【お知らせ】
『桜井信一の最難関算数教室』が7月28日発売開始となりました。
お名前:星
件名:受験したいのか、させたいのか
本文:はじめまして。難関私立中2年の娘と小学4年の娘をもつ母です。
私も地方の中学受験経験者です。
櫻井さんのブログは、姉が受験生の頃から読ませていただき、面白く、かつ心の励みとさせていただいていました。
今回は、小学4年の娘の相談です。
姉が受験をしていたこともあり、妹も3年5月からと早めに中学受験塾にはいりました。
性格は、天真爛漫、子どもらしく純粋で、関係ありませんが、今でもサンタを信じ、「サンタは本当にいるのか?」とネット検索し、いるというホームページを見て、大真面目に感心するような子です。
運動は得意で足は速いですが、普段の動きはのんびりです。
以前は、どうしてこんなにノロいんだろうと思いましたが、今は、本人の頭の中ではいろいろ気になることがあって、それを1つ1つ片付けて次の作業に進んだいるんだなという風に思っています。
ただ、せっかちな私はイライラして、いけないとは分かっていても、我慢できずに口を出すことも多いです。
勉強は、偏差値は45弱(Y組分け)です。算数は徐々に上がり54になりましたが、他が30台、40台です。
勉強したものについては、丁寧に取り組んでおり、いい加減にやることはありません。
そのためか、漢字や言語はしっかり点数をとります。
ただ、時間の使い方がうまくありません。勉強へのとりかかりが遅いです。
早くやれば後で思いきり遊べるのに、それが出来ないことが多く、私はよく怒ってしまいます。
そして、先日事件がありました。
塾の宿題でやっていないものがあることが判明。(私がもっと普段からチェックすればいいのですが、仕事もしており、毎日のチェックはしない日も多いです。(丸付けは漢字以外は本人))
私は激怒し、「やる気がないなら辞めなさい!」と言って、テキストなどを古紙に出すと言って紐で結びました。
「辞めなさい」やりとりは今まで何度もありましたが、テキスト縛りは初です。
「今まで一生懸命やってきたのに。もうラストにする。」と泣いて抵抗した娘でしたが、無駄だと分かり、諦めたようでした。
でもその後、夫と娘が話したところ、「理科と社会の授業についていけない」とのこと。
私も含め話し合い、塾は算国のみにし、理社はしばらく個人塾にすることにしました。
今のまま、本人の自信もないまま進むのは、なにも好転しないと考えたからです。
本人も安心したようでした。個人塾の体験授業も「楽しかった、やってみる。」と。
でも、いまだに勉強へのとりかかりは遅く、怒られると「ママがやれと言うからやっている」というようなことを言うことがあります。
前はそんなことなかったのですが、あの事件が本人の逃げたい心にアクセルをかけてしまったのでしょうか。。。
姉は3年の頃から行きたい学校があり、それに向けて、やらねばならないんだからやるしかないと突き進んでいました。
もちろん、やる気が足りないと怒ることはよくありましたが、そもそも、本人に受験をする気があったのです。
私自身もそうでしたので、本人が受験したいと思わない子は受験しなくていいと思っていました。
なので、その整理では、妹は受験をしなくていいことになります。
ただ、いろいろ気になるのです。
のんびりの妹は、私立で6年間じっくり伸ばしてもらうのがいいのではないか。(子どもが行きたい学校がよく、難関にはこだわりません。)
ここで辞めたら、今まで頑張って伸びてきたことも否定することにならないか。
私はダメだと、ただでさえ自信のない子に、私はついていけなかったんだという劣等感を植え付けてしまわないだろうか。
受験を辞めたいと言うのは、自信がなくて、挑戦することがこわいからなんじゃないか。
本当は頑張ってみたいのではないか。
でも、今、続けることが本人のためになるのだろうか、、、
でも、受験させたい。
2年半後、合格した時に、自分が頑張ってきたことが認められたんだという実感を味わわせたい。
でも、これは親のエゴなのか?結局は、私が受験させたいだけじゃないか。
櫻井さん、私は今、ぶれています。
子どものために、軸をしっかりしないといけないことは分かっています。
でも、今の選択が本当に我が子のためになるのか分かりません。
どの道を選ぼうとも、それをプラスに変えるのは、その道の歩き方だとも思っています。
でも、受験を辞める勇気がないです。
結論は決まっているのに、ブツブツ言っているだけなのも分かってます。
櫻井さん、私は子どもをダメにしていないでしょうか?
どんなテキストかは、『桜井信一の最難関算数教室』予約開始をご覧ください。
星様、はじめまして。
いやあ、読ませていただきましたが、参りました。
まず、私はカッコイイ方のサクライではありませんので、櫻井ではなく桜井なんです。
ここは結構重要です。よろしくお願いいたします。
それにしてもお子さんのダメ出し。
褒めている部分もありますが、バランスをとるためだけにしか私には読めませんでした。
塾の宿題をほっちちなんて4年生なら特に大騒ぎすることではありません。
受験はまだまだ先ですよ。
そんなに真剣になれる4年生の方が怖い。
しかも、真剣になりようがない偏差値でしょう?
いまの偏差値ならクラスのみんなも呑気なものですよ。
4年生なら最上位クラスですらピリピリには程遠いでしょう。
その位置を知っていて、クラスがそういうムードではないことも知っていて、子どもは激怒されるほど叱られる。
それなのに、お母様が普段からチェックを怠っていたことはかっこ書きっておかしくないですか。
私には不可解でなりません。
子どもなんてどこまで本音かわかりませんよ。
理科と社会の授業についていけないということだって、成績に突っ込まれたからそう言っただけかもしれません。
理科・社会についていけないってどんな状態ですか?
物理や化学があるわけでもなく、4年生なら覚えるだけですよ。
ついていけないのではなく、覚えていない、ひとりじゃ覚えられないというSOSではないのですか。
逃げたいも何も追い込むから逃げるのではないのですか?
本人が受験したいとかしたくないとか、それ以前に、受験したくなるような学習環境にあるのでしょうか。
辛い受験をしている子、楽しい受験をしている子、親によって差が出ていると思いませんか。
どの道を選ぼうとも、それをプラスに変えるのは、その道の歩き方なのですか?
私はそうは思いませんね。
歩くきっかけをくれた親がいて、
歩く道の両脇に絶やさず花を並べてくれた親がいて、
その上で、選んだ道を歩くときに自分を褒めたい気持ちになる。
気分も歩き方も道次第だと私は思います。
マイナスの道をわざわざ歩いてプラスに変える必要なんてないと思いますよ。
それは、いばらの道が大好きな昭和時代の話です。
お母様、そこじゃないと思いますよ。
2017.7.18
桜井信一