最近話題の「クラフトサケ」って知ってますか?

クラフトサケブリュワリー協会

 

現在の日本では、日本酒を造るための免許の新規発行が原則認められていないって知ってましたか?酒蔵の保護が目的かとは思いますが、私も初めて知りビックリしました💦

 

「クラフトサケ」とは、そんな環境のもと、日本酒の製造技術をベースに、

日本酒同様お米を原料としていながらも、従来の日本酒では法的に採用できない

プロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒のことを指し、話題となっています!

 

例えば、「どぶろく」もそのひとつ。

もろみ酒、濁り酒とかもそうですが、日本酒には「搾る(お酒と酒粕を分ける)」工程があるから透明なわけですが、この「搾る」工程を外し、そのまま飲むのがどぶろくです。白くてとろとろしているのは、搾らないからなんですね。

 

 

日本酒はそのものも美味しいですが、フルーツやハーブなどが入った日本酒もなんだか美味しそう。飲んでみたいじゃないですか? 日本酒に副原料を入れることで、新しい味わいを実現したお酒も「クラフト サケ」というジャンルです。お米を原料とし日本酒のルールに縛られない、自由で多様なお酒のことなのです。現在クラフトサケブリュワリー協会という組織も発足し、マクアケでクラウドファンディングもされ、なんと

10,711,500円の支援を成立されていました。

 

 

クラフトサケブリュワリー協会に加盟しているのは、WAKAZE、木花之醸造所、haccoba、LIBROM、稲とアガベ、LAGOON BREWERYの6酒造。

今回、素敵なイベントを主催してくれた「稲とアガベ」もその一員なんですよ♪

 

クラフトサケブリュワリー協会

 

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スペシャルディナ"曐迎"

1年に1度天の川を渡り、二つの星が出会う甘美な夜に開催

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そんな最近脚光を浴びてきている「クラフト サケ」を皆さんに知って欲しいという願いで開催されたのが、お料理とお酒のペアリングを楽しむ「クラフト  サケ ブリュワリーフェス"曐迎"」。8月に全国のシェフ6名とペアリングのスペシャリスト5名が秋田県男鹿市にある寒風山回転展望台内レストラン「スカイレストランファミリオ」に集結し開催されました。私も参加してきましたので、レポートしますね。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

まずは男鹿駅前への集合からスタート。これにも意味があるんです。

「稲とアガベ株式会社」って、秋田県にあるJR男鹿駅の旧駅舎を使い、醸造している世にも珍しい蔵なんです。現在は男鹿駅前の活性化のために、いろいろな試みをされている真っ最中でした。

「稲とアガベ」の代表岡住修兵さんは、新政酒造に勤務。その時に感じたことや経験を生かし、現在クラフトサケ作りに挑んでいます。

ちなみに、「稲とアガベ」も立ち上げ時にクラファンをされ、なんともっとすごい、12,058,254円の支援に成功されました。

それだけ新しいお酒への期待が高いということでしょう。

 

 

映像は一瞬なんですが、これを見ると衝撃の事実が!?

 

今回は特別に醸造所も見せていただきました。2021年秋の創業なのでまだタンクも真新しい。

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男鹿駅から大型バスに乗り込み、会場である寒風山山頂展望台に到着です。雲が厚く雨が時折雨がちらついて残念でしたが、そのかわりラッキーなこともありました。

こんな感じだったので、前日のプロが撮ったお写真をお借りしてご紹介させていただきます。

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今回テーマとなった「曐迎(ほしむかえ)」は、七夕祭りを指すことば。現在7月に行われている七夕祭りは旧暦で、今の暦だと8月20日前後であるそうです。七夕は、1年に1度天の川を渡り、織姫と彦星がが出会うあのロマンチックな物語。そんな甘美な夜を標高355 mの寒風山の頂上で、全国から集まったメンバーによるディナーで楽しむことができました。残念ながら私が参加した日は雨だったのですが、食後は雨も上がり、満天の星空の下、流れ星もよく見えるという感動ものの夜でした。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

今回このイベントを主催したのは、秋田県男鹿市にあるクラフトサケ醸造所の「稲とアガベ株式会社」。国税庁の日本産酒類の販路拡大と消費に向けたイベント推進事業「Enjoy SAKE!プロジェクト」の選定事業として開催されました。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

今回のイベントは、8月19〜21日の3日間開催されたのですが、私の行った日は星空は見えたものの、開催時は雨。屋内での開催も雰囲気もあったのですが、今回は気持ちいい前日のお写真を提供いただいたのでこちらで執筆したいと思います。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

前にでてでマイクでお話しされているのが「稲とアガベ」の代表岡住修兵さん。ずら〜っと並んでいるのが、スペシャルなディナーを彩ってくれたシェフとペアリングのスペシャリストの皆さんです。敬称略でご紹介しますが、レストランの参加者は、NOBU「kermisutokyo」、渡邊健一「Remede nikaho」、井上豪希「TETOTETO」、白鳥翔「ANTCICADA」、サトウショウタ「土と風」、松尾遼「土と風」、ペアリングを担当されたのは、熱燗DJつけたろう、てるじい、村上清香「Remede nikaho」、セキネトモイキ「nokishita711」、山口歩夢「ANTCICADA」という豪華メンバー。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

ちなみにリアルな乾杯はかろうじて雨の降っていない屋外で。霧が立ち込めていましたが、この日は男鹿市長も参加されていました。男鹿市でも応援していて、市長がさまざまなシーンで参加者を楽しませてくださいました。

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『曐迎』ディナーのスタートです。メニューはこちら。

 

 

オニオンパウンドケーキ 酒粕クリーム

/ 稲とコウジ06

大潟村の玉葱で作ったパウンドケーで、トリュフと熟成甘酒で作ったクリームをサンド。これに合わせたのは、全麹造りの「稲とコウジ06」。甘酒のほんのり甘い風味に合わせていました。熱燗にて楽しませていただきましたよ!

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

 

ビーツとガスパチョ

/稲とアガベ05+HOLON 赤紫蘇

亀の尾を使用した火入れなしのうすにごりの生酒にアガベシロップを添加。

ジューシーな味わいは、ビーツのガスパチョに使われたヨーグルトの酸との相性も抜群。グラスの内側にHOLON赤紫蘇を纏わせ、ニュアンスを添えていました。

素敵な器は、秋田市で作陶されている田村一さんの作品です。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

桃のサラダ

/どぶろく生酛02 ビール割り

あかつきとリコッタ&ブルーチーズのカッペリーニにはタイバジルを添えて。

どぶろくは、秋田のIPLで割り爽やかフルーティーな味わいに。

 

 

 

鮃のタルタル

/ホップとライムのスパークリング

ひらめのタルタルには、揚げ白茄子のピュレにしたものをかけ、茗荷のピクルスやミントでアクセント。山・畑・海という男鹿の夏を取り入れた一皿。華やかな香りのCRAFT 稲とホップ 02+03にプラムを合わせたスパークリングカクテルに。ミントが一層華やかに香りました。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

今回使用したのは、02+03ですが、01をリンクしておきますね。

 

 

 

イナゴ醤とラベンダーコンブチャのところてん

/イネアガ中華粥 ALC8%

仕込み水で天草を戻し、イナゴを3年間発酵させたて作ったイナゴ醤をとラベンダー水を合わせたなんとも楽しいトコロテンを作ってくださいました。アクセントはパセリやミントを合わせた辛子です。トコロテンがこんなお料理になるとひビックリ。

ペアリングは、どぶろくにホタテの貝柱の出汁を合わせた旨味たっぷりのドリンク。

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酔っ払い牡蠣

はなに幕、芒に月

素潜りで獲ったという岩がきを濁り酒を合わせ旨味を増し増しにした酔っ払い牡蠣。ハーブのシロップとコーヒーを合わせた泡を添え、ほんのりほろ苦い感じ仕上げていました。ここには、稲とコウジ06と稲とコウジ生酛01のブレンドを。

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ヒバの茶碗蒸し

ヒバ、蟹、シタナミ、米糠

ヒバと蟹の出汁を比内地鶏の卵で作った茶碗蒸しには、男鹿の雨物語ということで、

男鹿のヒバの雨水が田んぼに注ぎまれそこで作った米で作った米糠を炒って発酵させ、さらに流れ込んだ海の生き物である蟹と貝でとった出汁をイメージしたドリンク。山から海へとつながるストーリーのあるお料理&ドリンク。

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舞茸の炭火焼き

男鹿の海と山の草

舞茸の炭火焼きに合わせたのは、蛤、舞茸、カカオで作った精進サルサモーレ。

クラフト 02+03を合わせていました。

 

 

秋田野菜の一皿

稲とアガベ生酛01

とうもろこしのベースにオクラや夏セリなどの入った夏の野菜の一皿には、稲とアガベ生酛01を冷酒で合わせ、野菜の味わいが活きるペアリング。

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和牛なまはげのロースト

どぶろくホップ02

2021年にデビューした、男鹿市角間崎にある大進農場が丹精込めて育てた黒毛和牛でA5ランクの高品質牛肉「和牛なまはげ」のリブロースをローストに。ソースは和牛なまはげのジュと比内地鶏のビスクというダブル秋田産で、にかほ産のミントの味わいを忍ばせて。どぶろくホップ02のトロピカルな味わいをマリアージュ。

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麻婆豆腐丼

稲とアガベPROTOTYPE

ご飯の上に、豆腐のペーストを流し、その上に日本の味噌とラム肉のソースを添えてた楽しい麻婆豆腐。稲とアガベPROTOTYPEの熱燗で辛味もマイルドに。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

ラベンダーとチョコレートのムース

スイカと稲とアガベ05の燗冷まし

球体のラベンダーのチョコレートには、スイカと稲とアガベ05の燗冷ましたものにスイカのジュースを入れてジュレにしたものを添えていました。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

途中パフォーマンスもありここでもザ・秋田を楽しませていただきました。

男鹿といえばナマハゲです。「泣ぐ子(ゴ)は居ねがー」「悪い子(ゴ)は居ねがー」で有名ですね。そんなナマハゲも今では、秋田の観光名物となり、こんなパフォーマーも。でも近くに来られると大人でも結構怖かった・・・💦。

photo by 𝑁𝐴𝑂𝐻𝐼𝑅𝑂 𝑆𝐴𝑊𝐴𝐷𝐴

 

 

最後は豪華な花火の打ち上げのプレゼントもありました。山の上での花火なのでまさに私たちだけのための花火なんてすごすぎる〜♪思い出に残る一夜となりました。

 

 

注目の「クラフト サケ」は各地で盛り上がりを見せていますが、今までの日本酒ではできなかったことも「クラフト  サケ」では可能なこともたくさん。新たなサケの味わいが楽しめる「クラフトサケ」に今後も注目したいですね。

 

 

ペアリングで使われなかったお酒もまだまだありますが

いくつかご紹介しておきますね♪