【お知らせ】
『桜井信一の最難関算数教室』が7月28日発売開始となりました。
TVでゴルフを観ていた知人が言うのです。
「子どもをプロゴルファーにしたかったなあ。小学校低学年あたりで勧めてみればよかった」
「今からではダメなの?」
「そりゃ中学生から始めてプロになった選手もいるけどね、素質あったんだろうから例外。普通は遅いね」
「そうかあ、ゴルフはそんな年齢から始めないといけないのね」
私はゴルフをするほど優雅な大人じゃないのでよく知らないのですが、ゴルフはそういうものらしい。
フィギュアスケートも結構小さな頃から始めるらしい。
いまTVでやっている高校野球。
よく考えるとうちの娘と同じ年齢の子がTVに映っているのです。
何だか信じられない。
そんな甲子園で活躍している子たちが野球を始めたのも小学生でしょう。
中学から始めてプロ野球選手になった人はよほど素質があったに違いない。
ずいぶん前に、天才サッカー少年の久保君がニュースになったときに、親戚が言ってた。
「しまったなあ。ちっちゃい頃からずっとボールを蹴らせていたらこうなってたのかなあ」
「なるかっ!」
そう言いながらも、四六時中ボールを足元に置いておけば、手と同じレベルでボールコントロール出来そうな気もする。
でもまあ中学生から始めても遅い。
プロになって稼げそうなものって他に何があるかなあ。
テニス?
いやあ、テニスは現実的じゃないような気がする。
小さい頃からラケット握らせていたからといって錦織選手のようになれそうな気がしない。
全然そんな気がしない。
惜しいところまで行きそうな気もしない。
プロゴルファーになって稼げるようになるまで、莫大な費用がいるそうです。
フィギュアもそう。
高校野球だって強豪校はとにかくお金がかかる。
どの道も中学受験と同じようにお金がかかるのです。
大層なことを考えるととにかくお金がかかる。
ここでモデルケースを出してみると気付いてきます。
22歳で就職、28歳で結婚。
小学校低学年の子を持つ親になるのは何歳でしょうか。
そうなのです。
まだ30代後半だったりするのです。
2人目でも40代前半。
さてさて、皆さんの周りにいる30代後半のサラリーマンを何人か思い出してください。
ゴルファーにさせるだけの収入があるでしょうか。
大学はたくさんお金がかかるから頑張って働かないといけない。
大学を卒業するまでの教育費はこんなにかかるらしいから、いま頑張っておかないと。
そんなことを言ってバリバリ働いて備えるわけです。
子どもが小学生の間はバリバリ働く。
このタイミングは働くことが優先で、勉強かゴルフかを真剣に考えたことがない。
その後、収入の目途はたってきたとして、『今から何を始めるにしても遅い』となる。
投資先がない事態に。
子どもが小学生になった時点で既に収入はそこそこあり、その後の見込みも十分という親だっているのです。
子どもと一緒に色々考えることが出来る親もいる。
「小学生の頃、ゴルフを勧めていれば良かったなあ」と思うのは、それを習わせることが出来る余裕があって後悔すること。
今も習わせる余裕がないのであれば悩む必要はないわけですから。
勉強の場合は小学校高学年でスタートするのが良いタイミングだと思います。
そして、そんな子どももいつか大人になってお給料をもらい始める。
30代後半には自分の子の進路を考えることが出来る余裕と収入を手に入れるために頑張ってほしい。
二の舞にならないために。
2017.8.22
桜井信一