今日は出張奏楽教会のことを書きますm(_ _)m

 

 

前の日記にも書きましたが、2024年の12月に音楽監督のビルさんと、ピアニストを務めていらっしゃったローラさんが定年退職をされました。

 

 

そこで教会は、新しい音楽監督とピアニストを一般から募集することになりました。

 

 

無事にどちらも優秀な人が決まりました。

 

 

音楽監督はアリソン、

ピアニストはケイティ

 

と言います。

 

 

彼女たちは11月から正式に教会で働き始めました。

と言っても小さな教会なので、聖歌隊の練習日の水曜日と

礼拝のある日曜日が彼女たちのお仕事の日です。

 

 

11月、12月は、わたしにも声をかけてくれて、

3人でカフェに行っておしゃべりを楽しんだりしました。

 

 

でも1月になると、この関係は大きく変わりました。

 

 

ケイティが急にアリソンに対して攻撃的な態度を取るようになったんです。

 

 

無視をしたり、聖歌隊の練習中にアリソンに怒鳴ったりします。

理由はだれにも分かりません。

 

 

ケイティはおそらく30歳手前ぐらいの人。

アリソンは40代?のお姉さん。

 

 

だからアリソンはそんなケイティの態度に傷つきながらも、腹を立てながらも、

大人の対応を取り続けています。

 

 

牧師先生がケイティに態度を改めるように話をしても、彼女の態度は変わりません。

 

 

声楽家のアリソンは聖歌隊の指導が主な仕事です。

だから伴奏者のケイティとはいちばんコミュニケーションを取らないといけません。

いちばんの仕事のパートナーにならないといけません。

 

 

でもケイティが子どもっぽい態度を取り続けます。

 

 

そんなケイティをわたしもしんどく思うようになってきました。

その大きな理由は3つあります。

 

 

1.礼拝の前奏曲

 

出張教会でのわたしの務めは、礼拝の前奏、会衆賛美の伴奏、後奏です。

 

 

この教会が他の教会と違うところは「前奏」です。

礼拝が始まると、まず牧師がその1週間の教会の予定をみなさんにお知らせします。

そして「前奏を聞きましょう。」という言葉のもと、みなさんが前奏を聞きます。

 

 

だからとっても緊張します。

オルガンが前方に置かれているので、弾いている姿をじっと見られることも

さらなる緊張を生みます。

 

 

でもみなさんが静かに聞こうとしてくれます。

これはとてもありがたいことでもあります🙏

 

 

でも12月ぐらいから、ケイティは「前奏のとき、ピアノとオルガンでデュエットしよう。」とわたしに言うようになりました。

 

 

ケイティ:「わたしはアンサンブルが好きだから!」

 

 

わたしはあまりピアノとオルガンのアンサンブルが好きではありません。

オルガンを弾いていると、遠く離れたピアノの音が聞こえにくいんです。

だから不安な気持ちを抱えながら弾かないといけません。

 

 

でもケイティは勝手にわたしとのアンサンブルを計画していきます。

ひどいときは、わたしが行く日曜日、連続でデュエットすると事務所に提出していました。

 

 

わたしはその様子を見て「ケイティはわたしにソロをさせたくないんだな。」って思いました。

わたしが目立つことを阻止したいんだな、と思いました。

 

 

2.礼拝後のランチ

 

礼拝が終わったら、わたしはいつもケネスさんとランチに行きます。

(ケネスさんもこの教会に通うようになりました)

時々、牧師先生も一緒に来ることもあります。

 

 

そこで、アリソンやケイティにも声をかけて、わたしが行く日曜日はみんなでランチに行くことが習慣化してきました。

 

 

でもケイティは糖尿を患っていることから、家以外で何も口にしません。

食べない&飲まないけど、絶対にランチに来ます。

 

 

ケイティはアリソンのことが嫌いなのに、

アリソンも参加するランチに来ます。

 

 

アリソンは大人だから、ケイティがいても笑顔でランチに来て、

ケイティに言葉をかけたりします。

 

 

でもケイティはみんなの前であからさまな無視をします。

アリソンを傷つけます。

 

 

なんでケイティはそんな態度を取るのに、わざわざランチに来るんだろう、

と、悲しくなるし、ムカムカします。

 

 

ケイティは一人になるのが嫌なんだろうか。

自分がいないところで、自分の話をされるのが嫌なのかな。

 

 

彼女が来ると、みんなが心からランチを楽しめません。

 

 

3.関わってはいけない。

 

ケネスさんもこの状況を見ていますが、何も言いません。

わたしにも「彼女たちに関わるな。あんたは、あんたのするべきことだけに専念しろ。」

 

と、言います。

冷たいな、と思いました。

 

 

あるレッスンのとき、先生がメソジスト教会の様子について尋ねてこられました。

 

 

先生:「メソジスト教会は最近どうなの?」

 

 

わたし:「いいこともあるし、悪いこともあります。」

 

 

先生:「悪いこと?悪いことが何なのか言いなさい。」

 

 

と、言われました。

 

 

わたし:「新しい音楽監督と新しいピアニストが仲良くありません。特にピアニストの態度がとても攻撃的なんです。」

 

 

先生:「そうですか。それはよくないですね。でもね、けしてあなたはその二人に関わってはいけません。いいですか、彼女たちと距離を置きなさい。」

 

 

と、真剣に言われました。

 

 

先生もケネスさんも同じことを言います。

聖歌隊の人たちも、目の前でケイティがアリソンに対して攻撃的な態度をとっても

だれもケイティに注意しません。

 

 

これもアメリカ(白人)の文化の一つのような気がします。

 

 

ずっと前のこと。

トッツァンが現役の頃のこと。

トッツァンが聖歌隊の指導をして、わたしが伴奏をしていたときのことです。

その頃のトッツァンは、わたしに意地悪をしていました。

その日の練習のときも、わたしの下手くそな英語をみんなの前でバカにしました。

そのとき、聖歌隊の人は誰もトッツァンに注意をしませんでした。

誰もわたしをかばおうとしてくれませんでした。

 

 

トッツァンにもムカつきましたが、聖歌隊の人たちにもムカつきました。

わたしよりも大人なのに、だれもトッツァンのくだらない意地悪に何も言わないんです。

 

そのときにアメリカ人(白人)の人たちは、見て見ぬふりをするんだーーーと、思いました。

自分に害が及べば大騒ぎをします。

自分の敵になる人に大声で怒鳴ります。

でも、自分に関係ないことは全く関わろうとしません。

 

 

なんちゅう国民性、と思いました。

 

 

ケネスさんも先生も「関わるな。」と言います。

 

 

その理由の一つに「銃」があるのかな、と思いました。

 

 

アメリカ人は銃を所有しています。

さらに感情的になったら仕返しをします。

 

 

一昨年、住んでいる町のフィットネスクラブで

銃による殺人未遂の事件がありました。

 

 

お客さんがフィットネスクラブの店員から利用に関する注意を受けたそうです。

それに対して腹を立てたお客さんが、明くる日、銃を持ってフィットネスクラブに来て、注意をした店員を撃ったそうです。

 

 

幸い、店員さんの命は助かりましたが、犯人のお客さんはその銃で自殺しました。

 

 

だから、ケネスさんや先生は「関わるな」と言うのかもしれません。

だから、教会の人たちも目の前で良くないことがあっても注意をしないのかもしれません。

 

 

そうすると自分が危ないから。

 

 

教会という場なのに、こんなことになってしまうアメリカ。

信用できる人や本当の友人なんて、持つことは難しいんじゃないの、って思います。

 

 

ケイティとアリソンが、また前のように「仲間」に戻れる日が来るのかなー。

 

 

つづく。