高級食材の代名詞でもあるキャビア。ロシアなどから輸入され長い間珍重されてきました。そんなキャビア。国産のものが普及し始めたのは数年前のこと。私も星付きのレストランなどで国産キャビアに出会い、衝撃を受けたのを覚えています。そして、今回、ホテルメイドの自家製キャビアを作るので、是非見にいらっしゃいませんか?と『仙台国際ホテル』よりお声がけをいただき、発表会に参加させていただきました。

 

▼東日本放送でも早速紹介されていました▼

 

 

本当に作っちゃうの??作るところが本当に見られるのは?そんな疑問が渦巻く中、新幹線で仙台へ。

ホテルへ到着すると多くのメディアの方々がすでに我先にと夕方のニュースに間に合わせるために会場で撮影をされていました。本当にやっちゃうんだ!!

ホテルメイドの自家製キャビア!!

 

 

なぜ仙台のメディアが先を競うように発表会に取材にきたかというと、それは東武ホテルグループの風雲児 野口育男総支配人が仕掛けたニュースだからではないでしょうか。野口氏は自らを"奇人"とおっしゃいますが、さすがに私はそれはいえないので(笑)"風雲児"と呼ばせていただきますが、今回2度目の着任。第一回目に着任された2006年は、会社精算に追い込まれた中、再建の使命を持ち3年間で黒字に転換。2011年にはあの東日本大震災で大きな被害を受けた東北エリアにありながら、見事に乗り越え、2008年3月から2018年3月までの10年間に渡り、1年に4回「至福の晩餐会」を合計40回開催されたとのこと。そのホテルの名物ともなった晩餐会の指揮をとっていた野口氏が、2022年6月に2度目の着任をされ今回復活を発表したのが、伝説の「至福の晩餐会」を開催していたのが、コロナ禍でクローズしていた宴会場だったのです。

 

 

宴会場を4月に復活されるということで、その目玉にしたのが自家製キャビア。これは私たちも見学をし作ってから1時間ほどのもの。作ったばかりのフレッシュキャビアなんてなかなか食べられないですよね。パチパチ感がたまらない!

 

 

こちらは料理に使ったのは作って4時間ほどのキャビア。食べ比べという趣向です。面白いことを考えますよね。なかなかキャビアの食べ比べなんてできないし、ホテルでここまで楽しいことをやるの?仙台、侮れないとぞ!といったインパクトでした。

 

▼インスタグラムのリールでもご紹介しています▼

 

 

********************************************

 

食事の前にメディアの方々と共に帽子や白衣、靴カバーなどを着用して厨房へ。これが今回卵を取り出すチョウザメです。重さ12.8キログラム。卵にストレスを与えないようまずは神経締めをしてからキャビアの採取開始です。神経締めすることで卵や肉にストレスがかからずいいキャビアが採れるそうです。ちなみにこの蝶鮫は、つくばにあるフジキンの水槽で養殖されたもの。フジキンはバルブメーカーなんですが、そのバルブを使い水槽を作っています。本来チョウザメの養殖には大の水が必要なんだそうですが、バルブの技術で水槽を作りだし1992年に国内で初めてキャビアの養殖。またチョウザメを養殖する水槽の開発にも成功された企業です。

 

お腹の中にびっしり入った卵を取り出すと、いくらみたいな感じでお腹に卵が入っていました。これを取り出し、網で漉したりスパチュラでこそげおとしていきます。

 

洗ったキャビアは粒もしっかりしていて美しいですね。

 

 

凄い!!2,404グラムの卵が入っていました!!

チョウザメの重さの10%くらいが一般的な卵の量のようですが、今回なんと20パーセントに迫る勢い!これは大漁!?っていうのかな(笑)。ここに3パーセントの塩を入れていき完成です。卵系は3.2ミリと大きく、高級キャビア並み。ちなみに塩は様々なものを試し、クリスタルソルトに決めたそうです。

 

塩を混ぜたら50グラムずつ瓶に入れ真空して冷凍しておくとか。

 

ホテルで使用するキャビアの準備は完了ですね。ちなみに同グループのスカイツリーにあるレストラン634(むさし)や錦糸町のホテルレバントのレストランなど、野口氏が統括されるホテルやレストランで自家製キャビアを提供していくそうです。

 

 

********************************************

 

さて試食会のスタートです。

 

 

今回はキャビアに合わせて、ジョセフペリエで乾杯。伯楽星純米大吟醸、スミノフウォッカとキャビアに合う3種のドリンクをご用意いただきお好みでという趣向。

 

 

 

作りた自家製フレッシュキャビア

まずは先ほど作ったばかりのキャビアです。プレゼンテーションなどがあり1時間ほど経過しています。時間の経過と共にどんどん塩が浸透するようなのですが、まだ1時間ということで表面に塩味が残り食べるとまず塩の味を感じます。しかしながら海外のものよりはしょっぱくありません。キャビアは金属の匂いがついてしまう繊細なもの。貝殻スプーンで一口味見です。これ、みなさん食べてみたくありませんか♪

 

今回は会場で盛り付けをしてそこからテーブルに料理を運びます。こういったプレゼンテーションやサービスもホテル教育の一環と考えてるいるようですが、裏方の料理人たちもこうやって外に出るとお客様に作っているところを注目され、またゲストが直接食べている姿を見ることができ、刺激になるに違いありません。

 

お、キャビアを盛り付けていますね。実はこの日2匹のチョウザメからキャビアを作ったそうで、こちらは4時間前に作ったものだそうです。

 

 

田代農園の蕪のブラマンジェとの自家製キャビアのハーモニー

蕪のブランマンジェの上には透けるような薄さにスライスした蕪のマリネ。上には4時間前に作ったキャビアをたっぷり、ペンタスも添えて。もものすけやバジルのちょっと酸味のあるピュレでいただきました。キャビアはこちらの方が落ち着いている感じなんです。「え、塩が浸透してしょっぱくなるんじゃないの?」と思ったら、作りたての方が浸透しないので周りの塩分が残り、しょっぱく感じるんだそうです。また今回はフレッシュなキャビアを使っていますが、逆に熟成という考えもあり、これはアミノ酸が分解されることで熟成が始まりまた違う美味しさも出てくるそうです。これは使う料理や用途、そして料理人の好みが大きく反映されそうですね。

 

 

ホテルスペシャリテ 

作りたて伝統仕立てのコンソメスープをシャンパンフルートに注いで

こちらのコンソメは飲みやすいのに、風味がよくまた余韻が長い。ぎゅっと牛肉の香りが凝縮したようなコンソメで時々ちょっと香りが強いものなどもあるのですが、こちらは真逆で、エレガントで美味しく多くの人を笑顔にするコンソメだと思います。またこういうものもしっかり厨房で手をかけて作っているのも、注ぎたての熱々をいただけるのも、そして香りが楽しめるようフルートグラスでいただけるのも嬉しいですね。

 

 

パンはシャンピニオンでした。こちらもホテルメイド。

 

 

ホテルスペシャリテ

仙台牛フィレ肉の炭塩パイ包み焼きを備長炭で炙ってグレービーソースとヴァイオレマスタードを別添えで 熱々のポテトグラタンを付け合わせに

わ〜、なんとインパクトのある料理の乗ったワゴンが運ばれて来ましたよ〜。

 

炭塩で包み焼きにした仙台牛のフィレです。目の前で菅井敏彦総料理長がカットし、中からお肉を取り出してくれました。

 

さらに備長炭で炙ってお肉に風味をつけていきます。焼いている時から、お肉のしなやかなのがわかるのよ!

 

ひゃぁ〜、脂の具合もうっすらわかりますが綺麗ですね。

 

 

今回は、ドフィノワと野菜を添えて。ジャガイモも甘〜い。ソテーした玉ねぎ、茹でた菜花、揚げた蓮根とそれぞれ違う調理がされた野菜です。もう見た目でわかりますよね。火入れも味わいも抜群です。グレービーソースが良く合いました♡

 

 

お客様の目の前で作るミルフィーユ

そしてこれも嬉しいサービスです。目の前でフイユタージュにクリームを重ね作っていきます。出来立てだからサクサクですね。

 

周りにもクリームや生地をつけていきます。

 

出来立てサクサクのミルフィーユです。いちごとピスタチオのアイスを添えて。

 

 

オリジナル紅茶"杜の馨"とかわいい小菓子。

仙台をイメージしたオリジナル紅茶"杜の馨"は、ダージリンセカンドフラッシュや緑茶がベースとなりここにマリーゴールドなどをブレンディングした爽やかな紅茶でした。まさに仙台の杜の都のイメージですね。閉鎖されていた1階のコーヒールームも再開し、近々紅茶の販売も再開されるとか。

 

 

4月の宴会場再開を記念して、かつて40回野口総支配人が陣頭指揮をとって開催した「至福の晩餐会」も3月19日に復活します。会場で当時の映像を見せていただきましたが、めっちゃ豪華。野口氏の目指す総合芸術です。ソプラノ歌手のサイ・イエングアン(崔岩光)さんのリサイタルはもちろんのこと、自家製キャビアを使ったお料理もあります!コンソメと上湯の飲み比べもしたいと思っていますと野口氏がちょっとネタバラシ!厚生労働大臣表彰を受けている菅井料理長と、現代の名工を獲得している中華料理の羽田副総理長の共演も楽しめるようですが、溢れるアイディアを止めるのが精一杯と感じで準備に臨まれているようでした。めっちゃ楽しみ。

 

▼「至福の晩餐会」の詳細はこちら▼

 

 

今回『仙台国際ホテル』に宿泊しましたので朝食もいただきましたが、ガラッと改善されたという朝食はびっくりするほどのクオリテイー。パンもホテルメイドで手抜きなく、自家製ジャムやスイーツや自家製スムージーもあるんです。そのほか郷土料理など仙台の美味しいものが朝食でも楽しめて食べすぎちゃった。

 

宴会場だけでなくコーヒールームなども復活されたということで、コロナもあけホテルに活気が戻ってくれこと間違いなしです。さらにはスタンプラリーなど様々な企画を立ち上げておりにまた新たにホテルの可能性を確信させられる発表会でした。

 

▼仙台国際ホテルの予約はこちら▼

 

 

 

 

仙台国際ホテル

宮城県仙台市青葉区中央4-6-1

022-268-1111