こんにちは。特定社会保険労務士の阪口小百合です。
新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出を控えるため、
・出張・各種のイベントの中止
・学校が休校になったことに伴う子の保護者である従業員の欠勤など
・それによる事業縮小・休業による経済的影響
その対応策として
・テレワーク(在宅勤務
・時差・時短出勤の対応などなど
急な対応へのご苦労、お察しいたします。 そのような企業の対応のご参考となるよう
『企業に特化したコロナ対策情報』
として以下の情報を、それぞれのページでまとめました。
『企業に特化したコロナ対策情報』
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その1. 企業内での対応
その2. 従業員への対応 ← 今回の記事です
その3. 事業活動への注視(助成金・支援などのご案内)
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※本記事は【2020年3月10日】時点において厚生労働省等の情報を元に作成しています。
今後も拡充や変更が想定できますので、ご利用の際は行政ホームページをご参照いただくか、本ページの追加の更新をお待ちいたきますようお願いいたします。
----------------------------------【本記事の内容】----------------------------------
その2. 従業員への対応
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1.従業員への対応
新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、
休業の方法や賃金の取り扱いについては、会社と従業員とで十分に話し合い、従業員が安心して勤務できるよう、まずは体制の確認・整備を行い、そのルールの周知が必要です。
この体制の確認・整備には、テレワーク(在宅勤務)や時差出勤、病気療養に関する休暇制度のほか、コロナウィルスをはじめ感染症防止やその影響に関連したルールづくりがあげられます。これらを新しく設置する場合には、期間限定で助成金が利用しやすくなっています(別記事『その3. 事業活動への注視(助成金・支援などのご案内) 』をご覧ください。)。
【従業員が休業する場合】
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければなりません。「使用者の責」に該当するかどうかは、新型コロナウィルス関連については、以下の個別事案ごとに諸事情を総合的に勘案することとなります。
1. 労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業する場合
2. 労働者の感染が疑われるため休業する場合
3. 労働者が自主的に休む場合・その1(発熱などの症状があるため)
4. 労働者が自主的に休む場合・その2(学校の休業により保護者である従業員が休業する場合)
5. 事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合
1.労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業する場合
都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はないと解されます。 なお、被用者保険に加入されている方であれば、要件を満たせば、各保険者から傷病手当金が支給されます。 また、病気療養に関する休暇制度を設置する場合で時間外労働等改善助成金の要件に該当すれば、その費用が助成されます。
【検討できる制度等】傷病手当金等、助成金(時間外労働等改善助成金)
2.労働者の感染が疑われるため休業する場合
使用者の自主的判断で休業させる場合には、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。この場合、売上減少等の雇用調整助成金の要件に該当する場合、一定の率の助成金を受給できる可能性があります。また、テレワーク(在宅勤務)を行い、時間外労働等改善助成金の要件に該当した場合、設置に関する費用(就業規則の作成やテレワークに関する機器の導入等)を助成することができます。
【検討できる制度等】休業手当、テレワーク、助成金(雇用調整助成金、時間外労働等改善助成金)
3.労働者が自主的に休業する場合・その1(発熱などの症状があるため)
新型コロナウイルスにかかっているか否か不明確なものの、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休む場合は、通常の病欠と同様に取り扱います。『通常の病欠と同様』とは、休業した分の給与を控除することが一般的ですが、会社によっては休業手当の支給やその他の補償がある場合もありますので、詳細は自社の就業規則等による対応となります。
休業手当以上の賃金を支払い、会社が売上減少等の雇用調整助成金の要件に該当する場合、一定の率の助成金を受給できる可能性があります。また、病気療養に関する休暇制度を設置する場合で時間外労働等改善助成金の要件に該当すれば、その費用が助成されます。
【検討できる制度等】助成金(雇用調整助成金、時間外労働等改善助成金)
4.労働者が自主的に休業する場合・その2(学校等の休業により、保護者である従業員が休業する場合)
小学校等の休業により保護者である従業員が休業する場合、通常の病欠と同様に取り扱います。『通常の病欠』については、『労働者が自主的に休業する場合・その1』をご参照ください。 ただし、従業員が年次有給休暇を取得せず、会社が有給の休暇対応をし、小学校休業等対応助成金の要件に該当する場合、休暇中の賃金相当額が助成される可能性があります(日額上限8,330円)。この助成は雇用保険被保険者をはじめ、雇用保険非加入者も対象に含まれます。
【検討できる制度等】助成金(小学校休業等対応助成金)
5.事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業とする場合
事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切です。不可抗力による休業の場合は、使用者に休業手当の支払義務はありません。
「不可抗力」とは、例えば、海外の取引先が新型コロナウイルス感染症を受け事業を休止したことに伴う事業の休止である場合には、当該取引先への依存の程度、他の代替手段の可能性、事業休止からの期間、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があると考えられます。
なお、売上減少等の雇用調整助成金の要件に該当する場合で、従業員を休業させ、休業手当を支払ったり、教育訓練や出向の実施を行った場合、助成金を受給できる可能性があります。
【検討できる制度等】助成金(雇用調整助成金)
個別事案ごとに利用できる助成金の詳細については、
別記事『その3. 事業活動への注視(助成金・支援などのご案内) 』をご参照ください。
※本記事は【2020年3月10日】時点において厚生労働省等の情報を元に作成しています。
今後も拡充や変更が想定できますので、ご利用の際は行政ホームページをご参照いただくか、本ページの追加の更新をお待ちいただきますようお願いいたします。
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参考:
■特設総合ページ「新型コロナウイルス感染症について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
■記事:さくらHumanPlus (さくらヒューマンプラス)
https://human-plus.sakura.ne.jp/