【お知らせ】
『桜井信一の最難関算数教室』が7月28日発売開始となりました。


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お名前:マリリン
件名:中学受験勉強の進め方
本文:私は[地方都市の某]中学を受験する予定で、現在小6です。

4~5年生までは、家で算数だけは勉強していて(算数が好きだったので)、あと読書が好きでよく本を読んでいました。

でも理科と社会は全然やったことがなくて、最近は問題集で焦ってしています。

集団塾にもいってみたけど合わなかったので個別指導で問題集のわからないところなどを聞いて勉強することになりました。

ただ、集団塾のテキストは分かりやすいし入試に役立つ情報も載っていて、市販の問題集を解いていくだけで集団塾に通っている人たちと同じような学力がつくのか心配です。

もう小6なので時間もないしふつうは中学受験するなら有名な進学塾に通います。

でもどうしても集団塾は嫌なんです。

だから、桜井さんのおすすめのテキストや中学受験勉強の方法とかコツがあれば教えてください。








マリリンさん、はじめまして!

時代だなあ…。6年生から直接相談が届くんだもんなあ。

TBS公式HPのときも全国の小学生からメッセージや相談がたくさん届いていてびっくりしたよ。

うちの子はもう高校生なんだけどね。

こんなメールは絶対打てないよ?

「方法とかコツがあれば教えてください」なんて絶対言えない。

ちょっとでも可能性がないときは動かないの。

こんな相談してもスルーされるだろうなあと1ミリでも思ったらもうやらないタイプ。

横着というか、何でもそうなんだけど、最初から「ムリムリ!無理だって!」と言うのが口癖なの。

買ったものが不良品でも泣き寝入りするタイプだね(^^)。

周りに真逆の子ばかりがいる環境になってちょっとだけマシにはなったんだけどね、まだまだだわ~、鍛えないといかんわあ~。

ん? うちの話をしている場合じゃないか。



マリリンさんの受験する学校、なんと!私は知っているのです。

もうずいぶん前になるけれど、仕事でマリリンさんの都市に行ったことがありまーす!

300円以下で食べることができるラーメン屋さんがあるよね?

滞在中、毎日そこで食べてました。

とってもうまい!

今もあんなに安いのかなあ。

そして、その学校に通うお子さんをお持ちのお母様から何度もお便りをいただいておりまーす。

手強い学校らしいじゃん。

とってもいい学校だと複数のお母様から聞いておりまーす。


さてさて、6年生ということはあとわずか。

そこで社会・理科をどうするかという話だね。

私もテキストの出版を経験したからわかるんだけど、1冊のテキストが完成するまでというのは結構時間がかかるのです。

ところが、ベストセラー小説のようにドカーン!と売れるわけじゃあない。

中学受験の問題集や参考書というのは買う人がかなり限られているからね。

ということは、書店で並んでいる本の多くがずいぶん前に作られたものなの。

社会・理科はそこを心配する人がいるのです。

「最近あの学校で出題されたあの手の問題がのってない」とか言い出すのよね。

そういう人に限って、ペプチドが何者か知らないの。



まずは社会・理科の基本的なことを知っておく必要があるのです。

基本的なことといえば、どの参考書にものっているようなことがらです。

それでじゅぶん合格者最低点までは確保できるはずです。

でも覚えただけではだめで解き慣れていないといけない。

そこで問題集が必要なのですが、これは過去問でも良いと思います。

問題集をお勧めしたいところですが、もうそんなに時間がない。

だって今から覚える時間がいるでしょう。

すると、解き始める頃にはもう1冊の問題集をするほど時間が残ってない。

だから今回の場合は過去問が良いと思います。

同じレベルの学校の過去問。

形式が似た学校の過去問も含めるとたくさん準備できるでしょう。

買うのがもったいない場合は、「四谷大塚ドットコム」というサイトに会員登録すれば無料で入手することができます。

算数と違って社会・理科は問題と解説があればいけるでしょ。

理科は解説がほしいところがあるかな。

そういうところは個別指導塾の先生に聞いてはどうでしょう。

地元の有名校の過去問なら知っている問題が多いかもしれないよ。



とにかく、まずは覚えないといけません。

分厚い参考書は今からでは間に合わないかもしれないよね。

そこで、ポケットサイズのものをいくつか購入してはどうでしょう。

そんな参考書でいいの? と思うかもしれませんが、そうでもないのです。

細かいことは無視して、ど真ん中を覚えるのです。



例えば、「地産地消」と覚えるとします。

でも人間だから忘れる。

それが出題されたとき、「え~っと、え~っと、う~ん、出てこない」となり、答えを見た。

「あっ!そっかあ!地産地消かあ、覚えたんだけどなあ」と、この瞬間に定着するのです。

覚えていたときは、「これ知ってる知ってる、サクサク解けて何だか気持ちいい」と思うとき、これも定着するのです。


あたまの中に入れる。

そしてあたまから出す。

入れるときも出すときも素早くできるようになったとき、あたまの中は整理整頓できているの。

コツは、完璧を求めないこと。

今からでは完璧にならない。そう思って、少し手加減してやりましょう。

「本当は高得点を取ってやってもいいけど、まあソコソコで勘弁してやろう」と考えるのです。



とにかく、精一杯やりなさい。

今まで一番の精一杯で、たぶんこれから先も今回をこえる精一杯はないだろうと思えるまでやりなさい。


数か月後に迎えるきみの大一番。

楽しみだね。

2017.8.25

桜井信一

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