新年を迎えるために欠かせないのが、
しめ縄やしめ飾り、門松、鏡餅などのお正月飾りです。

実は、お正月飾りには
「飾り始めてはいけない日」があります。

特に大晦日になってお正月の飾りをする
「一夜飾り」は、
縁起が悪いと言い伝えられてきました。


◇ ◇ ◇

お正月飾りとは いつ飾るもの?

新しい年を迎える前に、
家の内外に飾るお正月飾り。

主なものに、しめ縄やしめ飾り、
門松、鏡餅などがあります。

日本では、お正月になると、
その年を司る「年神様」と呼ばれる
神様が各家庭に降臨し、
一年の幸せや健康をもたらしてくれる
と考えられてきました。

お正月飾りは、
年神様が安心して家へ来られるように、
目印や拠り代として飾るものです。


もともと、
お正月飾りは「正月事始め」の
12月13日以降に飾り始めるものですが、
現代ではクリスマス翌日の
12月26日以降に飾りつけることが多いようです。

年末も押し迫る時期になりますが、
お正月飾りを大晦日の31日に飾るのは
縁起が良くないと言い伝えられています。

 

理由には諸説ありますが、
主に次の2つが要因と考えられています。

ひとつは、
元旦に神様を迎えるのに、
たった一日だけの急なこしらえでは
神様に失礼だという説。

もうひとつは、
前日に飾る一夜飾りは
葬儀を連想させるので、
縁起が悪いとする説です。



このほか、
12月29日もお正月飾りを
してはいけない日といわれています。

日付の語呂合わせで
「二重苦(苦立て)」になるのが理由です。

しかし、近年は、
語呂合わせで「福」になるので
縁起が良いという説もあります。


もちろん、
どの日に飾るのも選択は自由ですが、
古くからの言い伝えを守るのであれば、
お正月飾りは12月28日までに
飾りつけをするのが良いといえそうです。

できるだけ早めに飾ったほうが、
慌てずに新年の準備できますよね。

 

飾りっぱなしもNG
お正月飾りを片づける日は決まっている

元旦にやってきた年神様が
滞在する期間を「松の内」といいます。

松の内の期間は、
地域によって差がありますが、
1月7日または1月15日までとするのが一般的です。

お正月飾りは、ずっと飾り続けるのではなく、
松の内の最後の日に外します。


処分は、その年のうちにしましょう。

松の内が明けると、
「どんど焼き(どんと焼き)」や
「左義長(さぎちょう)」といった風習があります。

神社やお寺の境内で、
門松やしめ縄、締め飾りといった
お正月飾りや古い御札、
お守りなどを焚き上げる行事です。

主に1月7日または15日に行われますが、
住む地域によって違うので、
確認してから近くの神社やお寺に収めると良いでしょう。

自分で処分しても問題ありません。
住んでいる地域のゴミ分類ルールに従いましょう。



供えた鏡餅は、
「鏡開きの日」におろして食べるものです。

無病息災を願い、
おしるこや雑煮などにして食べましょう。

鏡開きの日は1月11日が一般的ですが、
15日または20日の場合もあります。



現代はお正月の迎え方が多様化していますが、
縁起を担ぐ昔からの言い伝えも知っておくことで、
選択肢が広がりますね。

たくさんの福を呼び込み、
健やかで穏やかな新年になりますように。

 

知らないと福が逃げる? いまさら聞けない「お正月飾りにまつわるルール」 (msn.com)