いつもお読みくださりありがとうございます。

 

6年生はそろそろ夏休みにむけてソワソワしてくるころではないでしょうか。(親御さんがガーンガーン)。目の飛び出るような夏期講習の請求書が来て、「こんなに払うのだから、しっかり勉強してよ!」とこちらは気合い入りますよね。わかります。

しかし本人はイマイチだったりして、おい!とツッコミたくなりますよねえーん

 

夏期講習は大抵の大手塾は6年生は昼から始まって、夜19時くらいに終わるのではないでしょうか。

 

つまり。自宅学習できる時間は「午前中」です。そこをどれだけダラダラせずに頑張れるか。その差は冬に出ます。

 

6年夏の過ごし方の再確認、これも近々書きたいと思います。再確認っていうか、これは塾講師側からのお願い、とでもいえますね。

 

今日はリクエストがありましたので、算数の基本問題集を。

偏差値が45くらいの子が50を超えるために、とのお話でしたがこの偏差値がサピックス(グノ、浜学園)の偏差値か、四谷(日能研)なのか、首都模試なのかで全然違います。

 

とりあえず、四谷や日能研での45くらいの子が50にあげるために足りないものを補うという視点でご紹介させてください。

 

まず、以前から紹介させてもらっていますが、『基礎固めシリーズ』これはかなりいいです。真新しい問題集が次々と出ていて、私もいろいろ試すのですが信頼して使い続けることができているものを紹介させてください。

 

私がおすすめする問題集というのは、算数は基本的に「分野別」になっていること、です。とくに45くらいのお子さんだと、混ざってしまうと全然手が出なかったりしますし、これは取りたい、というものも落としているはずです。

 

回り道に感じるかもしれませんが、徹底した分野別の良問をたくさんやって、基礎の力をつけましょう。

 

ではこの『基礎固め』シリーズ3冊の使い方について私なりのこだわりを紹介します。

(以前と重複しているところもありますが、ご了承ください。)

 

まず、これは3冊あります。「数」「図形」「文章題」となっていて基本的な問題はこちらにすべて入っています。

 

 

 

 

では具体的な使い方を。

やる順番としては、どれから取り組んでもいいです。3冊同時並行もかなりおすすめです。3冊同時並行する場合は、塾の宿題の負担にならない程度に4問ずつ1日12問程度でもいいかもしれません。

 

基本的に一行題レベルなので本来時間はかからないはずです。でも基礎が不安な子はわからなかったり、できなかったりすると思います。いたずらに長時間考えさせず、本人が「忘れた」とか「わからない」と言ったらそこで終わりにして解説を見せるか、解説してあげてください。

 

この解説ですが、大変わかりやすくできていますが、例えば速さの問題も同じ系統のものでも「比」で解く解説だったり、線分図で解く解説だったり、きっとわざとだと思うのですが解説も種類がありますので、お子さんが速さを「比」で解きたいのか、線分図のほうがわかりやすいのか、そういう点はできれば親御さんか家庭教師の先生なんかが察してあげてプラスの解説を加えてあげるとさらに効果的です。算数はいろいろな解き方がありますので。

 

次に、これは☆印で難易度が示されていますが、偏差値45の場合はまずすべての☆1つだけを連続してやってください。

そして、一度でスッキリ解けたもの、わからなかったもの、と整理して管理してください。可能ならば一覧表にするといいと思います。私は管理のため自作の一覧表を使っています。本当は、間違いも正解も関係なく、記録と管理だけはして全問正解になるまで回し続けたいところですが、時間的に厳しいので間違えたものは貯めてまた繰りかえす、をしてください。

 

偏差値50以下だときっと☆1つでもパーフェクトではないはずです。これがパーフェクトになれば50はいくと思います。とても簡単な問題も入っていますが、その場合こそお子さんが「絶対に」間違えていないことを確認してください。☆1つで「うっかり」はありません。1つを間違えていると、通常の模試の大問2でいつも2問以上落としているはずです。

 

☆1つが完璧になったら、☆2つにいきます。ちなみに「完璧」というのは難しい基準ですが、それそれのお子さんの性格もありますので嫌にならない程度で。親御さんからみて「まあ身についたな」と思ったらそこで「よくできるようになったよね、合格!」と一回ゴールを設定してあげてください。

 

☆2つは偏差値50以下の場合は出来は最初半分から3分の1ほどしか解けないかもしれません。そこがポイントですので、しっかり解説してできるようになるまでやらせてください。

50にあげる、54くらいまでならこれで充分です。

 

☆3つは偏差値55以上が取り組んでください。

 

逆を言えば、偏差値55以上算数である子は、これがすべてできないといけません。とくに偏差値60以上ならば☆1つなどは20秒から1分以内で解けるくらいの余裕が必要です。

 

算数をしっかり基礎から上げていきたい5年生、6年生はこの基礎固めシリーズ問題集をぜひやってみてほしいです。

 

注意点として。

以前も書きましたが、これは左ページに問題、右ページに答えと解説があるので、手間ではありますが、一度すべてコピーして問題だけにして解かせてください。

答えが見えてしまうと気になる子が多いと思います。

 

つけたし。番外編として。

世間的には好評だけれど、基礎としておすすめしない問題集が個人的にあります。

それは、「下剋上シリーズ」です。

あれの基礎編などはまさに表紙に「偏差値〇〇以上」などと書いてありますが、あれは「苦手をつぶす」対策にはならないと思います。

 

あれは、10問ずつ載っているのですが、1問も間違えずにすらすら解けないといけないものばかり(基礎編)だけど分野がバラバラなので、図形ができない、速さができない、となったときに集中して演習できません。

 

あれはサピックスの基礎トレだと思ってください。

基礎トレそのままの形式ですよね。

 

基礎固めシリーズが終わったあとなら、下剋上シリーズで再確認、仕上げ、としてなら使えると思います。基礎固めシリーズがきちんと終わっていれば、下剋上シリーズの基礎編はパーフェクトに簡単に進められると思います。一日10問の朝の体操、レベルでできるはずです。(とくに前半)。

 

 

 

↑これですね。

いきなり下剋上シリーズでまとめに入ろうとすると、たぶん偏差値いっていない子は出来ない問題が多すぎて、どの分野からまたやり直せばいいのか混乱するだけです。

 

あとは、コンセプトがよくわからないというか世間的には好評ですが私は??なのが『塾技』の算数。。。分野の分け方もちゃんと網羅されていないように思うし、解き方もとくに。。。塾技は科目によっては使いやすいものがあります。

 

出たばかりのころに塾技算数を買ってみたのですが、結局何にも使えていません煽りこれを見て、保護者がお子さんに解説するというのはちょっと違うかなと思ってしまいます。項目足りなーい、と思ってしまうのは私だけ??

 

あとは、日能研の『ベストチェック』こちらも偏差値50くらいまでの学校ならばこれだけでも間に合うでしょう。6年生から始めた子などは時間的にもこれで進めるしかないです。『ベストチェック』に出ていないものはもう捨てる、ということで。

 

ただ普段から塾で勉強しているなら、これだけで「仕上げ」はちょっと手薄かと思います。分野別にはわかれていて使いやすいのですが、問題数が少ないし基本すぎる面も。

 

『基礎固めシリーズ』をやっていて、何かわからないときに「解説書」として戻るには『ベストチェック』の左ページはいいと思います。

↓『ベストチェック』というのはこちら。日能研の「みくに出版」が出していますが市販されています。

 

 

 

ということで、人によって全然必要な問題集や問題の質が違います。性格とか地頭なども考慮して、その子をうまく乗せる必要もありますし。

 

 

私の場合は比較的、偏差値50以下で苦しんでいる親子も多く担当してきましたが、それでも最大公約数的に書くとこういう感じ、ということです。

算数偏差値60以上の子はまた全然勉強の仕方が違いますので、今日の記事は当てはまりません。そっちも近々書いてみようと思います。

 

少しでも誰かの参考になれば幸いです。さらに今日の問題集の使い方等でご質問等あれば、お答えさせてただくつもりです。

 

お読みくださりありがとうございました。