出兵する子供を思う親の気持ち」が歌詞に表されていました。

 

 

げーーーっ!!!!

わたしは、そんなことを知らずに大きな音で弾いてしまったよー(*´Д`)💦

 

 

それにこの歌はアメリカの人たちが大好きな歌の一つなんだそうです。

 

 

それなのに、それなのに。

大トンチンカンな奏楽をしてしまいました。

 

 

みんな、しっとりと歌いたかっただろうな・・・。

それなのにわたしは、そんなみなさんの気持ちをぶち壊してしまいました。

 

 

8月の失敗。

そして9月の失敗。

 

 

わたしには、礼拝で奏楽をする素質がないことにようやく気づきました。

 

 

ただ指や足が動くだけではだめ。

心の強さや、教養も必要な奉仕です。

 

 

代わりの人がいるなら、今日からでも代わってほしい。

 

 

と、思いました。

 

 

奏楽は一人で多人数を支える音楽です。

それに礼拝の流れや雰囲気もつくる役目も担っています。

 

 

わたしにはこの力がなかなか身に付きません(ノД`)

 

 

久しぶりにかなり落ち込みました。

今までも落ち込んだことはあったけど、

「今度はがんばるっ!!」

という、周りに迷惑をかけるぐらいの前向きな気持で突き進んでいました。

 

 

でも今回は初めて、オルガニスト、辞めたいかも・・・。

 

 

と、思いました。

 

 

失敗に向き合うって、どういうことなんだろう。

反省しても、またこのようなやらかしをわたしはしてしまうと思います。

 

 

今週、オルガンを習いに行くのに、練習も億劫になってしまいました。

 

 

教会のオルガニストって、本当に難しいな・・・。

 

 

次の日記につづく。