前回の続きです。

 

 

2日目は、大きな教会&大きなオルガンで練習をさせてもらいました。

これも先生からの配慮であり、プレゼントなんだな・・・。

とってもありがたいです🙏

 

 

与えられた3つの課題をどれか一つでもこなさないと、

夕方のレッスンを受けることができません。

 

 

まずは、この賛美歌の Reharmonization にチャレンジすることにしました。

 

 

 

朝のレッスンで教えてもらった、

関係調に進んでいったり、

オーグメントやディミニッシュを使ったりしながら

和声をつくっていきました。

 

 

次の和音に進むときは、レガートに移行できる和音にすること。

そのためには転回(根音を、第3、5、6、7音などに移動させる)を使いなさい、とも先生は言われました。

 

 

先生から受けた注意事項を思い出しながら、いろいろな和声を作っていきました。

なんとかできたましたが、中間部のソプラノのメロディが行方不明になってしまいました💦

きっとこれは不合格になってしまうけど、自分の心の中に浮かび上がった音楽を大事にしたい&先生に聞いてもらいたい、と、いうことで、これで先生に提出(聞いてもらう)することにしました。

 

 

Reharmonizationが終わったら、12時30分になっていました。

お腹が空きました。

 

 

と、いうことでお昼ごはんを食べに出かけることにしました。

今日のランチの場所は、さっき見つけた韓国スーパーマーケットです!(^^)/

 

 

オルガンの電源を切って、教会を出て、車に乗って目的地に向かいました。

練習先の教会と韓国スーパーマーケットは、車で10分ちょっとの距離にありました。

 

 

スーパーマーケットにまた戻って、何を食べようかな?とワクワクしながら

見て回りました。フードコートも行ってみました。

でも、どれもなかなかのお値段です。

今回は勉強をしに来ているので、食べ物にたくさんのお金を使えないです(´;ω;`)

と、いうことで、このお弁当を買いました。

 

 

黄色のたくあんも乗っかっていて美味しそう(*´ω`*)

玉ねぎと炒めたポークが乗っかっていました。

唐辛子が効いてスパイシーでした。

そして、太い春雨の炒めもの。

これで約8ドルでした。

フードコートのテーブルで食べました。

下にはご飯が、男子高校生のお弁当のようにギュウギュウに詰まっていました💦

アジアの味は心も癒やしてくれます(^^)

おいしかったです!

 

 

お腹がいっぱい(爆発しそうなぐらい)になったら、また練習教会に戻りました。

(全部食べたDASH!

 

 

また、ドアのインターホンを鳴らして入ろうとしたら、

 

 

教会の人:「あなた、ウーバー(イーツ)の人?」

 

 

と、食べ物の配達サービスの人に間違われてしまいました@@💦

「遅いわねっ。」という不満げな表情で見つめられました💦

 

 

私:「ちがいますっ。ウーバーじゃなくてオルガンの練習に来た者ですっ。」

 

 

教会の人:「あら、そうなの。」

 

 

と、教会の中に入れてくれました💦

ふーっ。

初めての場所ではいろいろなことに遭遇するものですね(;^ω^)

 

 

受付の人と無事に会えて、また礼拝堂に連れていってもらいました。

 

 

 

次のレッスンまで、あと2時間練習ができます。

この時間で次の課題にチャレンジしました。

 

今度はこの歌でリトルネロ形式をつくることにしました。

 

 

先生から、

 

先生:「リトルネロ形式の主題(テーマ)づくりは、モチーフを決めることから始めます。モチーフは、その歌の特徴をつかむこと。この歌は、8分音符と4分音符の『タタ・タン・タン・タン』『タン・タン・ティティ・タン』などのリズムが繰り返されているでしょ?だから、このリズムを使うこともよろしい。あと、最初のメロディは一音ずつ、上昇しているでしょ?このパターンもモティーフになります。

 

でも、メロディをそのままモチーフに使わないこと。」

 

 

と、言われました。

 

 

と、いうことで、この歌の特徴を掴むために、しばらく楽譜とにらめっこしました。

そうすると、空に向かって大きく広がっていく音のイメージがわいてきました。

それを音にしてみました。

もしかしたらなんとかなるかも・・・。

 

 

と、メチャクチャだけど音楽になるように、浮かんできた音を形にしていきました。

 

 

中間部は短調になります。

そこはメロディの音形を変えてみたりしました。

 

 

さらに、練習させてもらっているオルガンには、たくさんの種類の音が備わっています。何種類もある絵の具のようです。

だから、いろいろな音を聞いてみたり、合わせてみたりすると、音のイマジネーションも広がっていきます。

 

 

夢中になって音を混ぜ合わせたり、音の形やハーモニーを粘土のようにこねていくと、曲っぽくなりました。

 

 

時計を見ると、レッスンの時間30分前です。

完成とは言えないけど、なんとか曲っぽくなったので、

急いで片付けて教会を出て、先生の家に向かいました。

 

 

先生の家をピンポンすると、先生は「練習、どうだった?」と笑顔で迎えてくれました。

 

 

私:「はい、とっても楽しかったです!オルガンが大きくてびっくりしました。それにたくさんの音色がありました。」

 

 

先生:「そうでしょう?僕もあそこのオルガンは気に入っています。で、宿題はいくつかできた?」

 

 

と、言われたので、Reharmonizationからまず聞いてもらいました。

 

 

恥ずかしかったけど、勇気を出して先生に聞いてもらいました。

 

 

先生:「なかなかよく出来ていますよ。7thの和音をつかったり、ディミニッシュをつかったりしましたね。オシャレな和声がつくれたね!でも、途中でメロディが消えてしまっているじゃないの。」

 

 

私:「はい、思うままに作ってみたらメロディが途中で消えてしまいました。」

 

 

先生:「まあ、いいでしょう。今度、Reharmonizationをするときは、メロディを最初から最後まで登場させなさい。移行する和音もレガートになっていたし、よく出来たと思います。」

 

 

と、言ってくれました。

憧れていた即興の達人にそんなふうに言ってもらえてうれちい(*ノェノ)ラブラブ

(リップサービスだと思うけど💦)

 

 

先生:「他は?」

 

 

私:「『Father Welcomes』をリトルネロ形式で作りました。」

 

 

先生:「じゃあ、聞かせてもらいましょう。その前にレジストレーションはどうするの?どんな音で弾きたいの?」

 

 

私:「メロディのソロストップと伴奏の音を作りたいです。」

 

 

先生:「まずは、あなた自身でつくってみなさい。伴奏はストリングスのストップを使うんだったよね。」

 

 

と、言われたので、自分なりに音を作って弾いてみました。

マイケル先生のレッスンでは、先生がいつも音を作ってくれます。だから自分1人で先生の前で音を作る作業は緊張しました。

 

 

音を作って一通り弾いてみると、

 

 

先生:「いいじゃないの!即興じゃなくて、作曲ができてるじゃないの!」

 

 

と、暖炉の椅子から立ち上がって、大きな声で嬉しそうに言ってくださいました。

 

 

先生:「リトルネロになってるし、フォームもできてる。これ、楽譜に書き起こしなさい。あなた、パソコンで楽譜をつくるソフトを持ってる?」

 

 

と、言われました。

ほ、ほんとう???(゚A゚;)

メチャクチャ作ったんだけど、音楽になってるの???💦

 

 

先生:「音(レジストレーション)はこんなふうに作り直してみなさい。」

 

 

と、先生がオルガンの側に来て、音を作り直してくれました。

そして、もう一度先生の前で弾きました。

 

 

先生:「こっちの方がさっきよりもいいね。これは本当によくできました。モチーフの作り方がよかった。僕はとっても気に入りましたよ。」

 

 

と、ニコニコしながら言ってくださいました。

ちょっと幼稚な音楽になってしまったけど、

先生はよくできた、と言ってくれました。

ほんまかいな💦(;´Д`)

 

 

先生:「じゃあ、今度は典礼曲を勉強しようか。典礼の楽譜を持ってきなさい。」

 

 

と、言われました。

 

 

先生:「昨日は第3の典礼をやったでしょ?今日は1番目をしようか。」

 

 

と、1番目の典礼を教えてもらいました。

 

・弾き始めの呼吸。

・言葉を読むように弾いていく。4分音符で進んでいく弾き方はしない。

・レジストレーションの作り方。

・典礼の中の曲も、会衆が心をあわせて歌い出せるように前奏は必要。そのための効果的な前奏の作り方。

 

などなど、と、細かく教えてくださいました。

 

 

典礼の全ての曲を教えてもらうと、レッスンの終わりの時間になりました。

 

 

先生:「じゃあ、今日のレッスンは終わり。明日の朝は9時からここでレッスン。午後のレッスンは僕の勤務先の教会でします。

 

明日の夜はあなたに2つの選択を与えます。

まずは、僕やブレンダさんがメンバーとなっている教会の夜の礼拝に行く。

(アメリカのルーテル教会では、レント(四旬節)の間は水曜日の夜も礼拝が行われます。夕飯付き。)

 

もう一つは、午後のレッスンが終わったらそのまま教会に居て、僕が指導する聖歌隊の練習を見学する。練習後は聖歌隊のみんながあなたの歓迎パーティを開きます。

 

どっちがいい?」

 

 

と、聞いてくださいました。

 

 

え?

聖歌隊の練習を見学させてもらえるの?(゚A゚;)

私はずっと大きな教会&プロの声楽家も加わった聖歌隊の練習の様子を見てみたいという願いを秘めていました。ベンジャミン先生はその願いを知っていたかのように、見学においで、と言ってくれています。

 

 

さらに、私の歓迎会まで開いてくれると言います・・・。

 

 

ほんと???

私の聞き間違いかも・・・。

 

 

私:「私、先生の聖歌隊の練習が見てみたいです。ずっと大きな教会の聖歌隊の練習がどのように行われているのか、興味があったから・・・。」

 

 

先生:「よろしい。僕も良い選択だと思います。じゃあ、明日のレッスンの後は教会に残って聖歌隊の練習を見学しなさい。小さいけど歓迎会も楽しみなさい。」

 

 

そして、

 

 

先生:「今日の夜も教会で練習しなさいね。」

 

 

私:「はい。でも、今日はできないかもしれません・・・。だって、タレントショーがあるから。」

 

 

先生:「なに?タレントショー?」

 

 

私:「ブレンダさんから、今夜は教会で子供たちのタレントショーがあって、そこでホットドッグも出るから、今日の夕飯は教会で食べましょう、と言われているんです。」

 

 

先生:「え?ホットドッグも食べられるの?僕、聞いてないよ?!」

 

 

と、先生は急いで携帯電話をポケットから取り出して、教会の行事を確認し始めました。

 

 

先生:「ほんとだー。今日の18時からタレントショーがあるね。

ホットドッグは17時からって書いてある。あなた、間に合う?急いで行きなさいっ。僕も行かなきゃっ!!」

 

 

と、先生は「タダでホットドッグが食べられるんだから絶対に行かないとっ」と、焦り始めていました💦

 

 

え?(゚A゚;)

先生もタレントショー with ホットドッグに行くの???

 

 

比べることではないんだけど、マイケル先生だったら絶対にホットドッグを求めて行かないだろうな~💦

 

 

と、先生から急いで教会に行きなさいっ、と家を追い出されました。

でも家を出る前に「タレントショーは体育館で行われるはずだよ。だから、練習はできるんじゃないの?」と、言われました(;^ω^)

 

 

ひとまず教会に向かいました。

教会には学校があります。

人がたくさん出入りしている入り口に向かっていくと、そこは体育館でした。

そこでは、もうすでにタレントショーが始まっていました。

観客の中で、私に手を振ってくれている人がいました。

ブレンダさんでした。

ブレンダさんは、私のために隣の席を確保してくれて、ホットドッグと飲み物も取り置きしてくれていました。

 

手作りのクッキーがデザートのようです。

これが今日の晩ごはん。

 

 

私が席に座ると、ブレンダさんの近くに座っている人たちが、次々と挨拶をしてくださいました。みなさん、あたたかい言葉と笑顔をくださいました。

 

「あなた、わざわざ遠いところから、ベンジャミンと勉強をするために来てるのね。ベンジャミンは素晴らしい音楽家だから、たくさんのことを学べるわよ。

 

 

この教会には5人のオルガニストがいるの。

でもね、時々、「あれ?きれいな音楽が聞こえてくる。ああ、きっとベンジャミン!」って、みんながときめくの。彼は私たちにとってそういうオルガニストなのよ(^^)」

 

 

と、お話してくれました。

ベンジャミン先生は、この教会の信者さんでもあり、みなさんをワクワクさせるオルガニストでもあるのですね。すてきだな~(*´ω`*)

 

 

ホットドッグを食べながら、学校の子供たちの「タレントショー」を観ました。

アメリカの学校(主に小学校)では、「タレントショー」というイベントをよくします。これは、自分の得意なことをみんなの前で披露する、という微笑ましいイベントです。

 

 

この学校では、1年に一度、小学校から高校生までの有志の子供たちが、いろいろなパフォーマンスをステージの上で披露するそうです。(募金集めのためのイベント(;^ω^))

 

 

ピアノとバイオリンの演奏。

 

 

ロック調の歌。振り付けあり。

 

 

かわいいダンス。

 

 

高校生のたて笛の演奏。

 

 

などなど、子どもたちの楽しく&真剣なパフォーマンスを見ることができました。

みんな、堂々と立派に披露ができていました👏👏👏

 

 

演技中、ふと入り口の方に目をやると、ベンジャミン先生がいました💦

本当に来てる~!!!💦

でも、先生は到着が遅かったのでホットドッグにはありつけなかったようです。

ちょっと残念そうでした(;^ω^)

ベンジャミン先生は人気者なので、教会の人に囲まれていました。

 

 

タレントショーが終わったら、ブレンダさんの家に向かいました。

家に着いたらもう21時近かったです。

なので、今日は練習に行かずに寝ることにしました。

 

 

ブレンダさん:「明日の夜は、教会でレント(四旬節)の礼拝があるの。礼拝前には簡単な夕飯もあるし。あなたも来るでしょう?」

 

 

私:「私もその予定でいました。でも、明日の夜は先生の教会の聖歌隊の見学に招待してもらったんです。私の教会は小さいので、立派な聖歌隊の見学なんてなかなかできないので、今回は先生の聖歌隊の方に行こうと思います。」

 

 

するとブレンダさんはとっても残念そうな表情をされました。

 

 

ブレンダさん:「そうなの・・・。せっかくあなたを教会のみんなに紹介できると思ったのに。」

 

 

私:「ごめんなさい><」

 

 

ブレンダさん:「先生がそういうんだから、あなたは先生がおっしゃる通りに動いた方がいいわ。じゃあ、明日の夕ご飯はそれぞれで食べましょう。」

 

 

と、言われました。

 

 

ブレンダさんにはとっても申し訳なかったけど、明日の夜は先生の聖歌隊の練習見学に行くことにしました。これも最初で最後のチャンスかもしれないから。

 

 

寝る前に、先生の言葉を思い出しました。

 

 

「聖歌隊のみんなであなたの歓迎会をするから。」

 

 

私はその言葉を聞いて信じられませんでした。

なんでだろう?と思いました。

なんで、こんなことまでしてくれるんだろう?と不思議に思いました。

 

 

どうしてベンジャミン先生はこんなに優しいんだろう、と思いました。

今日の練習教会もそうです。

私に心に残る思い出を一つでも多く持たせようと、いろいろと考えてくださっています。

聖歌隊の人にも、私のことをお話してくれています。

しかも歓迎会だなんて・・・。

 

 

嬉しいというよりも、なんでだろう、という気持ちの方が強くて、先生の好意を信じられませんでした。

でも、ベンジャミン先生はマイケル先生のように、信頼できる先生だと思います。

そう思うと、やっぱり先生の優しさなんだなあ、とじわじわ心に感謝の気持ちが湧いてきました。

 

 

そして涙がぽろぽろこぼれてしまいました。

 

 

ベンジャミン先生、ありがとう。

優しくしてくれてありがとう。

それなのに今夜は練習をさぼってごめんなさい。

 

 

明日も先生からたくさんのことを学びたいです。

そして聖歌隊のみなさんの美しい歌声を近くで聞きたいです。

聖歌隊のみなさんにしっかりと挨拶をしなくちゃ。

自己紹介もしないといけないのかな?💦

 

 

テキサスで音楽の学びと、人の温かさに触れています。

ありがとうの涙で、枕がちょっぴり濡れてしまいました。

 

 

その6に続く。