いつもお読みくださりありがとうございます。
今日は、先日からずっとモヤモヤしていて毒を吐きたかったけれど忙しすぎて毒も吐けずにたまっていた静かなモヤモヤを書きたいと思います。
小学校受験からそのまま中学校受験へ
別にそれが即、マイナスになると言っているのではありません。計画的なご家庭ならばプラスになります。私が取り上げているのは小学校受験の不合格に衝撃を受けて(その時点で、想定が甘い、とも言えます。だって難しいですもん、人気の小学校に合格することは。)、パニック状態で中学受験向けの塾へ駆け込むのは、弊害もあるよ、という提言です。
たぶん3年前くらいまでは、このパターンは確実に「グノーブル」のところが「サピックス」だったんですよ。もう20年以上もの間、そうでした。私は実際に講師時代にまだ低学年コースがサピに辛うじてできたくらいのときに何人も見ていますが、11月末、または国立の発表が終わって補欠も回ってこなさそう、と諦めた12月末から1月年明けすぐ、泣きながらサピを訪れて入室テストの申し込みをし、その場で職員と話し込むお母さまを。。。。
1月半ばのサピックスって、6年生の対応でとっても忙しいので、正直いって当時は迷惑だなと思っていました。私は社員じゃないので対応しませんでしたが、今、この中学受験の塾がどのような時期か、ということも想像できない母親には嫌悪感すら抱きました。。。それをわが子が6年生の直前期、1月入試も始まっているときに新1年生の親が先生を独占して話し込んでたら、あなたどう思います??と。
最初に見たとき私は独身で、子どももいませんでしたが、「ドン引き」でしたね。。。。
そのうち毎年恒例行事のようになってきて、見慣れれましたけど。あー、今年もいるわー、ああいう人~っていう感じです。
それが、最近塾講師仲間から聞くのは、都心でお受験に失敗(と親だけが明らかに思っている)家庭はサピではなくて、けっこうグノーブルに1年生から入れようとしてるよ、という話です。
ほう、サピの終わりの始まり、は私も感じていますが低学年もいよいよなのか、と思います。
ただ、グノーブルもサピも、まったく何も変わらないんです。
グノのほうが少人数で手厚い、という話はありますが、それはそうなんですが最近は人数も増えてきて、バイト講師も増えていますし、テキストはサピとなんら変わらない、国語はサピより悪い意味で「えぐい」、と思いますので、なんで小1からグノ??とそのブランドのような塾の選択にはため息がでます。
小学校受験をした場合の中学受験については、別にまたテーマを設けたい話題ですが、とりあえず、「小学校受験に失敗した~!」「リベンジで中受だ!よし、グノに新小1から入れて周りと差をつけよう!」みたいな親の先走りは危険です。
小学校受験というのは、学力面よりもしつけ、生活態度、手先の器用さ、身体が自分の思い通りに動かせるか、そして一番は「話を聞けるかどうか」が重要なので中学受験の学力一本とは基準が違うことは確かです。ただ、学力が要らないか、というとそうでもなく、図形の回転や消去法的な考え方のペーパーなどもあり、かなり難問もあります。天才肌の子はペーパーで才能が開花するでしょう。
点図形や線対称問題など、中学受験の基礎となる低学年の頭を鍛える問題もたくさんあり、決して無駄ではないと私は思ってみています。
また、「しつけ」や「生活」の一環として出される生物や季節の問題は、十分中学受験に通じる「興味関心」「基礎知識」になります。小6になって、節分の意味も、端午の節句と言っても通じない子に「重陽の節句」を教えるより、きっと小学校受験できちんと丁寧な行事体験、暮らしをしてきた子のほうが強いんじゃないか?という気がします。
私立小のお子さんも何人も見ていますが、「暮らしが豊か」な子が多いと感じます。裕福、という意味だけではなく、趣味や行事に対してきちんと向き合っているご家庭が多いです。ですので相対的に「語彙が豊か」な子が多いです。
私立小の子で、優秀な子はどの子の家庭も落ち着いています。中学受験させるにしても、慌てて決めたわけではなく、子どもの様子を見て考えている家庭が多いです。一方で行き当たりばったりの小学校受験をしたり、せっかく附属に入っているのに親の見栄?でさらに偏差値が上の学校へ!と進学塾に入れて受験を強要したりすると、子どもが壊れてしまったりすることもあります。
いろんなパターンがあるのですが、小学校受験を知らずに「お受験」として軽く見ることは間違っており、やり方によっては十分「その後の勉強」につながる「下地」になります。
もちろん、親の出身校であるとかが影響する学校もありますが、親が出身ということはその学校の校風を間違いなく理解している、ということであり学校側からしたら加点ポイントなのは当たり前だと思います。
私は小学校受験についても、中学受験と同じで「流されて」ではなく家庭が目的を持って選べば当然、公立より良い環境が手に入るのでいいことだと思います。
しかし不利になることもあります。これは一番は「距離」です。
1にも2にも、中学受験は塾も小学校も近いことが一番有利です。この点において私立小の徒歩圏に住んでいない場合は、中学受験を考えているのに私立小進学、という選択はお勧めしません。相当の不利、覚悟がいると思ってください。
この辺もまた続きか別の機会にいろいろ書きますね。どんどん本題から外れていくので。。。
中学受験前提の私立小を希望して入り、覚悟を持ってのグノーブル、ならわかるのですが、「落ちた!次はグノでリベンジ!」みたいな考えだけは子どもに良いことが無いのでやめたほうがいいです。
とくに、即、「グノ」「サピ」に飛びつく小学校受験率の高い地域のご家庭は、「グノに入れておけば大丈夫」というような、「ブランド志向」を感じ、本当に中身を検討しました??と思ってしまいます。
たまにいる、天才タイプで、あまりにも「生活のこと」が出来なくて小学校受験には向いておらず落ちてしまった、という子でしたらその力はペーパーで発揮できるので、グノ、サピ、早稲アカに入れて鍛える、というのもアリですが、私が今まで見てきた中ですと、どうもそうでもない子が多い。。。
お子さん自身は何をやらされていたのか、イマイチわかっておらず、またあまりにどっぷりと「お受験」に漬かりすぎていて、「文字は書きませーん」「数字は書きませーん」という子に、いきなり「今日からは数字と文字で考えます」というのはあまりにもキツイです。まあ、さすがに今時は数字とひらがなを徹底して教えないご家庭は少なくなりましたが、お教室で「絶対使うな」と指示されてしみ込んでしまっている子はいます。
今年も大慌てで周囲がグノ!って言っているから「今時はサピじゃなくて、グノだよね」とグノに駆け込んだ方がいるのですが、(その方、周囲にとても敵が多く、私は挨拶しかしたことのない関係ですが、私の素性(笑)を知る周囲が一生懸命に私にその方の「幼稚園」、「受験校」、「結果」、「次の塾」を教えてくださいます。普段から敵が多いのもわかる言動なのです(苦笑))
絵にかいたような、残念なパターンだな、、、と思っていますが、私は感想はその教えてくださった方にも漏らしていません。
心の中で、「今年もまた残念なパターンか」と思うだけです。
グノがどんな塾なのか、わが子を本気で御三家に入れたいのか、はいれる素質を感じるのか、シビアにみたほうがいいですし、小1から入れなくても入れる子は入れるので大丈夫です。
公文もそろばんも、ワーク類もやっていなくても「うちは小学校受験で鍛えていたからグノも余裕。入室テストだって受かったし。小学校受験で不合格だった学校なんて、目じゃないわ。開成か麻布か、筑駒か、どっちがわが子にあっているか考えてる」と豪語されています。←これは本当に聞いた
。言ってみたーい。一度でも(笑)。
小学校受験で鍛えた部分はあるとは思いますが、一方で幼児期から公文を3教科やっていたり、ワークをやっていたり、そういう家庭もいる中であまりに鼻息が荒いのは子どものためにもよくないです。
ただ、そのご家庭にとって良かったのは、近所の公立校に行くらしいので、学校と家が近いところ!その点は私立小に行くよりも、難関校に向けて勉強する時間が増えてプラスに働くでしょう。睡眠時間も確保しやすくなるし!結果オーライ。
ちなみにお試しで受けた私立小には合格されたそうですが、「そんなレベルの低いところ」には行かせないそうです。出ましたねこの、「そんなレベルの低いところには行かせない」という発言。どうして保護者が、せっかくわが子が縁をもらった学校に対してそのような言い方をするのでしょう。
小学校受験でも、中学受験でも、そのような保護者がいることはとても残念に思います。百歩ゆずって、ご家庭の方針で偏差値で切る、というのはアリです。でも周囲やましてや子どもの耳に入るようなところで言わなくてもいいことです。
その子が公立小に行ったときにおかしなコンプレックスを持ったり、または受かったけど行かなかった学校に対してマイナスのイメージを持ち、この先の中学受験でも偏差値や有名校かどうか、で判断するのが当たり前の環境で育つことが怖いです。
すみません、いろいろと脱線して長くなってしまいました。
こんなことにモヤモヤしている場合ではないのです、今の私は!
駆け込みでどうしても、とお願いされたお子さんの授業対策をしなければ。
講師側のお願いですが、気持ちはわかりますが、保護者には、もう少し余裕を持って要望や日程を組んでいただきたい。。。あまりに直前はいろいろと無謀です。
とにかくこうなると、「出そうなところ」にかけて、その中で本人がつまづくところを徹底復習することになります。
お読みくださりありがとうございました。