小平市を中心に活動する
さくらジュニアオーケストラです
お待たせいたしました
さくらジュニアの音楽監督 伊藤先生からオーケストラこぼれ話が届きました
第2話のテーマは「遅刻」(全2回)です
第1話はこちらから↓
スタートです
オーケストラこぼれ話
第2話 遅刻①
オーケストラの業務においてヒンシュクを買う行為はいろいろあります。
演奏中の事故、忘れ物(衣装など)、指揮者や主催者への口のきき方、体調管理などいろいろありますがなんといっても遅刻は最悪です。
確か、お笑いの吉本興業でも遅刻の罰則はかなり厳しいと聞いたことがあります。
オーケストラにおいても自分がいた所でも、他の所でも遅刻でクビになった人がいます。もちろんクビになるのはさすがに1回や2回ではなく常習犯の人です。
では具体例を...。
まずは私。
長い間のことですから何度かあります。まあ、ただの1度もない人もたくさんいるのですが...。
学生時代だったかな?とにかく若い頃、吹奏楽の仕事で長野方面だったような気がしますがそこで本番があったのです。
私はとても早起きが苦手で心配だったので、同じ仕事に行くクラリネットの友人宅に泊まりました。
その友人も早起きが苦手だったのですが、二人だし目覚ましもちゃんとかけたので安心して眠りにつきました。
目が覚めたら、起床予定時間をはるかに過ぎていました。
目覚ましは友人が 無意識のうちに止めたようです。
二人で顔を見合わせて、
「どうしよう!?」
「とにかく電話だ!」
ということで電話してから家を飛び出して列車に乗り、車内で着替えもして会場へ急行。
本番中にソーッと舞台へ。
今、思い出しても身の毛がよだちます。
吹奏楽だったのでクラリネットの人数がある程度いたのが救いでした。
オーケストラに入ってからの遅刻で最悪だったのは場所間違い。
浦和なんとか、というホールに行こうとして間違って埼玉会館というホールに行ってしまい、慌ててタクシーで浦和なんとか、というホールに行ったのです。
しかし...、誰もいない。
ここでオーケストラの予定表を出して確認。
やはり浦和なんとかと書いてある。
それからオーケストラの事務局に電話。
「もしもし、会場に誰もいないんだけど」
「え?今どちらにいらっしゃるの?」
「浦和」
「あらあら大変、今日は浦安よ」
「..............................」
事務局のこの女性はこの緊急事態でもおっとり丁寧な話し方。
大慌てで浦安に向かいました。
しかもこの日はコンサートではなく録音。
私のパートが目立とうが目立つまいが編成の欠けた状態での録音は許されません。
私が到着するまで練習してたみたいです。
もちろん思いっきり白い目で見られて、後日、厳重注意を受けました。
パニックになっていると浦安を浦和と読んでいることにまったく気がつかないこともあるのです。
今、思い出しても身の毛がよだちます。
この続きは、来週31日水曜日にアップする予定です
お楽しみに
音楽監督/指揮 伊藤 裕悦
国立音楽大学卒業。皇居桃華楽堂新人演奏会に出演。
1981年東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に入団。
1987年ウィーン国立音楽大学に1年間留学。
帰国後、同オーケストラに復帰し、2013年9月の退職までオーケストラをはじめ、ソロ、室内楽、指導など多方面でも活躍。
2014年12月より国際交流基金のオーケストラ海外支援事業で1年間バンコク交響楽団に所属。
現在は、演奏活動のほか東京学芸大オケ、東京理科大オケ、小平市民オケ、品川区民管弦楽団、高砂香料吹奏楽部などの指導も行っている。
(さくらジュニアオケHPより)