いつもお読みくださりありがとうございます。

 

中学受験に向かうにあたり、また真っ最中でも、ラストスパートでも、すべての時期において大事なことのトップが「体力」なのかもしれない、と年々思います。

私が独身時代や学生時代に塾講師や家庭教師をしていたころは、子育ての経験がなかったせいなのかもしれませんが、受験は「学力」「知力」だと思っていました。。。。

 

でも、とくに息子の受験を経験したあとのこの数年間、「体力」の重要性を感じる場面に何度も当たり、実感するようになりました。

 

子どもの体力低下、外遊びの少なさ、など教育学や体育学の専門家が指摘していますが、個人的感想のレベルで言わせてもらっても「座ってられない子が増えた」と感じます。

 

これは、ADHD等の「落ち着かない」という話のことではなりません。もちろん、そのような脳の特性が関係して「座っていられない」子もいますが、私が今回言いたいのは特別に診断もおりておらず、通常の学校生活、塾生活が送れている子に「体力的に座っていられない子が増えた」座って勉強していると身体が痛くなってきて、ちょっと伸びをしないとだったり、立たないと無理だったり、ということです。

 

ここ数年、家庭教師でも個別指導でも、30分以上椅子に「一般的に許容範囲内の姿勢」で座れる子はかなり減っていると感じます。個別指導塾や家庭教師の場合は塾のサポートでの利用が一番多く、次いで「集団授業にはついていけない学力、性格等の特性がある」という場合がありますが、どちらの場合の子でも感じます。

 

私は別に、昭和の小学校のように、姿勢は常に真っ直ぐ、背もたれにはもたれるな!みたいなことを言っているわけではありません。(私も当然昭和生まれですが、私の時代でもすでにそんな教育はされていなかったニヤリ

なんなら、私は「考えているとき」とか、長時間授業のときなどは別に多少姿勢が崩れたって問題なし、算数なんて本当は寝そべって考えることがあったっていい、と思っているので授業態度に厳しい先生ではないです。

 

それでも、ここ数年、かなりたくさんの子に始まって30分もすると

「先生、腰が痛い。。。」ポーン

「先生、首が痛い。。。」ポーン

「先生、肩が痛い。。。」ポーン

「先生、背中が痛い。。。」ポーン

と言われるのです。。。。滝汗

 

「頭痛持ち」の子も増えています。

実は私も、肩こりがあるのですが原因としてはスマホ、パソコン、運動不足チーン。これしか病院でも整体等でも言われません。

肩こりや首、腰の痛さも理解できるので、子どもに訴えられるととても可哀想に思うのですが、自分もそうだからこそ強く思うのが「姿勢が悪い」という点です。

 

私の肩こりは大学生くらいからで、首だ、腰だ、肩だ、と身体の不調を感じたのはもっと年をとってからです。

少なくとも小学生のときに(受験勉強はしていましたし、その頃から急激に視力は低下しましたが)今の自分の生徒ほど全身が痛く、辛いということはなかったと思います。

 

私も小学生のとき、姿勢は悪かったのですが、身体の痛みを主張する子はほんとに

「ぐにゃぐにゃ」の子が多いです。

 

ちょっとの間も真っ直ぐに体を保てない。

インナーマッスルがまったく感じられないような子が多いです。

 

きっと集団授業のときも、この子、机に途中で寝そべってるんだろうな~などと容易に想像できます。

 

肩や首の痛みの対策として、シップをしている子、アリナミン系?の錠剤を常備薬として飲んでいる子、たくさんいます。

 

それと、「リポビタンD」とか、酷いと「レッドブル」「モンスター」とか飲んでいる子。。。。ポーン

 

栄養ドリンクは、「15歳以上から」となっているものが多く、私は娘はもちろん息子にも飲ませないようにしています。妥協して最近息子はテスト前に「オロナミンC」を飲んでいますがそれも飲みすぎないようにさせています。息子が栄養ドリンクに興味を持ったのは中学に入学してからで、それまで基本塾ナシだったこともあり、周囲の子が何を食べて何を飲んでいるかなんて知らなかったのですが、中学に入って定期テスト前にみんなが「リポビタンD」だの「レッドブル」「モンスター」を飲みながらテスト対策!?をしているのを見てからです。

 

でも私が絶対に「15歳以上」ってあるものを15歳以下が飲むことは許さない、と宣言したので、話し合って妥協しての「オロナミンC」なのです(笑)。

 

息子がいうには、「みんな小学生のときの受験勉強中から、モンスターやレッドブルを飲んでいたんだって」と。

 

さもありなん。私の目に付く範囲でも、小学生でレッドブルをしょっちゅう飲んでいるお子さんはいます。

 

栄養ドリンクを指定年齢以下の子が飲む害についても、専門家から指摘されていますし、管理栄養士をしている私の友人は「栄養は絶対に食べ物から取るべき。大人ですらそうなのに、プロテイン含めて、錠剤やドリンク剤を子どもが接種することはありえない」と言っています。

 

話を戻しますが、とにかく「疲れている」子が多すぎるようです。

 

でも、小学校の体育が昔よりハードになったわけでもないし、毎日山を越えて歩いて登校しているわけでもない。

やはり体力が落ちているのだと思います。コロナ禍も影響大きいですよね。

 

で、その体力が受験に大きく響くことを感じるのです。

 

福澤諭吉の「先ず獣身を成して後に人心を養え」という教えから、慶應幼稚舎では知力、学力をつけようとするには、まずその器である身体を育てないといけない、つまり子どもはまず体力をつけないといけない、身体を鍛えてから頭を鍛える、という教育が行われているそうですが、それに納得だなと思う日々です。

 

 ちなみに幼稚舎では水泳の授業は高学年、「2キロ」とかを授業内でプールを流れるプールのように一方方向にぐるぐる泳いで回る、とか、幼稚舎のお母様に「ペーパーの無い、あの入試で何を見ているのかと思うけど、もしかして子どものふくらはぎ見てるんじゃないか!?って説があるのよ、それくらい全員体力あるし運動できるのよねえ~」と聞いたことがあります。小学校に入ってからのハードな体育に耐えられる体力のある子を取っているのではないか、と合格してからお母さま同士噂し合っていた、と。

 

話が飛びましたけど、中学入試は精神的にもハードですが、1月から始まる前受け受験、2月1日からの連続受験、これを乗り切る一番の要は「体力」です。真綿にくるんで風邪をひかせないようにしてもダメで、やはり体力がないと、アクシデントがあったときに心が折れるようです。

 

あまり根性論は言いたくないですが、結果を見ると、たとえ初日に不合格をもらったり、連続不合格をくらってしまっても、立て直して戦える子、最後納得の受験で終われる子は全員体力があります。最後に効いてくるのは知力>体力ではなく、体力>知力だと感じるのです。ふらふらいつも動きが定まらないタイプは、踏ん張る力も足りないようです。

 

体力がないと、精神的な疲れと同時に身体も疲労していますので、両方のダブルパンチになる感じでしょうか。

 

インナーマッスルがあまり感じられず、ぐにゃぐにゃしていた子たちの中で、第一志望校に受かった子というのは見たことがないです。(私の少ない経験調べ)

逆に逆転合格を果たすのは、体力があって、強い子、パワーに溢れているような子でした。

ただサッカーやってました!とかではなくて、日能研に通いつつサッカーはクラブチームで特待レベル。塾の授業は半分くらいしか出られなかったし、成績もトップではないけれど、勉強量からしたら十分上のレベルの学校に合格した子など。彼は「強い」ですよね、トップレベルのスポーツで揉まれている経験も大きいし、保護者もバランスが良かったです。無理やりサッカーを削ることをせず、彼の実力相応から少し上の学校に、きちんと大手塾を使って合格させる。見ていて安心の家庭でした。

 

もちろん体力がある=難関校に合格、の式が成り立つわけではないことは、お分かりだとは思いますが。。。。。真顔

体力がある、ということはかなり大きな合格の条件、という感じでしょうか。

 

もし、身体が弱いなと思うのなら、無理をさせないプランを立てるべきです。
 

この点に関して問題だなと思うことを詳しく書くと。

 

親御さんが、ご自身のおこさんの「体力の無さ」を自覚していなかったり、軽んじている方が多いという点です。

 

こちら側は「この子は線も細いし、いつも腰が痛い、肩が痛いと言っているタイプ。精神的に弱い。絶対に初日に合格をもらわないと、ガタガタと崩れるタイプだ。」と思っても、親御さんが強気の受験プランを組んでいたりします。

 

「1,2日と落ちたら、こっちの学校(滑り止め)を受ければいいんですから、この学校(チャレンジ)を受けさせます」とおっしゃる。

本当に連続して落ちたときの家庭の空気、本人の気持ち、それらを全く想像できていません。そういった親が酷く子どもの前で落ち込んだり。。。というか、ご自身のお子さんの体力と精神力を過信していませんか??と。

 

運動を軽視しているわけではないんでしょうが、「疲れるから学校の体育は見学させる」という家庭も6年生の後半になると出てきます。もちろん、事情もありますしそれがその子の体力温存のために必要ならば私は賛成なのですが、(秋の運動会の組体操とか、私も怖いです。ちょっと嫌です。)なんで学校の体育すら休まないと疲れてしまう子が、連チャンの受験でしかも自宅から1時間以上はかかる学校に早朝から行って、疲れないと思うのか。。。チーン

 

体力がないなら無いなりに、対策を考えたり受験プランを練ったほうがいいと思います。

 

対策といっても、レッドブルを飲ませることではないです。

6年生だと睡眠時間を増やして、塾への行きかえりで階段を使わせるとか、散歩するとか。。。。

 

低学年では体力づくりも重要だと思います。

水泳とか、バレエとか、体操とか、武道系とか。インナーマッスルならば、体操、バレエ、武道がいいのかもしれません。

 

本来は外遊びで獲得できるレベルの体力が今は期待できないので、習い事に頼るのもアリだと思っています。

 

だって、暑すぎて外遊び禁止、暑すぎてプール中止、の時代ですからね。。。。滝汗

 

息子に関しては、以前も書いたように思いますが生まれつきものすごーく体力がありまして。

私の苦労も半端なかったです。歩き始めたころから、公園へ行けば最低3時間コース。ベビースイミングいこうが、何しようが疲れない。運動会のあとにスイミングの習い事とか平気でした。昼寝なんて1歳からしない。昼も寝ないけど夜も寝ないし。

 

体力テストでは偏差値78~80オーバーを出すし、とにかく体力おばけ、だったので受験もそれで乗り切った面もあったのかと今更思います。

 

娘は息子に比べれば普通の体力の持ち主ですが、平均よりはあるようなので、これからも習い事などを通して鍛えていきたいところです。

 

長文になってしまいましたが、お読みくださりありがとうございました。