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国語の解決策ってひと言で済む話ではないのです。長くなるので分割しています。
(前回の続き)
このあたりから「対策」を織り交ぜながらお話しします。
「近代的」「世界観」「厳密」などが蛍光ペンで塗られた文章を見て、語彙を覚える作戦は違うと確信しました。
これらの語彙、私の場合、何となくわかるけれど普段は使わない。
「父さん、何となくわかるんだけど……、説明しろって言われるとさあ」
大人の私がややリードしているのは、子どもより語彙力が高いというよりも、当てる力、予想する力があるだけだと気付きました。
「身体感覚」なんて、さすがに漢字からあたりがつきそうですが、子どもはそれに慣れていないのです。
どんな感覚だろう?と思うならまだマシで、知らない語彙と分類した時点で目をつむってしまうのです。外国語のような扱いになるのです。
そういえば英語が読めない私は、看板の英文を見ても焦点を合わさない。
もうこれは読めないものだと決めつけているのでしっかり見ていないのです。
そこに、boy という単語が含まれていたとしても気付かない。横文字のお店だったという認識なのです。
それなのに日本語になるとあたりがつきそうなんて考える。
この国で暮らしていく以上読めないでは通らないから当てにいくわけです。
つまり私は普段から意味のわからない言葉は何となくで済ませていたのです。それで困ったことがないということは、結構当たっているということではないかと思いました。
「当たらずといえども遠からずで生きてきた。よし!それでいこう」と決めたのです。
そこで、知っている語彙の数を増やすことを諦め、前後から語彙の意味を想像する練習に切り替えました。
一例です。
・徒競走で1着になり痛快だ。ついでに百点とって痛快だ。
・オマエの容姿がよければ勉強なんてしなくても女優になれたのに。
語彙の意味は言わないのです。意味を想像しやすい文章を考えるのです。
書いていたらキリがない場合は会話で十分。勘を養う訓練ですから覚える必要はないのです。
しかしこれは国語が出来るようになるための前段階に過ぎません。
語彙では解決しないのです。
国語は順を追って解決していかなければならないのです。
ここからが本流。本腰。
まず、算数を出来るようにすること。
最低限、算数に手ごたえを感じる域に達すること。
これからあの長くて難しそうな文章に食いつくためには、「読む体力・気力」のようなものが必要なのです。
なぜ算数が優先なのか?
これを子どもにしっかり理解させる必要があります。
この説明が上手くないと算国どちらも嫌になるのです。
よく考えるとさあ、やっぱり中学受験は算数勝負だと思わないか?
国語は何とかなりそうな気がするんだよな。
だってさあ、国語ってカンニングみたいなもんじゃん。
自力で考え出すのは漢字くらいのもので、あとは文章に答えが書いてあるわけだろ。
記述って言ってもさ、解答をつくる部品は文章の中にあるわけだ。
選択肢や抜き出しなんてモロにそうだ。
確かに文章は長くて難しそうだけど、絶対どこかに書いてあると考えればこれはカンニングに近いよ。
探すゲームみたいなもんだな。
それに比べてさあ。算数って自力じゃん。完全に自力じゃん。
自分で式を立てて計算して正解に辿り着かなければならないなんて、これは差が出て当然だと思わないか。
きっと多くの受験生が算数で苦しんでいるはずだ。この壁は甘くない。
だからオレたちは何としても算数を出来るようにする。
算数で差をつける作戦だ。
ただし、算数はすぐに結果がでない。根気がいりそうだ。
しかし、明らかに手ごたえがある。ギリ間に合うと思う。
すると、あとはこのカンニング科目を攻略する方法を考え出すだけだ。
まあ、大船に乗ったつもりで父さんに任せておきなさい。
(-。-)y-゜゜゜
「どうして船なの?」
ご相談/0006-3に続く
2017.5.16
桜井信一