前回の『2話/ツインソウルの呪縛・Sさんの生霊がやってくる』を軽くおさらい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー相性占いで初めてツインソウルという言葉を知り、
同級生・Sさんを気になり始める。
しかし、それどころではなく私は自分の進路のことで頭がいっぱいだった。
そんなある日の夜。
突然、霊的な何者かが私に憑依した。
『俺だよ』という声に『もしかして、Sさん?』と聞くと『そうだよ』と言い、
彼は笑った。
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Sさんの生霊(ここからは生霊の名前を『龍』にします。)は、『俺だよ』と私に脳内で話しかけ、私は立ち尽くしてしまいました。
『もしかして、Sさん?』というと、彼は『そうだよ』と言い、私の口を使って微笑みました。
周りを見ても誰もいない。
暗闇の部屋の中で、突如の出来事にただ驚いていました。
すると、体が勝手に押されてベッドに倒され、布団に向かって私にキスするように唇を押し付けました。
私はびっくりして、『本当にSさんなの?』と声を出して聞くと、彼は微笑みながら頷きました。
彼は続けて布団に向かってキスするように唇を押し付けました。
そのSさんの生霊からは、私への好意を感じられました。
それからは、春休みの間、毎日部屋に引きこもって、生霊・龍との触れ合いが始まりました。
龍に私の卒業アルバムや幼少期のアルバムを見せると、彼は嬉しそうにページをめくり見ていました。
ベッドに入ると、布団をかぶり、その中で彼の存在とキスしていました。
そんな毎日が続きました。
春休みが終わり、大学登校日。
私はいつものように片道2時間半かけて
学校に行きました。
階段教室の上の方に友人が座っていて
『おはよう』と言って隣に座りました。
この日はガイダンスでしたが、
私は、Sさんの姿が見たい!と彼が来るのを待っていました。
『Sさんとテレパシーで繋がってる!』
そう思って、前方に彼が現れると
とても嬉しくなりました。
この時は、ツインレイのテレパシーだと信じていました。
脳内で会話できたので、直接本人と繋がっていると勘違いしていました。
ガイダンス中も彼の後ろ姿を
ずっと見ていました。
それ以外は直接話をすることもなく、
一日は終わりました。
帰宅した後、私の興奮はおさまらず
Sさんのラインに電話しました。
『伝えなきゃ』と思ったのです。
何コールかして『もしもし』と本人が出ました。
『もしもし。話があって電話したんだけど』。。。
『私たち、ツインソウルだよね?』。
Sさんは『え?』と言って黙っていました。
彼が困惑していたので恥ずかしくなり、
『ごめんね。またかけ直す。』と嘘を言って
電話を切りました。
それからは、個人での卒業作品の制作期間が始まりました。
しかし、私は制作そっちのけで、部屋に引きこもり生霊・龍との触れ合いが続きました。
そんなある日。
生霊・龍が『Sにメール送っちゃえよ』と言い、『俺だよ!』のタイトルで龍が文章を打ち、Sさんにメールを送信してしまいました。
『どんどん送れよ。あいつ、ちゃんとわかってるから大丈夫だよ。』と言い、私のアルバムの写真や、意味のわからない文章を龍は送信しました。
やめた方がいいよ、と言っても
大丈夫だよ!と言い、送信し続けます。
それを何日か渡って繰り返しました。
すると、ショートメッセージから
『警察に通報するぞ』と警告のメッセージが
Sさんから届きました。
それでも送り続けました。
その日から、生霊・龍はおかしなことを言い出すようになりました。
『俺は神主だよ。』
『神様・仏様が君を見てるよ。皆が見てるよ。』
私はそれを信じてしまいました。
生霊・龍の悪さはエスカレートし、
地獄への入口に入ってしまいました。
それは先の見えない真っ暗な地獄でした。
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次回『4話/生霊と長い旅に出る・地獄の始まり』
お楽しみに!
では🌸