いつもお読みくださりありがとうございます。

 

このテーマも、個別指導塾での指導を経験していくうちに、ずっとモヤモヤしているテーマです。

 

大手塾、関東ならばサピックス、四谷大塚、早稲アカ、日能研。これらに通っていれば、何も迷うことなく塾推奨の模試を受ければいいと思います。早稲アカと四谷は同じ合不合ですしね。

 

しかし、小規模塾や個人塾、個別に通っている場合は、どの模試を一番受けるかご存じですか?

大手の方が読者の皆様にも多いと思うので、もしかしたら存在もご存じないかもしれません。

 

実は、小規模塾の方は大多数が↓こちらの「合判模試」という模試を受けます。通称「首都模試」です。

この模試なのですが、私としては指導する上で厄介だと思っています。

 

この模試でも「偏差値」が出るのですが、サピックス偏差値と比べるとサピックス偏差値の真ん中に近いあたりがだいたい、18~20くらい高く出ます。

下位と上位はあまり変わらない(これはサピと日能研と四谷の筑駒や桜蔭の偏差値が18も違わないという意味です。)のですが、例えば駒場東邦あたりだと、サピックス偏差値では56程度ですが、首都模試センターだと74ポーンです。それが筑駒だと首都模試で78なので、18も差はつきません。

 

早稲田実業だと首都模試では74,75。

 

こうなってくると、この偏差値をこのテストで取ってもまったく意味がないことが想像つくのではないでしょうか。

 

首都模試で偏差値74取ったからって、早実が近いわけではないんですよね。

 

サピ偏差値で50以上の学校を受けるような子が、ほとんど首都模試を受けていないからです。

また、子どもはテスト別の模試で、そこまで偏差値が違うことを知らない子も多いので、学校で「おれ、偏差値60~」と自慢?されたとき、サピ偏差値で60だと勝手に思って落ち込んだり、とか本当にあります。

 

もし個別指導や、小規模塾に通っていて、難関校と言われる学校を目指しているのに、今まで合判模試しか勧められていない、という方がいたら、ちょっとその塾の指導力を疑ったほうがいいと私は思います。。。

合判模試、何回受けても正確な数値は測れません。

 

合判模試で判定できるのは、四谷偏差値で55までくらいの学校です。

そこが志望校ならば、逆を言えばサピックスオープンなんて受けてもなんの意味もない、ということです。(言い過ぎ?!)

つまり、自分の「真のライバル」が受けている模試をちゃんと受けないと、実際の入試のシミュレーションはできないということです。

 

嫌じゃないですか?本番であれ??ってなるのは。

 

首都模試の内容自体も、前半はたぶんサピとか合不合しか受けたことない子からしたら、拍子抜けするほど簡単な基礎問題です。これをいくら解けても、御三家、新御三家、その下の男子なら本郷とか、芝とか、都市大とか、世田谷学園も、太刀打ちできないできるか測ることはできないです。

 

なので、大手塾じゃなくても難関校を目指している子は絶対に合不合とサピックスオープンを受けるべきです。

なのに、、、私が今の個別指導塾に行き始めたころ。「明明が第一志望です」とか言う子にも合判模試しか受けさせてなくて、驚愕しました。個別指導と、サピとか、個別指導と四谷とか、そうやって大手と兼ねている子はものすごく多いので、そういう子はいいのです。元の塾で受けているので。

 

でも一定数、個別だけ、という子もいたりするので、そういう子が難関までいかなくても上位校志望なのに首都模試だけだと本当に心配になり、私は初期から正社員に「え?なんで首都模試だけなんですか?」とか言ってました笑い泣き

 

もちろん、合判模試が悪いわけではないです。

ただ、受けたい学校の志望者がどれくらい受けているのか、という視点を持って模試は受けたほうがいいです。

何度もいいますが、大手に入っている子はそのままその塾の模試だけで充分です。

 

たまーに、「自信をつけさせるために、普段サピだけど、首都模試で高い偏差値を体験させたい」とか言う保護者がいるのですが(本当です。)、それは無駄な半日の使い方なので、私は止めています。

 

逆に、サピ偏差値であまりに低く出るようならば、たぶん塾が合っていないので、サピではない塾へ変えたほうがいいと思います。そしてしっかり中堅校向けの勉強をして、サピックスオープンではなく首都模試を受ければ、適正校がきちんと出るでしょう。

または、合不合を受けるとか。

合不合模試は、偏差値が低めの学校のデータも一定数あるので、低くても高くても当てになる偏差値が出てきます。

私としては、合不合テストを6回全部受ける。これが四谷偏差値50以上の学校を目指すのならば一番信頼できる偏差値が出るかな、と思います。四谷偏差値60以上の学校を受けるなら、一度はサピックスオープンを受ける。

そして、学校別サピックスオープンを受ける。

 

関東では少数派の希学園に通わせていた人を知っていますが、そこのトップレベルの子たちは、サピックスオープンと学校別サピックスオープンを受けていました。自分の位置と、目指す学校でしっかり模試を使い分ける。個別指導塾の子や、小規模塾の子はしっかり見極めたほうがいいです。

 

ちなみにですが、どうして小規模塾や個別指導塾の大半が合判模試なのか。どうしてできる子にも、合判模試を受けさせるのか。

どうしてだと思います?

簡単なことで、首都模試は、小規模塾でも塾単位で申し込みのハードルが低いようで、自分たちの手元で結果データがすぐ見られるからです。絶望

合不合は、準拠塾じゃないとまとめて申し込みもできないので、個人で申し込んでもらうことになります。

そうすると、結果が塾側では見られないんですよね。

 

受ける家庭によっては、なかなか模試の結果を見せてくれない家庭もあって。。。。滝汗

結果が悪いと持ってきてくれない家庭、けっこうあります。チーン

塾に隠してどうする!と思いますが、持ってきてくれないと指導できないのでもう仕方ないですけどね。

 

なので、塾は自分たち側でコントロールできる模試を勧めます。

 

今月から、合不合も始まりますね。

6年生、ひとつづつ乗り越えていきたいですよね。頑張ってほしいです。