大学の友達のチサが夜、電話をしてきた
開口一番
チサ「黒」
私「え、チサの今日の下着の色が?」
チサ「ぜんっぜん面白くないよさくら」
私「すいません、どうしたんでしょうか」
チサ「彼氏、怪しいな〜と思ってたんだけど、あいつ黒だったわ。浮気してた」
チサは先月から、彼氏の浮気を疑ってた
私「なぜ、わかったんでしょうか」
チサ「彼氏んちのお風呂場の排水溝掃除してたら、私の髪の毛の倍くらいの長さの髪の毛出てきた」
なるほど、チサはボブショート。倍くらいのロン毛が出てきたら、他の女が彼氏んちでお風呂入ったことになるな
私「問い詰めたんでしょうか」
チサ「うん。まず、逃げ道をなくした。いきなり髪の毛見せても、やむを得ず後輩に風呂貸したとかなんとか言ってきそうだから、普通のテンションで、ね〜最近誰か家に来た〜?みたいに聞いて。案の定、誰も来てないよって言うから、よし攻めようと思って。お風呂場にね、こんな髪の毛あったよ、誰のかな?って、テローーンって見せたの」
私「ほうほう!そしたら?!」
チサ「彼氏ね、漫画みたいにフリーズした」
私「うははは!!」
チサ「私、この髪の毛はどうみても私のじゃないぞ〜?って言いながら自分の頭の横にその髪の毛付けて長さの比較を見せてあげたの。明らかに倍は長いからね」
私「どんな言い訳したか楽しみ」
チサ「フリーズした彼氏の必死の言い訳、聞く?バカすぎるよ」
私「なになに?」
チサ「うわっ!気持ちわるっ!オバケちゃう!? だって」
私「怪奇現象って便利だね」
チサ「鉄拳制裁を加えたことは言うまでもない」
私「白状したの?」
チサ「終電無くした女友達泊めただけ、やってない!ほんまやってない!の一点張り」
私「信じる?」
チサ「じゃあ確認するからその女の名前教えろって言って携帯取り上げた」
私「直接対決っすか!」
チサ「名前聞いたけど、ラインの履歴もないし、名前検索しても出てこないし、おかしくない?って言ったら、そんな仲良くないし連絡先知らん。と」
私「必死だね」
チサ「そう。で、んなわけあるかー!つって、リダイヤルとか見てたら、なんか変なあだ名で登録されてる怪しい番号があるの」
私「それだ」
チサ「誰?って聞いたら、男の先輩だって言うの。じゃ、スピーカーにしてかけてみて?って言ったら、きっと今は仕事中だからなんちゃら〜とか言ったけど、出なくてもいいからとりあえずかけてみて?って言って、私、勝手にかけたのね、スピーカーにして」
私「ドキドキ…」
チサ「彼氏は、出ないでくれ、出ないでくれって、祈ってただろうよ。で、案の定女が出たわ」
私「うわーーっ」
チサ「私は彼氏を睨みつけて、その女にカマかけてみたの。あ、もしもし〜彼氏が浮気白状しました〜!彼氏んちのお風呂場であなたの髪の毛はっけーん!やってたんですよね〜?って」
私「こーわっ!」
チサ「その女なんつったと思う?」
私「逆ギレでもしてきた?」
チサ「彼女がいるのは知りませんでした、プツ…って、電話切れたの」
私「ほおおおお」
チサ「彼氏、その場で泣きながら土下座ね。全部吐けや!って言ったらね、3ヶ月前くらいに出会ったバイト先の女の子で、飲み会の帰りについつい一回だけ…って。絶対一回じゃないと思うけど。彼女いることはちゃんと言ってあったし、ほんの出来心って」
私「彼女いたの知らないふりとかその女も上手く逃げたのね。ていうか浮気認められても辛くない!?」
チサ「バカだから仕方ないんだよ。だからね、言っておいたの。浮気するなら髪の短い女にしとけ!!って」
名言が出た
たしかに、彼女の髪の毛より短い髪の毛がいくら落ちててもDNA鑑定でもしない限りセーフだけど、彼女の髪の毛より明らかに長い髪の毛が一本でも落ちてたらそれはもうアウトだ
男性の皆さん、浮気をするなら彼女の髪の毛より長い子はやめておきましょう
って違うか!
浮気、ダメ、絶対
チサはその後別れた