いつもお読みくださりありがとうございます。

 

先日の記事にありがたいコメントを頂きました。

コメントで返信しようと思ったのですが、書いていたら長くなってしまって読みづらいと思ったので、僭越ながら私の考えを記事で書かせて頂けたらと思います。

 

以下が、ぽんさんから頂いたコメントです。

 

「はじめまして。いつもとても参考になる記事を唸りながら拝読しております。このシリーズもとても興味深いです。

我が家にも新6年になる中受予定の女子がおります。学校レベルの勉強はほぼ問題ないですが、幼い頃から長男と比べるとそこまで勉強が得意な感じではなく、逆に運動は得意で行事に積極的な性格なので高校受験で良いと親は思っていたのですが、娘自ら受験したいと今に至ります。ただ、中受レベルの勉強ではなかなか偏差値が上がらず… それでも自ら勉強を始める努力家で親の手は煩わせません。親としては下限を決めて受験したいのですが、それはやはり酷な事なのでしょうか?

rakuraさんの考えにはとても共感できるので、ぜひご意見を伺いたいなと思ってしまいました。もしよろしければ、ご意見よろしくお願いします。」

 

まず、こうやってご両親がお子さんをしっかりご覧になって分析していらっしゃる時点でどちらにしても間違いなく成功するだろうなと思います。お世辞抜きで。そのうえで私が思うことを書かせていただくと、

 

一番大事なことは、やはりその親の決めた下限の学校のラインに、娘さんが心から納得しているかどうか、ではないかと思います。けっこう、子どもは親の気持ちを忖度するので。。。

娘さんが「これより下の偏差値帯の学校までは受けなくてもいい、この学校以外なら高校受験で頑張りたい」と言うかどうかだと思います。本人が決めた高校受験は本当に強いので。

 

女子のお子さんで、どうやら内申点も取れそう、ということですよね。たしかにその場合は高校受験で成功する確率が高いと考えます。加えて自分で目標を持って勉強できるタイプのようなので、大丈夫でしょう。

 

ただ、気になるのは現時点(新小6)で本人が意欲を持って中学受験の勉強をしている、ということです。

それだけでもかなり貴重な存在!!素晴らしいと思います。(すみません、私の今教えている子たちと比べても滝汗

 

そのモチベーションはどこから来ているのかはご存知でしょうか。

もし、憧れの学校がはっきりあったり、漠然と「附属校がいいな」「女子校がいいな」などと本人に行きたい学校があっての受験である場合は早めにそれらの候補の学校を集めて志望順位の家族会議したほうがいいと思います。

 

それぞれの学校に対する「理由」がきっともう言えるお子さんだと思います。ですのでその「理由」に親が納得できそうならばやはり受験に向けて全力サポートですよね。しかしもしその「理由」が「私立に対する漠然とした憧れ」だった場合は親御さんはなかなか納得いかないんじゃないかと思います。お兄さん(が私立に通っていらっしゃるのかな?)を見ていると私立がよく見えるでしょうし、当然私も、と思いがちですよね。

しかも「高校受験でもっと上も狙えるのでは?」とか親は思ったり。。。

 

ただ親が納得いかない偏差値の学校でも、本人納得ならば受けさせて、合格したら進学させるほうが後々にはいいと思います。

将来の大学の偏差値の関係だけではなく、「親子関係のため」です。

中受の勉強を数年間して、また3年間の受験勉強は思ったよりもキツイです。トップ校に絶対受かってやる、という強いモチベーションも必要なので高校受験に切り替えるときには早々に目標校も本人が持ったほうがいいです。

 

私の住む地域は都立も県立も私立も国立もトップ校に受かる子がたくさんでる教育熱心な地域ですが、高校受験でトップ中のトップに行く子は意外にも中受撤退組よりも、最初から高校受験狙いの子です。とくに都立県立のトップは。小5くらいから英語と数学を万全にしています。で、塾もばっちり通う。。。。なので、中受の勉強をしている子が有利、と思いきや実はこちらがちょっと疲れて息抜きをしている間に、高校受験で都立トップを推薦で狙うような子はスタートダッシュしているんです。ゲッソリポーン

私の勤務する個別と大手塾を併用している子もザラにいます。なので、落ちたら高校受験で、というのは意外にスタートとしては出遅れている場合もある、ということです。英語が帰国子女とかで出来ているなら別ですが。

 

 

実は中学受験と高校受験の話ではありませんが、うちの息子の場合は合格した学校の中でどこに行くか、ということで本人VSその他全員の親戚、というくらい意見が分かれました。理由は「距離」です。偏差値は現在の学校のほうが少し高いですがほぼ同じです。

 

私よりもさらにうちの親などが、「遠い学校には行かせないほうがいい」とかなり言い、本人にも説得しようとしていましたし、私も絶対近い学校のほうが将来の大学受験を考えても有利でしょう、と考えていました。(今でも出来ることなら近い学校がいいです。それがベストだと思っています。近所への引っ越しも考えましたし、実際少しだけ近くへ引っ越ししました。)

 

家族会議の末、校風は遠い学校のほうがたしかに合っている、加えて本人が絶対そちらに行きたいと言っている、なので本人の意見を尊重し、今の学校に進学させました。

 

もちろん今の学校は私も気に入っていて行かせたい学校だった、というのはありますが、それよりももしこれからの学校生活で嫌なことがあったとき、「あのとき両親が行きたい学校に行かせてくれなかったから今の学校がつまらない」と言い訳の材料にされたくない、この一点が一番大きかったです。

 

それは今まで指導してきた生徒さんの進路を見ていても感じました。

私立へ受かったけど、公立を選んだ子の中には後々になってから「受かった学校があったのに」とか全落ちだったとしても「自分だって行けた学校があったのに、もっと受ければ良かった」とか中学生って何でも他人のせいにする時期だからか?!そういう愚痴を言ったりするわけですチーン

一方で自分で「私はここ以外は行かない!」と決めていた子は強いです。次の高校に向けてすぐスタートしています。

 

娘さんがなぜ自ら勉強できているのか、それを判断材料にして受験校を決めていくほうがいいと思います。

親主導で「ここの偏差値帯以下だと進学させないよ」というのは後々親のせいにされると困るので、やめておいたほうがいいと思います。どうしても、のラインがあるなら娘がさんがそう思うように仕向ける、しかないですウインク

 

高校受験で行ける学校にはどんな学校があって、そうするとどんな受験生生活になるのか、どの塾へ行くのか、(今は早稲アカが難関高校には強いですよね。)そこまで一緒に考えていくときっと本人も覚悟ができるのではないでしょうか。

 

中受の勉強もさらに気合いが入って成績も上がるかもしれませんし。

とくにぽんさんの娘さんの場合、しっかりしていると思いますので希望をきいてあげたほうが後々いろいろ反抗材料にもされないように思います。

 

それと極論をいうと、もし、中学受験で入った学校がどうしても嫌ならば公立へ転校して高校受験すればよいのです。

実際にそういう子もいます。

 

ただ逆はどうやってもできない、ということです。

 

入りたい学校が高校では募集がなかったり、急に偏差値が上がって狭き門になっていたり、、、

大学受験のことを考えても進学校ならばカリキュラムが有利ですし(たとえ四谷大塚偏差値40台でもです)、偏差値30台の私立でも、意外なくらいGマーチくらいには指定校推薦は持っています。とくに、女子校。

そのような点からも、私は中学受験のほうが可能性はあるかなと思っています。

 

しかし、今の中学受験は本当に勉強量もかかるお金も右肩上がりで親子で辛いので、まだ始めていない方はよーく考えてから始めるほうがいいです。

やっぱり始めてしまうと撤退しづらいので。

 

このようなグダグダとしたお返事になってしまうのですが、娘さんとご両親が納得のいく受験が出来るようにと心から願っています。今後ともよろしくお願いいたします。