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「下剋上受験」も「桜井さん、うちの子受かりますか?」も読んでいる桜井ファミリーのファンです♪
子どもは偏差値30台からはじめ、現在は40台後半の小5です。
桜井さん同様、ブログを参考にしています。
ですが、残念ながら優秀な方ばかりで参考にしたくてもできないことも多いです。
>「その作戦、その問題ができるだけで終わるだろうな」、「それは一見頑張っているように見えるけれど大きくは変わらないかもしれない」、そんなことを思うことがあります。
以前、ブログにこのように書かれていますが、その成績が上がらないだろうと桜井さんが思われた事例が知りたいです。
書きにくいこととは思いますが、思い切って質問させていただきました。
sanma様からのご相談
sanma様、はじめまして。
私の経験上、受験ブログなんてものは、「自慢話」か「泣き言や愚痴」か「塾の宣伝」のいずれかと相場は決まっているのです。
最近は地味な世の中ですから、「自己顕示欲系」もあるようですが、とにかく参考になる確率は相当低いのです。
参考になる=真似をするに値する
これだと受験ブログの閲覧は時間の無駄。
ところが、逆張りだと使えるブログがいくつか出てくるのです。
わかりやすいのが「泣き言や愚痴」を書いているブログです。
どうしてこの親は悩むのか。
どうしてこの親子はうまくいかないのか。
多分こういうことが原因だろうとあたりを付けるのです。
勝手に予想して決めつけるわけですからかなり相手に失礼ですが、顔に出ても問題ないし、笑ってやっても全然問題ないのです。
コメントしたらダメですよ
(-。-)y-゜゜゜
首都圏では4万人もの小学生が中学受験すると予想されています。当然、中学受験塾に通う子は多いでしょう。私立の上位校を狙う子なら「殆ど」と言ってもいいかもしれません。
中学受験塾に通う子どもたちの学力は確かに伸びているでしょう。入塾した頃に比べるとかなりの差だと思います。
ところが、一様に底上げされただけでは意味がないのです。
偏差値は横ばい。
学力を上げるために塾に行った。
この目的は多くの親子が達成しているのです。
それなのに不満なのです。
「皆と同じように学力を上げたいわけではない」
こんな横暴なことを企んでいるのが中学受験塾に子どもを通わせる親の共通点なのです。
しかし、そうは問屋が卸さない。
頑張りは多少成績に反映されるでしょう。但し、多少……。
当時、私はここに目を付けました。
きっと王道では下剋上できない。
学力が上がることはあっても、平均に追いつき、平均から離れることはないだろうと考えました。
では勉強時間を増やせば良いのだろうか。
周り全員を立ち止まらせることが出来ない以上それも限界がある。
右往左往した結果辿り着いた結論が、例外を除いては「勉強方法が間違っている」ということ。
例外というのは当然ごく一部の出来る子です。
殆どの子が間違っているのです。
でもそれは誰にもどうすることもできないということ。
そういうメソッドがまだないんだと考えました。
多くの小学生が算数の問題を前に「解いては復習」を繰り返している。
ところがその解き跡を見ると、明らかに「計算手順が下手」なのです。
そして、計算するときに頭の中で考えていることも中学受験向きじゃない。
計算に対してかなり軽く考えているのです。
塾に迎えに行った。
「今日は何を習ってきた?」
「つるかめ算!」
これなら高額な塾代も納得がいく。
「今日は計算練習だけだった」
これに4万円もの月謝を払う親はいない。
結果、基礎工事のないビル建設が進んでしまうのです。
2つの数の最大公約数を求めるために「すだれ算」というものを習います。
しかし私は優秀な子のテキストの解き跡を見て気付きました。
最大公約数はすだれ算を使わなくても瞬殺で見つけることができる。
この子が何を考えているのか、どうして2つの数を引き算しているのか、数直線を書いて、正方形を書いて、必死に考えました。
それが見えたとき、「計算練習の量を減らさなければいけないな」と反省しました。
しかし実際はどうでしょう。
ガンガン計算プリントをやらされている子が多いはず。
しかもそこに何の工夫もない。気付きもない。
計算問題に備えるための計算練習をしている子ばかりなのです。
誰かの指示で計算練習をガンガンやっている子。
「その作戦、その問題ができるだけで終わるだろうな」そう思っています。
模試の解き直しをしている子を見かけます。
100点になるまで何度も繰り返し、忘れた頃にもう一度解いてみて定着を図る。
「それは一見頑張っているように見えるけれど大きくは変わらないかもしれない」そう思っています。
模試の解き直しは、「やり方を知っている子」以外は無駄だと私は思います。
復習することとは、写すことではなく、なぞることでもないのです。
類題を作ることができるか試せば、理解度合いなんてすぐにわかります。
私は娘の解いた問題の類題を作る必要がありましたから、自分が理解した後に適当な数字で問題を作ろうとしました。
これがなかなか簡単にいかないのです。
問題作成は完全に理解していないと辻褄が合わなくなるのです。
こういうことを何度かやってみると自分の復習がいかに無駄かがわかります。
それを娘に伝える。
「復習はこういうことに気を付けて、こういう方法でやるんだ」
問題作成はひとつの例ですが、色んな方法を使って「本当の復習」を知るまではテスト直しは時間の無駄だと私は考えたのです。
「優秀な子は参考にならない」
確かに仰る通りだと思います。
さらに言うと、出来ない子と何が違うのかなんてその親子は考える必要がないわけですから、教えてくれないのです。
教えてくれたとしても、きっと精神論。
そこは必要ないのです。
出来てからしか頑張れないし、出来たら精神論は要らないのです。
勉強は間違いなく出来るようになります。
しかしそれは両手で足るような「あの手この手」ではないのです。
多くの親子がここで立ち往生する。
だから私は狙ったのです。
2017.5.2
桜井信一