おととい、オペラを一緒に楽しんだのは夫

 

 

せっかくならよい席で観たかったので

選んだのはS席

 

 

びっくりするようなお値段で迷ったけど

 

思い切ることができたのは

 

夫への誕生日プレゼントだとかこつけたからである

 

 

 

開演前、夫にささやいた

 

 

高いお金払っているんだから

絶対に寝ないでね

 

 

わかってるよ、寝ない

 

 

 

オペラを観ている間

 

隣に座る夫のことはチラッとでも

見ないようにしていた

 

寝ていたらやっぱり気になるものね

 

 

 

 

オペラが終わり

会場を出ながら夫が興奮気味にしゃべり始めた

 

 

思い出したんだよ

あの歌、学生時代に歌ったことがあった

夫は大学時代、合唱をやっていた

 

休憩後すぐの歌、覚えてる?

闘牛士が出てきたやつ

 

 

私がどんな曲だったか思い出そうとしているのに

そんなことはお構いなしに夫は続けた

 

 

あの歌を聞いたら

突然、記憶がぶわっと甦ったんだ

 

歌詞も覚えていてびっくりした

 

あの時は、何を歌っているか

全くわからずに歌っていたけど

ああいう場面だったんだ

 

 

夫は一人でしゃべっている

 

まだ皆がぞろぞろと歩いている中で

歌い出すのではないかとヒヤヒヤした

 

 

それくらい呼びさまされた記憶は

夫にとってうれしいものだったようで

 

思い出せてよかった、と

懐かしさと感動でいっぱいになっていた

 

 

 

いつ歌ったの?と聞いてみたら

 

 

大学2年の頃かな

 

 

じゃあ、もう35年ぐらい前ね

その間、思い出すことは全くなかったの?

 

 

だって、この曲をどこかで耳にすることもなかったからね

 

 

 

おそらく夫は曲とともに

学生時代の自分のことも思い出していたに違いない

 

楽しかった合唱の日々や

 

当時付き合っていた彼女のことも?

 

 

チケットを取った私にも

珍しく感謝の言葉を述べていた

 

 

 

『椿姫』

 

夫にとって最高の誕生日プレゼントになったようだ

 

 

 

 

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