いつもお読みくださりありがとうございます。

このテーマは数回に分けます。これは導入。

その1です。

 

今日のテーマとした「中受をやめて、高校受験に切り替えた、または中受に挫折した子の話」ですが非常にセンシティブな面があり、人によっては自分が攻撃されていると思ったり、私の書き方だと高校受験を否定的に書いてしまうかもしれないのでとても書くのを躊躇していました。

 

しかし、現実のママ友や自分の中学から続く友人たちと話したり、相談を受けたりする中でみんな「中受と高受」についてどちらがいいのか悩んでいますし、私も色々とわが子のことや指導で担当したお子さんのことで思うことがあるので、重要なテーマだと思っています。

 

私は中学受験だけでなく、高校受験のお子さん(公立、私立関わらず)の英語と国語の指導も経験があります。(メインは中学受験ですが、頼まれて高校受験の子も担当する感じです)

個別指導塾が中受から大学受験まで受け入れているからなのですが、今まで受け持ったお子さんたちの8割といってもいいくらいの子が「中受も一時期考えたけどやめて、高校受験にしたんです」とか、「ぎりぎりまで中受の塾に行っていたけど、6年生の途中でやめました」ということを言っていました。

 

私の住む地域は、東京都とある県の境目なので、塾には都立志望の子も私立志望の子も県立志望の子もいます。そのため色々なパターンの受験を見ることになるのですが(これがまた、制度が都と県で全然違うのでついていくのが大変ゲッソリ)、一言でいうと

 

高校受験て、大変だなあ

というのが一番の感想です。

 

もともと私自身も中学受験経験者なので、正直わが子に高校受験をさせるという選択肢は考えていなかったのですがまずその理由の1つは私の高校生のときのある経験があります。

 

私は縁あって(これもまた変な話がありますが、後日機会があれば)、中学受験することになりしたのですが、当時同じ小学校のクラスに「とっても良くできるなー」という女子がいました。その子は同じ日能研の入室テストは受けていたりとか講習は通っていたりとか、とにかく中受を意識している家庭だったのは間違いないはずでした。

 

しかし私の小学校は中学が3つに分かれて進学する小学校で、学区の中学校の1つは地域トップの進学実績を誇るような中学だったこともあり、私は評判の悪い学区だったけど、その地域トップの学区だった彼女はそのまま公立へ進学しました。中学受験はしていませんでした。2月1日休むかどうかでみんなわかってしまう状況でしたので。

 

私と彼女はその後接点もなく、私は進学した一貫校を満喫し、彼女のことも忘れていたのですがある日、小学校の男子同級生が事故で亡くなるという事件があり、突然同窓会のようにお葬式でみんなが集まったことが高校生のときにありました。数年ぶりに当時の彼女にも再会したので話していると、彼女の進学した高校が地域でも4番手、5番手と言われているような学校だったことがわかりました。正直、私はとてもびっくりしてしまいました。

 

とても賢い子だったし、家庭も教育熱心だったし、ピアノもコンクールに挑戦しているような子で、どう考えても内申点だって取れるようなタイプに見える彼女がなぜその学校?!と思ったからです。

 

後日たまたま他の子から入ってきた話によると、ピアノを頑張っていたため部活に入らず、また希望していた私立の推薦がうまく取れず、内申点も、部活に入らず、生徒会などもやっていなかったからイマイチで志望順位の低いその高校になったということでした。

別に彼女は会ったとき変わらず生き生きとしていたし、話すとやっぱり賢さが伝わって、印象は昔のままだったのですがなんだか高校受験て理不尽なんだなーとぼんやり思った記憶が強くあります。

もちろん、出身高校が全てなどとは思っていませんし、別に彼女が不幸だったわけでもないです。ただ高校生の私としては納得できないもやもやした気持ちが残ったのです。なんだか彼女の良さが正当に評価されていないような。。。

 

この話は、私の主観と私に彼女の高校受験について話した子の主観に基づいているので間違っている可能性もあります。

しかし、公立に進学した友人たちは口をそろえて「内申点て怖い」「あの先生、ちょー贔屓」とかいつも文句を言っていて、私はかなりのびのびと先生方とも友達のように、でも心から尊敬して楽しい学校生活を送っていたので「公立中に行かなくてよかった」と思っていました。

 

そのような経験もあり、息子には中学受験をさせたいと思って育てていました。

くわえて私は中学で出会った友達や後輩、先生方とは今でも付き合いがたくさんあり、皆会うと一瞬で昔に戻れるし、子育ての相談、中受の相談、大学受験の相談、本音で話せます。なのでそのような一生の仲間、一生の恩師を息子にも持ってほしいと思って中受をさせたい、と思ってきました。

 

さらにうちの息子の場合は、どう考えても内申点が取れないタイプでしたので高校受験の選択肢はさらになくなりました。

先生に気もつかえないし、ノートも取れないし、提出物は出せないしチーン

 

高校受験の内申点システムは批判もあって、だいぶ改善されてきた、という意見もあります。

しかし塾で見聞きする範囲と、ママ友の経験などからするとやはりまだまだ不透明、納得いかないなと思うことが多いです。

 

次から、指導していて私が経験した具体的な話に入りたいと思います。