ご訪問くださり、またいつもお読みくださりありがとうございます。

 

先日、以下のコメントをいただきまして、なるほど、私の書き方で重要なことが足りていなかったな!!ととても大事な気づきをいただきました。そこでそのコメント返信を中心に、今回の記事を書かせていただきました。

 

先に断っておきますが、この方のお子さんだけの問題ではないと思います。算数が苦手な子、ムラがある子の大多数がこのパターンなのです。今まで個別に指導させていただいた方にはお話していることで、私の中でも当たり前の前提になっていて記事で書いてなかったことに気づきました。

 

まず、ご質問をご覧ください。

 

ご質問内容

 

「はじめまして。いつも参考になる記事をありがとうございます。
ひとつ、お伺いしたいのですが線分図はどのような文章題で使うように勧めていましたか?

小4息子がこの記事中に出てくるようになかなか線分図を書かない子です。

かつ、息子は高校受験コースにいるために書かなくても解けるレベルのかんたんな問題が模試では多く出ます。

息子を見ていて思ったのが、この問題は簡単だから線分図を書かなくても解ける!(例えば植木算のめっちゃ基本問題みたいなもの)→もろ引っかかる。

っていう感じでして。図さえ書けば問題なく解けるのですが。

結局、息子の最大のネックが「問題文を見て、図を書く/書かないの判断ができていない」ことなのかなと。

親として「問題文が長いのは書け」と一つ伝えたのですが、そのほかに何かアドバイス方法とかありますでしょうか。

本人は解けると思っているので、解けない・難しそうな問題ならっていう手法も使えず、、、

また、テスト自体が簡単で、図が必要な問題が多くなく、文章題については全て書けというのも、テスト時間を考えると現実的ではないかもでして。

上記の状況で、親としてはいい考えが思いつかない状態です。もし、何かいいお考えがあれば教えていただければ助かります。」

 

 

ご返信

本当によいご質問をありがとうございます。

そうですよね、そうでした!

お子さんは高校受験コースに通われているということで、その点が中学受験と現時点の問題のレベルや内容が違うのはけっこうあるとは思います。思いますが、今回は中学受験での対応として回答させてください。

 

回答としては一言でいうと、

「描かなくていい問題はない」です。滝汗

 

まずですが、生徒さんにいきなりこんなキツイことは言いませんが、親でしたら私の場合(笑)、「何をふざけたことを言ってるの?現に描かずに間違えてるよね?あなたに図を描く問題か、描かない問題かの判断なんてできません!!満点取ってから言いなさい!」と一喝して終わりです(笑)。

 

生徒さんには言いませんけど、心のなかではそう思っています。ですので、上記の表現を優しくして、「図(線分図含む)は描けば描くほど、速くきれいにかけるようになるよ。とりあえず、全部描いてごらん。描かないで間違えてるよね?」と言います。

 

大抵の子は、ご質問者さんの息子さんと同じで「描いていると時間がない」とか「描かないでもできる」と言います。とくに「描かないでもできる」と言った場合は、その問題に限らず、そのテストで満点取ってきてもらいましょう。

 

描かないでできたのは、「たまたま」です。

 

高校受験組に、式や図をないがしろにする子が多いように思うのですが、小学生のときに中学受験組ほど徹底して言われていないからだと思っています。

ですので、ご質問をくださった方の場合は、保護者の方が図の大切さをわかっていらっしゃって、今からその習慣をつけようとしてくださっているので、未来は明るいと思っています。

 

簡単すぎる問題でも、普段は絶対に、必ず、図や線分図、表的なもの、メモなどを書かせます。

文章の中から大事な数字をきちんと取り出して整理した跡が見えないのは×です。

 

すべての式を書け、というのではなくて、目的は「間違えないこと」「正解すること」なわけですから、正解に一番近い道筋を考えれば、メモ程度の図は必ず必要になります。

 

例えば。

 

・9㎡=□㎠

 

という問題があったとしましょう。これ、図は必須です。

描かない子が大半ですけど。

見た瞬間に、答えがわかったとしても、正方形は1秒で描けますよね?その1秒が正答を確実にします。

9㎡は3m×3mの正方形だ、ということを瞬時にイメージできるからこそ、図が描けるわけです。

そうすれば、答えを900㎠などと書くことはありえません。すごく多い間違いですが。

 

例えば。

 

・周囲が84メートルの長方形があります。から始まる問題があったとして。

これを見た瞬間に、長方形を描くのです。

なんで、描かないの?と今日も小4の子に言いました。なんで、長方形一つくらい描かないの?描いたら間違えなかったよね?と

 

それくらい、描かなくていい問題なんてないのです。

 

ご質問者さんの息子さんがひっかかった「植木算」

これはもう、図は必須です。描かないで解いてよいなどと私は言ったことがないです。

絶対わかった、と何度も私に豪語して、ミスっている子のなんと多いことか(笑)

 

100%描く問題です。

 

植木算で多いのは、「あ!両側か~、うっかりした~」とか。

丸太を切って休憩する問題で、最後切ったあとも休憩させちゃった~とか。

 

え?ポーンと思いませんか?

「描けばいいじゃん・・・」

丸太をちょこっと描いて、カットを入れてカットのところにV字で休憩3分とか描いておけばラストは休憩しないことは忘れないでしょう。。。。

 

例えば。

イヌはネコより42匹多くいて、イヌとネコの合計は542匹です。

イヌは何匹いますか?

 

こんなレベルの問題でも、線分図は描きます!

見ただけでわかっても、描きます。4年生でこれを描かなくてもよいレベルになるのは、算数偏差値で65オーバーし、前半は絶対に計算ミスもしない、というレベルまでいってからです。

 

実際、見ただけで解いている子たちも、頭の中には線分図が出来ているのです。

なので、とくに小5までの間で、「描かなくていい」という問題はない、と私は思っています。

だって、私も描きます。ほぼ全部何かを描いています。描かずに解く、ということはしません。

 

そして、簡単、見ただけでわかる、という問題でも普段描き続けることで、ものすごい速さで綺麗な図が正確に描けるようになります。

 

なので、テストで線分図を描いていたから時間がなかった、なんてことは絶対にありません。

それは線分図を描いていたせいではなく、解くスピードがまだ遅いのだと思います。

 

描いて間違えるのと、描かずに間違えるのは、天と地の差がその後にあります。

描いて間違えたのなら、修正のしようがありますが、描かなかった子は修正して賢くなるチャンスを1つ失っているというくらい、もったいないです。

 

現実問題として、簡単な問題を描かずに解けるようになるには、一般的なレベルでも6年生の夏くらいです。

そして、それは先に結果で出ています。算数が出来る子は、その時点で描かずに解けるかどうか、は本人が適正に判断できるようになっており、たぶん保護者の方が結果を見ても簡単な問題で間違えていないので、どうやって解いているかなんて見ないし気がつかないレベルです。また、よく見るとそういう子は線分図は描いていなくても、必要な数字のみ抜き出してメモしてあったりします。すでに解法も完璧に頭に入っているので、そういう省略ができるのです。描け、と言われたら秒で正しい図が描けます。

 

入試問題において、一般的な学校で大問2あたりの一行問題があったとして。全問何かしらの跡はあるはずで、出来ている子ほど正解をもぎとるために、図やメモを残しています。理由は本人が「何が何でも正解したいから」です。

 

人間、何が何でもこの1問を取りたい、と思ったら正確をきそうと思うようになります。とくにわかっていたのに落として5点失うことの恐ろしさがわかっていれば、「わかっているから描かない」というマインドにはならないはずです。

 

とりあえず小5までは、必須で描かせるつもりで。

それ以降は算数が得意ならば勝手に判断するようになります。小5までで子どもがグズグズしていたら、満点取ってからにして、と言ってもいいくらい、(そんな酷いことは言わないでくださいね。私は息子に言ったけど滝汗)必須です。

 

お子さんが天才か、または小5までですでに算数偏差値65オーバーは除きます。まあたぶんその場合は「またこんな問題で勘違いして!描いたらできたのに!」みたいなことにはなっていないはずです。

 

しつこいですが、簡単な問題だからこそ、描いて、描く力を鍛えているのです。

だから小3から早稲アカでも線分図を描かせるわけです。

 

学年が上がって、わからないぞ、と問題を見て思ってから、線分図を描こう、いや面積図かな、と思うから遅いのです。

 

いつも描いていると、面積図と線分図と、表と、どれが一番速いかわかるようになります。

 

6年生でぼろぼろと落とす子は100%、線分図や面積図、表などを描けません。

どれを使ったらいいかわからない、といいます。

 

5年生までにどれくらい、選択ミスをしながら描いてきたか、その量が差を生むと思います。

何度も、あ~これって線分図より面積図がよかったのか~とか、これは表だよね!みたいな経験が少しずつ難問にも手が出る状況を生みます。

 

と、このようなことを考えていつも、しつこく「図を描いて!!」と私も言っております。

 

お読みくださりありがとうございました。

 

ということで、

おすすめの問題集はやはりサイパー。描く練習には本当にいいです。

2つ目に挙げた、倍から割合へ、は割合で使う線分図の書き方が練習できます。とてもおすすめ。

低学年は和差算分配算や、比較、順序の線分図も大切です。

 

高学年でも描けていなければ、絶対にやったほうがいいです。

 

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