再掲載
先日、娘の小学校時代の恩師から、電話を頂いた。
恩師
『久しぶり!元気だった?突然なんだけど・・・A君が自殺しちゃったのよ!貴方は、可愛がってくれたから、ご連絡しなくちゃっと思い電話したの・・・。』
絶句したと同時に、何で救ってあげられなかったんだろうと号泣した。
『ごめんね・・・ごめんなさい・・・』と何度も叫んだ。
娘が小学校2年生の時
娘
『A君が臭いんだ!皆も言っている。服に猫のおしっこがついているんだって・・・。』
私はそれを聞いて直ぐに、小さくなった息子の洋服を夏・冬5組づつ用意した。
直ぐに担任の先生に電話を入れて事情を話した。
さくら
『先生、そんなことで色々言われて可哀想だよ!そのうちいじめられるよ!先生が洗濯してあげていても、また自宅に帰ったら猫におしっこ掛けられるんだから、今私、息子の着ない洋服用意したから、持って行きます。学校でその服に着替えさせてあげて、帰宅する時は着て来た服で帰せばいいんだよ。先生も大変だけど、洗濯するよりいいよ!お母さんに言っても無理なんだから、周りの人が見てやらないと・・・先生、A君可愛いよ!それと、うちが洋服を持って来たことは内緒だよ!A君が嫌な思いしたら困るから・・・今から学校に行きます。』
A君は母子家庭。
お母さんは、病弱とのこと。
お婆ちゃんが野良猫を家に入れている。
懇談会で一度だけお母さんにお会いしたことがある。
他のお母さんから『大丈夫?無理しないでね!』と上辺だけの声を掛けられていた。
私は心の中で・・・。
何が大丈夫なの?
病弱だなんて言っているけど、男を連れ込んで、男と上手くいかないと落ち込んで、子どもの世話もしない、常に寂しさを男で埋めようとする母親になれない女だよ!と思った。
A君は、学校から帰宅すると自転車でよくコンビニに行ってお菓子やパンを買っていた。
度々コンビニでお会いした。
きっとこれが夕食なんだ!と思い心を痛めた。
私がA君に最後に会ったのは、3年半前。
娘は、私立中学に行ったので、その後お会いすることは無かった。
最後にお会いした時に
A君
『○○の母ちゃんだ!○○元気ですか?』
さくら
『うん元気だよ!久しぶりだね!中学校楽しい?』
A君
『楽しいです』
さくら
『良かったね!お勉強大変だけど、部活と勉強頑張ってね!』
希望に満ちて楽しそうだったので、安心した。
A君は、中学2年で不登校になり、お金を稼ぎたくてアルバイトをしていたと聞いた。
その後、叔父さんの家に引き取られ転校先の中学を卒業し、高校に入学した。
そして悲劇が訪れた。
高校合格時、恩師(小学校時代の担任)に報告しに来ていた。
A君
『合格しました。俺の家からどうやって通えばいいのかな?』と嬉しそうに話していたそうです。
娘を地元の中学に通わせていたら、何か出来たんじゃないか?
A君のSOSは出ていた。
周りの人達が気づいてあげていたら・・・。
恩師
『会いに来てくれた時、嬉しそうにしていたんだよ!色々あったけど高校に合格出来たし、就職したらまた会いに来てくれると思っていたのよ。それを楽しみに待っていた・・・元気でやっていると思っていた・・・・』
恩師は、A君を可愛がっていた。
A君にとって母親的存在だった。
子育て出来ない親がいる。
内縁の夫と共謀して子どもを虐待して殺す。
内縁の夫が我が子を暴行しても止められず殺される。
育児放棄して夜中遊び回り、食事を与えず餓死させる。
夜中子どもを連れ回し、幼稚園や学校に行かせない。
子どもに万引き・売春を強要する。
実際にあった事件です。
児童相談所は、究極の事態じゃないと親子を離さない。
さっさと、そんな馬鹿親から子どもを離さないといけないと思うが、そんな馬鹿親でも子どもにとって、たった一人の母親なんです。
どんなに暖かい部屋や綺麗な洋服、美味しい食事を用意しても、母親の元に帰りたいと思う。
母親の愛が欲しいと願う。
その愛に応えられない母親。
その母親も愛に飢えている。
悪循環なんです。
子を失い、罰せられても、指導されても、支えられても、子育て出来ない親がいるんです。
常識では考えらないことが起きるんです。
出来ないで済まされないけれど、出来ないものは出来ないんです。
そんな親に子育ての極意を話しても無駄なんです。
育児放棄を受け入れ難いけど・・・。
社会が受け入れないと、次々子ども達が殺される。
命を救わないといけない。
そんな馬鹿親からも学ぶんです。
生きる厳しさ、人間の愚かさ、醜さ。
劣悪な環境でも、ひとすじの光がある。
支えてくれる人達がいるんです。
通常なら当たり前と思うことが、有難みを知ることが出来る。
いつまでも子どもじゃ無い。
体も成長しますが、心も成長します。
そんな馬鹿親を捨てることが出来る。
好きで捨てるんじゃない。
自分を守る為に捨てるんです。
母親に愛されたい呪縛から逃れられる時が来るんです。
本当に辛く悲しい決別ですが、大人になればそれが出来るんです。
だから、今がどんなに辛くても生き抜いて欲しい。
闇は深い。
闇を何百回、何千回・・・経験させられる。
受け入れるしかない。
辛いのは煩悩の仕業。
闇で光っているものがある。
唯一の光。
心は、煩悩とも繫がっている。
心の闇の奥の奥。
深い場所の魂は光っている。
外の光、愛を求めてもダメ。
自分を愛して、自分の魂を育てる。
煩悩は絶ち切る。
過去を忘れて未来を悩まない。
A君に生きる選択をして欲しかった。
こんな悲しいことはない。
A君のご冥福を心からお祈り申し上げます。
幼児虐待を見逃さない。
少しでも可笑しいと思ったら、警察や児童相談所に通報する。
児童相談所の体制にも問題があるから、一刻も早く見直して頂きたい。
相談員の数が足りない。
相談員一人で80件近く抱えている。
現実問題、無理でしょ。
地域の連携も必要ですよ。
私みたいなお節介オバサンが必要だな。
また後程。
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