いつもお読みくださりありがとうございます。

 

コメントを頂いたのと、ちょうどタイムリーに学校や塾での成績によるマウント発言、それによる小さな諍い、学級崩壊、クラスの雰囲気、などで相談を受けていたこともあったので、たぶん何回かに分けて記事にしてみたいと思います。※サピックスと名指しにしているのは別にサピ生だけが当てはまるわけではなく、便宜上です。早稲アカでもグノでも、どこでもいます。

 

以前から、サピ生によるマウント発言や、成績下位なのにサピックス辞めたくない発言をする子の真意、についてなど記事にしてきたのですが、マウント発言をする子には特徴があるなと思っています。

 

まず、スタートとして低学年でのマウント発言が出たり、学級崩壊の原因を作るような言動をする子は、

「幼い」。これは本当に年齢がまだ小さい、という意味の「幼い」が大きいです。3年生くらいまでだと、現実がよくわかっていなくて、つい周囲の「サピックスに通っているなんてすごいね」「一番上のクラスだよ、すごいね」などの大人からの発言を真に受けて(当たり前)、「私ってすごいんだ」と思い、また塾でやっている勉強よりも学校は確実に進度が遅く簡単なため、実感として「こーんな簡単なことやってるなんて、みんな遅いな。」下手をすると「こんなに簡単なことを間違える子がいるなんて、みんなバカだな」と思ってしまうわけです。

 

ただ、この場合は年齢が幼いことが一番の理由であり、変な「選民意識」を植え付けているのは大抵がその保護者なので、本人は悪くないことが多いです。

 

通常の成長を遂げた場合はそのうち「自分の本当の立ち位置」に気づいて大人しくなっていきますが、こじれてしまうといつまでも自分より「できない」子を探してマウントを取って優越感に浸るような残念な子が生まれてしまいます。これが、塾に通っていない子を捕まえては意味不明の「これ私知ってる」「もうできる」「あー簡単」みたいなことをいう「嫌な奴」です。

 

幼さゆえに、無邪気なマウント発言や「これ知ってる!」「こんなのもう塾でやっている!」という発言をしてクラスを乱していた子たちの中でも、本当に賢かった子は2年生くらいにもなれば、黙っているようになります。それは周囲よりも賢さゆえに一足早く大人になり、「自分よりもっと出来る子って、世の中にたくさんいるんだな。」「知らないことってこんなにたくさんあるんだな。」「出来る、出来る、って自分で自慢するのって、恥ずかしいことだよな。」という「無知の知」にいち早く気づいてしまうからだと思います。

 

やっぱり本当に優秀な子って自慢しないのは、自分を冷静にみられるからなのかな、と思います。

 

高学年になると、基本的にはどの子もだいぶ大人になり、低学年のときのようなマウント発言はする子はほとんどいないはずです。上位クラスではそんな子は本当にいなくなります。

 

実は下位クラスでもほとんどいなくなります。そりゃそうですよね、客観的な自分の成績立ち位置を毎回突きつけられており、同じテストを受けてもびっくりするくらい出来て上位クラスの子が存在することを身をもって体験しているのですから。

 

しかしこれ、あくまで各「塾内において」です。

子どもはバカではないので、自塾においての自分の位置など言われなくても十分わかっています。下位クラスの子が上位クラスの子に対して虚勢を張ったり、嘘をついて成績を「盛る」ようなことはしません。悲しいくらい、下位クラスと上位クラスの子の交流自体が塾ではないのですよ。。。。(とくに大規模校)。学校のクラスが同じ子がいても、塾では塾の立ち位置で交流していることがほとんどです。なんか、悲しいですけどね。

ただ、それは私の時代でもそうでしたので、成績で厳然とクラスが分けられてしまうと、あまりに差がつくと子ども同士も無邪気に交流する気分にはならないのだと思います。気持ちはわかります。

 

では、小学校でマウント発言したり、成績に関しての余計な発言や、クラスを乱す発言をする高学年はどんな子か?

塾で抑圧されている子が多いように思います。

 

いつも自分が下の位置にいるけれど、自分は他の塾に移れば(サピじゃなければ)上位クラスのはずだ。というような歪んだ認知がある子は、小学校でわけのわからない言動をしたりするようです。

いや、αクラスの子がうちの子の小学校では暴れている、というお話もありますが、よく聞くとトップクラスではないことがほとんどです。αといっても、いろいろあるわけで、必死になってαになんとか入っているような場合だとストレスがとてつもなくかかっているのでしょうね。「優秀な子」は紙一重で、問題行動をおこすことがあるけれど、「超優秀」までいくとその域ではないのかな、という印象を持っています。

 

余裕のあるトップクラスの子というのは、「我関せず」に自分の勉強と向き合っており、同じクラスで勉強を教え合っていたり、科目ごとに尊敬しあっていたりなど、活発だけれど穏やかな時間が流れている子ばかりです。

 

また、もともと大人しい性格の子は、下位クラスでもマウント発言や小学校の授業を乱すようなこともせず、黙っていますが、そういう子をいざ親がサピから他の小規模塾へ移そうとすると、頑固に拒否する子がたくさんいます。

 

やっぱり「サピックスに通っている自分」にプライドを持ってしまっており、サピに通っているなんてすごいね、という周囲の目が無くなることを恐れているからです。

 

そういう子は、性格はいい子が多いのですが、ただ本当に頑固です。。。。今までの学習でついた悪癖(いつも言っていますが、図を描かない、式を書かない、メモを取らない、など)をなかなか直しません。

 

コメントで頂いた、「サピ生にやたらと突っかかる子」これもよく聞きますよね。本当に迷惑ですよね、通っている側からしたら。こちらは「相手にもしていない」のに、なんだかんだで「自分が上だ」という謎のアピールをしてくる子。

これもやはり歪んだ認知なんでしょうね。

保護者がサピ生に対してコンプレックスを持っていて目の敵にしている(これを文字に起こすと、どれだけそれが意味不明な恐ろしい話かわかりますねガーン)のかな、と推察しています。

 

そんなに気になるなら、サピの組み分けの1月3月7月を受ければいいのになーと思うのですがニヤリ

 

幸か不幸か、テストの結果というものが出ますので、日々それに対応していくしかないのが受験だと思います。最終目標は志望校合格ですので、どれだけ周りに「すごい」と思われてもなんの意味もないのですが、周囲の目が気になりすぎて迷走してしまう親子は多いようです。

 

ただ、保護者が低学年のうちにきちんと気をつけて接していれば、おかしなマウント発言を子どもがしたり、塾に固執したりすることは避けられるのではないか、と思います。

 

低学年で成績がいいことは、通塾の低学年化も進んでいますし、最近の早稲アカが出しているスーパーキッズコース宣伝のデータを見ても、悪いよりはかなり希望がありますが、それでも絶対ではないので、

「井の中の蛙大海を知らず」「勝って兜の緒を締めよ」

の気持ちでいかないと後で大変だと思います。

 

わが子もそうですが、先取りしている以上、そりゃできるんですよ、「多少は」(笑)

そういう気持ちで勉強させていくことがいいのかな、と思っています。

 

お読みくださりありがとうございます。