こんにちは。
いつもブログにご訪問いただきありがとうございます。
私たちは細菌に感染することで病気になる場合がありますが、これは動物も同じです。
どの臓器にどのような細菌が感染するかによって、引き起こされる病気や症状が異なってきます。
犬猫に生肉は体に良い、生肉でないと必要な酵素が摂れないとおっしゃる飼い主さんがいらっしゃいますが、わざわざ病気になる可能性のある原因菌や寄生虫を食事と共に入れる意味が理解できません。
人間も入院すれば、病院の食事で生(ナマ)のものは、例え野菜でも出てきません。
ということは、生のものにはリスクがあるということではないでしょうか。
焼肉を食べてなぜ食中毒になることがあるのか?
ということを考えるとわかると思います。
食中毒の原因菌が体内に入るからですね。
では、なぜ原因菌が入るのか?
ひとつには、肉を焼く時に使っていた箸のままで、ごはんやサラダを食べてしまうからです。
生肉に付着していた食中毒を引き起こす原因菌が箸についてしまい、その箸でごはんやサラダを食べたため、原因菌が体内に入ったから食中毒になるということですね。
だから、生肉を焼く時は、専用のトングや箸を用意して、食事を食べるための箸で生肉に触れないように注意することが、食中毒の予防になるということです。
焼肉を食べて命を失ったという事故が以前にはありましたよね。
これが腸管出血性大腸菌(O-157)による食中毒です。
ちなみに、「O-157」のO(オー)とは大腸菌の表層にある抗原を意味します。
この大腸菌のO(オー)抗原は、1番から181番まで存在し、O-157は、157番目のO(オー)抗原を持っていることを意味します。
また、O-157以外にも、O-26、O-111、O-121なども腸管出血性大腸菌として知られています。
一般の食中毒を引き起こす原因となる細菌は、10万~100万個以上の細菌を食べないと発症しないといわれていますが、O-157などの腸管出血性大腸菌は、感染力が非常に高く、100~1,000個の細菌を食べただけでも発症すると考えられています。
ただ、O-157は、75℃で1分以上加熱することで死滅しますので、食材は十分に加熱して食べることが重要だと思います。
通常、大腸菌は毒素を作りませんが、この腸管出血性大腸菌は大腸の表面の粘膜に付着してベロ毒素を作り、大腸の表面を覆っている粘膜上皮細胞を破壊します。
大腸の粘膜上皮細胞の下には無数の毛細血管が張りめぐらされているため、粘膜上皮細胞が破壊されると大腸から出血が起こるのです。
また、ベロ毒素が血液中に入り全身を循環した結果、貧血や血小板減少、急性腎不全などになる溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)に至ることもあるといわれています。
怖いですよね。
わざわざリスクのある生肉を犬猫に与える意味がわかりません。
ケアを頑張っているのだけれど、
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