前回の続きです。

 

 

テキサスでの勉強2日目の朝を迎えました。

 

 

今日は朝7:30からレッスンです。

朝6時に起きて、身支度をして、ブレンダさんに挨拶にしました。

私が部屋からでると、ワンちゃんの「Tito(ティートー)」が出迎えてくれました。

かわいい(*´ω`*)

 

 

私:「ブレンダさん、おはようございます。ベッドが大きくて気持ち良かったのでゆっくり眠れました。」

 

 

ブレンダさん:「おはよう。しっかり眠れて良かったわ。朝ごはんはどうする?果物食べる?」

 

 

私:「ありがとうございます!でも、私はいつも朝ごはんを食べないんです。食べたら眠たくなってしまうから・・・。それに今日は朝7:30からレッスンだから、もう出かけなくちゃいけないんです。」

 

 

ブレンダさん:「あら、あなたは朝ごはんを食べなくて大丈夫なの?でも、果物ならいつでもあるから食べていいからね。」

 

 

と、ブレンダさんに行ってきます!と挨拶をして家を出ようとしたら、

 

 

私:「ギャッ!!(゚д゚)!」

 

 

段差に気づかずに進んでしまい、足をくじいてしまいました💦

 

 

いたい~!!!@@💦

 

 

ブレンダさん:「大丈夫?!ごめんね、そこ、段差があったのよ~。」

 

 

私:「だ、大丈夫ですっ。段差に気づかなかったのは私が悪いから・・・。」

 

 

と、ブレンダさんに心配をかけないように、靴を履いて家を出ました。

でも、かなり痛いです><

どうしよう・・・。

これでオルガンのペダルを踏めるんだろうか???💦

 

 

と、始まったばかりなのに足をくじいてしまいました。

捻挫じゃなかったらいいんだけどな~💦

 

 

家を出ようとしたら、

 

 

ブレンダさん:「今日の夜、私たちの教会でイベントがあるの。教会の学校の生徒たちが『タレント・ショー』をするの。そこで、ホットドッグが食べられるから、そこで今日の夕飯を食べましょう。」

 

 

私:「タレントショー?楽しそう!!ぜひ行きたいです! 今日のレッスンは夕方5:30に終わります。間に合いますか?」

 

 

ブレンダさん:「そうなのね。ホットドッグは5時からスタート、タレントショーは6時スタートなの。じゃあ、教会で待ち合わせをしましょう。あなたのホットドッグは取っておくから、ゆっくり来なさいね。」

 

 

と、いうことで、今夜の夕飯は教会でホットドッグとなりました(^^)/

タレントショーについては、後ほど説明いたしますm(_ _)m

 

 

テキサスの夜明けは遅いです。

夜明けは朝8時なので、朝7時の外は真っ暗です。

さらに今週は冷え込み、冬のような気温です。

朝ごはんはいらない、と言ったものの、途中、ハンバーガー屋で温かいコーヒーを買って飲みながら先生の家に行きました。

 

 

先生の家に行くと、暗い中、先生のお家の窓にあたたかい光がボワンと浮かんでいました。

 

 

ピンポンをすると、先生が「おはよう。」と迎えてくれました。

先生は仕事に出かける服装でした。

こんな朝早くからレッスンをしてくれてありがたいです。

普段から朝早く行動されるのかな?

 

 

先生:「ブレンダさんの家はどう?おいしいごはんを食べさせてもらったの?」

 

私:「はい、ブレンダさんの家にはかわいいワンちゃんがいます。私のために部屋を用意してくれて、それに大きなベッドも。昨日の夕ご飯は、外のバーベキューグリルで、ポークと野菜とじゃがいもを焼いて食べさせてくれました。」

 

先生:「よかったね!ワンちゃんもいるの!」

 

 

と、ホームスティ先の報告を先生に済ませると、3回目のレッスンが始まりました。

 

 

足は痛いままだったけど、シューズを履いたら包帯代わりになるかな?💦

 

 

先生:「昨日の夜は練習できた?」

 

私:「はい、ご飯を食べたら教会に行って練習しました。」

 

先生:「じゃあ、昨日の宿題の賛美歌から弾いてみなさい。まずは、もともとの調、変ロ長調で、メロディはソロとオーナメントで弾いてみなさい。」

 

 

と、言われました。

 

 

それは昨日の復習だったから、なんとかできました。

でも、メロディの装飾がまだゴチャゴチャしている、もっとシンプルにしなさい、と言われました。

 

 

そして、

 

 

先生:「じゃあ、暗譜でト長調。」

 

 

と、言われました。

昨夜、何度も練習をしたけど先生の前でできるかなあ?💦

練習のときは、和声の判別ができるように簡単な記号を書いて練習をしました。

 

 

前半はなんとか和声通りにト長調で弾けました。

でも問題は後半です。

後半は「変ロ長調 → ト短調」に変わります。

だから「ト長調 → ホ短調」で弾かないといけません。

 

 

そう考えると、さらに頭が大パニックになってしまいます。。。

 

 

と、心配ながらも思い切って弾きました。

前半はよかったです。

でも、やっぱり後半から手が止まってしまいました(´Д⊂ヽ

 

 

先生:「まだまだだね。難しいでしょう?でも、できるようにならなきゃいけません。たった3度の移調でつまづいてるようじゃダメだよ。続けて練習しなさい。」

 

 

と、言われました。

プーさんのような先生だけど、野球部の監督のようです><

ふだんの私なら「ぐすん(´Д⊂ヽ」とくじけてしまうところですが、

今回は教会が大スポンサーになってくれていますっ。

それに念願の勉強が叶ったんです。

 

 

だから先生からの課題は「望むところじゃっ!ヽ(`Д´)」と、負けませんヨッの意欲で「わかりましたっ。がんばりますっ!!」と、返事をしました!

 

 

先生:「じゃあ、その他の好きな賛美歌を開きなさい。」

 

と、言われたのでこの賛美歌を開きました。

 

 

 

先生:「この歌が好きなの?じゃあ、これで次の課題に取り組もうか。」

 

 

先生:「今から勉強するのは『Reharmonization』です。例えば、この歌でやってみましょう。

 

日本でも有名な「飼い主我が主よ」です。

 

 

先生はこの曲に書かれている和声を美しく変えていきました。英語だとReharmonization と、言います。

(ちなみに、和声というのは和音の連結のことです。)

 

 

 

先生のReharmonization(和声進行を別のものに変える)はとっても美しかったです。2つ目の和音からもう異世界に連れて行ってもらったようです。

とっても美しく、大きな音楽の変化なのに、先生の指は大きく動いていないんです。それぞれの音の隣近所の音を行ったり来たりしているだけに見えました。

 

 

先生の演奏動画をずっとYoutubeで聞いていました。

シンプルな4声の賛美歌をどうしてこんなに美しい音楽に変化させられるんだろう?と不思議に思いながらずっと聞いていました。

 

 

でも、今日、その音楽をつくっている先生の指の動きをこの目で見ることができました。先生の美しい「飼い主我が主よ」を間近で聞けて大感動しました。聞きながら「うわ~❤」と声が出てしまいました(*ノェノ)

なんでこんな美しい音楽を瞬時につくり出すことができるんだろう。

先生は音楽の手品師だーー。

 

 

先生が弾き終わったら解説が始まりました。

 

 

先生:「和声にはルールがあります。そのルールを崩さなければどの和音に移動してもよろしい。ただ大事なのはレガートに移動すること。レガートに移動するためには、もとの調の『関係調(Relative Key)』に進むこと。」

 

これが関係調の表になります。(ウィキペディアより)

 

 

先生:「主なルール違反は、平行5度で動くこと。これは絶対にしてはいけませんよ。」

 

 

さらに、

 

先生:「5度の5度も使うとよろしい。5度の5度って分かる?例えば、ハ長調の5度の音って何?」

 

 

私:「ソですっ💦@@」(急に難しい話になって頭が沸騰しています)

 

 

先生:「はい、OK。じゃあ、その5度の音って何?」

 

 

私:「レっ!」

 

先生:「そうです。ハ長調の5度の5度はニ長調のⅠの和音(レ・♯ファ・ラ)。ちょっと練習しようか。ト長調の5度の5度は?」

 

 

私:「ソラシドレ。レミファソラ・・・。イ長調のⅠですっ。」

 

 

先生:「そうそう。じゃあ、ヘ長調の5度の5度は?」

 

 

私:「(あ、隣の音が5度の5度なんじゃないの?(・・;))ト長調のⅠですっ!」

 

 

先生:「そうそう。これを解決(音楽が終わりに向かう和声)のときに使うとかっこいい音楽の終わり方もできます。」

 

 

さらに、

 

 

先生:「和音に第二音、第六音を加えると、さらによい響きが生まれます。あとはオーグメントとディミニッシュも使いなさい。」

※オーグメントは、和音の幅をシャープを使いながら広げること。

 ディミニッシュは、和音の幅をフラットを使いながら狭めること。

 

 

と、先生が弾きながら、おしゃれな和声の作り方を教えてくださいました。

 

 

そして、

 

 

先生:「次は2声でアレンジしてみようか。」

 

 

と、言われました。

 

 

先生:「2つの声部で音楽をつくります。一つの声部はメロディ。もう一つはオブリガードのようなメロディ。」

 

 

と、先生がお手本を弾いてくれました。

2声は簡単に思えました。

でも、Bachのインベンションのように、それぞれがソロの歌手のように歌っていかないといけないので頭が混乱します。「飼い主我が主よ」は、和声がシンプルなので取り組みやすかったですが、工夫を凝らしたオブリガードはつくれませんでした。4分音符、時々8分音符を使いながら、メロディの和音にはまるようオブリガードをつけていきました。

 

 

先生:「じゃあ、あなたが選んだ『Lord Jesus Christ, with Us Abide』でReharmonizationをしてきなさい。それと、他に好きな賛美歌は?」

 

 

と、聞かれたのでこの賛美歌を開きました。

 

先生:「この歌、僕も好きですよ。じゃあ、この歌で『リトルネロ形式』を勉強しましょう。」

 

 

先生:「リトルネロというのは、主題を何度も挟みながら進行していく音楽の形式です。賛美歌の即興演奏では、メロディの間に主題を何度も入れていきます。」

 

 

と、先生がさっきの「飼い主我が主よ」でお手本を見せてくれました。

先生は10秒ちょっと楽譜をじーっと見て、弾き始めました。

反復させていく主題を考えておられたようです。

先生が考えた穏やかな主題の間に、ソロストップでメロディを弾いていかれました。

とっさにこんなことができるなんて・・・。

かっこいい(*´ω`*)

 

 

先生:「これがリトルネロ形式です。さっき選んだ『Father Welcomes』で、リトルネロ形式をつくってみなさい。」

 

 

と、たくさんの宿題をくれました。

 

 

先生:「僕は今から仕事に行きます。今から勤務先の教会で会議があるの。今日、あなたは『First Christian Church』で練習します。住所はカーナビに入ってる?」

 

 

私:「はい、入っています。1人で行けます。」

 

 

先生:「ならよろしい。今日と明後日の練習教会は、僕がコンサートをしたことがある教会です。どちらも素晴らしいオルガンだから、あなたにとって良い経験になると思うよ。楽しんできなさい。」

 

 

と、送り出してくれました。

 

 

先生はご自分がコンサートをした中で「これは良いオルガンだ!」と思った教会で私を練習させてくださるようです。

私のために、先生はその教会のオルガニストの方に「練習させてやってくれない?」と頼んでくださいました。

きっと先生とその教会のオルガニストの方は仲良しなんだと思いますが、それでも、こんな素性の分からない人間に立派で高価な楽器に触らせてくれるなんて・・・。

テキサスの人って、優しい人が多いのかな・・・(´Д⊂ヽ

 

 

先生は仕事に行かないと行けないので、私は急いで楽譜をカバンに入れて、シューズを脱いで、先生の家を出ました。

足はまだ痛いです💦

 

 

レッスンが終わったのは朝の9時。

次のレッスンは夕方の4時です。

 

 

それまでたっぷり時間があります。

先生がオススメしてくれる素晴らしいオルガンに早く会いに行きたいです!

 

 

と、いうことで、車に乗って練習教会の「First Chiristian Church」に向かいました。

 

 

運転をしていると、韓国系の大きなスーパーマーケットが目に入りました。

アメリカで韓国人が多く住む地域に展開している『Hマート』です!!

もちろん、立ち寄りました(^^)/

 

Plano's H Mart Town Center gets $18.4M from Morgan Stanley - Dallas  Business Journal

 

 

ここは韓国のものを中心に販売しているスーパーマーケットですが、

日本のものも多数置いてあります。

さらに韓国のパンは、日本のパン屋さんのように販売しているので・・・。

 

 

こんなパンコーナもありました(*´ω`*)

一つ約2ドル~3ドルぐらいでした。

お試しでクリームパンを一つ買いました。

練習教会に行く前に食べましたが、フワフワして美味しかったです。

 

 

店内を少し見て回りましたが、大根やら(これは日系スーパーの大根だったかも)、

 

 

お刺身やら、

 

 

 

サバやら、

 

 

 

イカも。

 

 

 

懐かしい匂いを感じました(^^ゞ

 

 

韓国料理のフードコートもありました。

初日に行った日系スーパーマーケットよりも、規模が大きいです。

K-Town Food Court - 6 tips

 

 

(*´ω`*)ラブラブ

 

 

と、食べ物に見とれている場合ではありませんっ。

せっかく先生が私のために用意してくれた練習の場所と時間を無駄にしてはいけませんっ。

 

 

と、いうことで、今日の練習教会に向かいました。

 

First Christian Church of Plano Historical Marker

 

 

この教会は巨大です。

先生が事前に教会に入るためのドアを写真を見せながら教えてくれました。

そのドアを探し、ピンポンを鳴らすと、受付の人が中に入れてくれました。

 

 

受付の人:「あなた、何の用事?」

 

私:「私の名前はかろやんです。今日、ここでオルガンの練習をさせてもらいに来ました。」

 

受付の人:「はいはい、聞いていますよ。礼拝堂に案内しますね。」

 

 

と、礼拝堂に連れていってくれました。

 

 

建物も巨大だけど、礼拝堂も巨大でびっくりしました@@💦

これは教会なの???💦

Christ United Methodist Church - HH Architects

 

 

ステンドグラスも巨大&まぶしいです。

 

 

オルガンは礼拝堂の前方に設置されています。

 

 

 

演奏台のカバーが開かなかったので、受付の人に手伝ってもらいました。

 

 

受付の人:「あれ?開かないわねーーー。どうなってるのかしら? オルガニストに電話してみるわね。」

 

 

と、オルガニストの方に電話してくれました。

 

 

受付の人:「ねえ、オルガンのカバーが開かないんだけど。・・・なに?力を入れて上に押せば開く? わかったわっ。えい、えい、エイッ!!」

 

 

すると、ズルズルズル~ッと、カバーが上に開いていきました。

 

 

受付の人:「開いたわよっ!じゃあ、好きなだけ練習していってちょうだい。あなた、お昼ごはんを食べに出て行ったりする?」

 

 

私:「はい、そうしたいです。」

 

 

受付の人:「じゃあ、好きなときに出ていって。帰ってきたら、またインターホンを鳴らしてくれたら入れてあげるから。」

 

 

と、受付の人は事務室に帰っていきました。

 

 

オルガンの電源のスイッチはすぐにわかりました。

スイッチを入れると大きな風の音がブオン!と鳴りました。

 

 

演奏台の両サイドにたくさんのストップが並んでいます。

 

右と、

 

 

左。

 

鍵盤は三段です。

ストップがありすぎて、何がなんだかわかりません💦

 

 

とりあえず、一つずつの音を聞いてみました。

ペダルだけでも、たーくさんのパイプがあります。

リード管も何種類とあります。

子供のころ、憧れていたクレヨン24色セットを見ているようです・・・。

 

 

先生から出された宿題は3つあります。

 

①Reharmonization(和声の変化)で賛美歌を弾く。

②賛美歌を2声で弾く。

③リトルネロ形式で賛美歌をアレンジする。

 

 

この数時間で、どれか一つでもがんばらなくちゃ・・・。

与えられた課題をこなしていかないと、次のことを教えてもらえません。

「できませんでした。」は絶対にダメです。

これはいつものレッスンではありません。

教会がたくさんのお金を出してくれて、

先生も忙しい中、私を相手にしてくださっているレッスンです。

 

 

あと、今朝出来なかった「ト長調に移調して暗譜で弾く。」も続いて練習です。

 

 

と、追い詰められながら練習しました。

締切に追われた漫画家って、こんな感じなのかな?💦

 

 

その5に続く。