今日は住宅デー | 感謝を込めて花束をあなたに

感謝を込めて花束をあなたに

ごとう先生に、その物語に感謝します。
沢山の妄想をありがとう。
そして、これからも、やめられないでしょう。

このブログは完全なる自己満足です。
故に、誰の理解も求めてはいません。
興味本位、のぞき見のつもりお願いします。

今住んでいるのは、一軒家?集合住宅?

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子供達がぼく達の元に来ると分かった時、お義母さんがギイの実家に引っ越していらっしゃいとぼくに言った。
子供がふたりも増えるのだから、あなた達だけじゃ大変だからと。

初めはぼくは抵抗した。
同居なんて気が張る上に子供の事で何か言われるんじゃないかって。
だから、ギイと散々相談したんだ。
でも、子育てするのにベビーシッターを雇わないといけないだろうとギイに言われた。
ぼくはコンサートのツアーがあるし、ギイだって財団の仕事がある。
子育ての為に仕事をセーブするつもりだけど、全部休みますとは行かなかったのだ。
ベビーシッターを雇うとなると、今ぼく達が住んでいるペントハウスは手狭になる。
なにせ最初からふたりで住むつもりで決めた部屋だったからだ。
ペントハウスには広いリビングに寝室、ぼくの防音室にギイの書斎にマンハッタンの夜景が見える日本ふうのお風呂、そして客室がふた部屋と言う造りだ。
子ども達のベッドにベビーシッターの部屋を用意するとなるとやっぱり部屋が足りない。
ぼくはうーんと悩んだ。
「子ども達が小さな時だけ同居と言うのはどうだろう。
子どもふたりは俺達だけじゃ手に負えないかも知れないし、それに、俺もお前も初めての子育てだろう。
困った事が起きたら人手がある方が助かるだろうし、それに、俺達は屋上の俺が使っていたペントハウスに住むのはどうだろう」
それを聞いてぼくはまたうーんと悩んだ。
それなら家にいても下の階に移動しない限りは人と顔を合わせなくて済む。

しばらく、子供に手が掛からなくなるまでと言う考えで引っ越したぼく達は結局、ずっとそこに住む事になった。

仕事と子育ての両立は難しい。
しかも、ふたりの子供は思った以上に手が掛かったのだ。
ぼく達以外にお義母さんとお手伝いさん達がいる崎家は安心して子育てする事が出来た。
その上、もうひとり子供が増えた事で益々引っ越しするなんて考えられなくなった。
その内、ぼくとギイの共通の友人の子供達を預かったりして、益々人手と大人の目が必要だったりしたのだ。
部屋が沢山あり、人手も充分ある崎家は安心して子供を任せる事も仕事に出かける事も出来た。

そうなると、ぼくとギイのふたりで住んでいたペントハウスをどうするかと言う話になる。

悠太と桜子が一歳を迎える頃、佐智さんがぼくにペントハウスを貸して欲しいと言って来た。
NYでのコンサートツアー時に拠点として使いたいと言う事だった。

ギイは、「聖矢とイチャイチャする部屋にするつもりだぜ。
ホテルじゃパパラッチの餌食になるからな」
なんて事を言って笑った。
「佐智さんの事、そんなふうに言わないで欲しいな」
ぼくは機嫌が悪くなってギイを睨んだ。
「佐智さんが使ってくれるって言ってくれるんだから有り難く使って貰おうよ」

最終的にその部屋は聖矢さんが気に入って、買い取ってくれた。