以前母からお盆の際にお供え物を引き取りに来る人がいたと聞いたことがある。
その人は、荷台を引いて『お迎え、お迎えー、お迎え、お迎えー』と言って現れて近隣の方々のお供え物を持って行ってくれる。
(母は、東京の神田で生まれた。)
先日知人の話しを伺っている時ふと『お迎え、お迎えー』の話しを思い出した。
知人
『母が気持ちの悪い夢を見たんだよね。』
さくら
『夢は、メッセージだよ!お母さんは、霊感強いからね。』
知人
『気になったみたいで私の家に電話を掛けて来たの、今朝方の夢なんだけど黒い車に乗って死んだお前のお婆ちゃんと叔父さんと叔母さん3人が喪服を着て私の家に来たんだよ!その話しを聞いて私も嫌な感じがした、そうしたら翌日姪っ子が救急車で運ばれちゃったの、一時心臓が止まったらしい一応助かったんだけど・・・意識が戻って姪っ子に母が聞いたんだって三途の川が見えたのかって・・・そうしたら姪っ子が何か呼ぶ声がして手を振っている人が見えて・・・母が何人だったと尋ねたら3人で女の人が二人、男の人が1人だったと、母驚いたらしいよ。』
その知人がまた尋ねて来た。
知人
『今度は、妹が心筋梗塞で倒れて今薬で眠らされている。意識は、まだ戻らないけど峠は越えたみたい。夢に3人出て来たから今度は私を迎えに来るのかな?』
さくら
『おそらくそうだよ!でも大丈夫、失礼だけど簡単に死ぬような人じゃないから貴方もお母さんも・・・妹さんも姪っ子さんも弱いからね。妹さんのご自宅にお稲荷様を祀ってあるでしょ、粗末にしているよ!ちゃんとしてないとダメだよ!』
知人
『祀ってあるのよく分かったね、確かに信仰心ゼロ!何にもしてないよ!』
さくら
『失礼なこと言うけど自宅も汚いよ!足の踏み場が無いぐらい汚れている、捨てられないし片付けられない人だね。でも峠を越えて良かったね。』
『お迎え、お迎えー、お迎え、お迎えー』・・・。
お供え物の引き取りならいいが、命を引き取りに来たんじゃ困るわね。
また後程。