日本橋にあるミシュランガイド東京で一つ星を獲得されているフランス料理店『La Paix(ラペ)』では、夏になると約2ヶ月間桃を使ったコースが登場します。ブログのアップは本日になってしまいましたが、その桃のコースをいち早く、初日に食べてきました。カマチ陶舗のショープレート。
オーナーシェフである松本一平氏が、桃のコースを始めたのは12年前。
かつて日本橋にあったフランス料理店『オーグードゥジュール メルヴェイユ』でシェフをされていたときにスタートしました。
当時松本シェフがわざわざ食事の前に、「さくらさん、今日から桃のコースがスタートです!1番目のお客様です!」と挨拶にいらしたのを今でも鮮明に覚えています。
私の大好きな桃を使ったフレンチの桃のフレンチコースは、2014年にオープンしたラペでも引き継がれ、今では、ラペの夏の名物となっています。初日にいただき早12年。11年のスタートの日に食べにいくねとお伺いしたのですが、こんな素敵なプレートをご用意くださいました。バースデープレートなども素敵なものをご用意くださいますので是非ラペに行ってみてね♪
11年目と書きましたが、ブログをみたらスタートしたのが2011年。実は初回は12年前の勘違いだったというオチがついているんですが、時の流れって早いものですね。
松本シェフは故郷和歌山の減農薬農家の桃を使い、10年超にわたり継続されている桃コース。実は廃棄されてしまう桃を料理として使うことで救済もしているのだとか。こんな取り組みも評価され、現在はミシュランでグリーンスターを獲得されています。
ラペの桃コースは、夏祭り的な位置づけもあり田中支配人がかき氷の暖簾をつけたりさまざまな楽しい企画の中継続されてきました。
もちろん今年もありました。楽しい企画
"ぺ"バーガー と "ぺ"プシです。
ちなみに、"ぺ"は、全てひらがなです♪
今年使った桃はもちろん和歌山県産の
日川白鳳(ひかわはくほう)
山梨県山梨市で「白鳳」の枝変わりとして1973年に発見され1981年に品種登録された桃で、果皮は濃い赤色で美しい見た目が特徴。酸味は少なく糖度が高めの品種です。乳白色の果肉は緻密で果汁を豊富に含んでおりなめらかな口当たりは絶品。あらがわの桃としても有名ですね♪
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今年のラペの桃のコースはこんなスケジュールです
【桃コースパート1】 7月1日〜8月2日
地元和歌山より豊田屋さんのあらかわの桃を使ったフルコース
【桃コースパート2(季節のフルーツコース)】 8月5日〜9月14日
桃と夏の様々フルーツと季節の食材は踏んだんに使ったスペシャルコース
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とうもろこし
和歌山県産のホワイトコーン「極(kiwami)」を使ったクレームブリュレです。ブリュレの滑らかな舌触りがスタートとして心地よい。フルーツとは違う、とうもろこしの甘味が際立つブリュレがキャラメリゼがマッチング♪
パルマハム チョリソー
パルマハム:フレンチトーストにリコッタチーズとパルマハムを重ねています。
チョリソー:セモリナ粉で作った生地にチョリソーとメイプルシロップの甘いしょっぱいの組み合わせ。
鮎・メロン
岐阜県産の稚鮎を内蔵ごとパテに。その上に、ズッキーニとメロンのソースを重ねた夏のフランと言ったらいいのかな。肝の苦味などもしっかりありますが、ほのかな甘さ。ウイキョウのお花の酸味のアクセント。
ボタン海老・丸茄子
桃とじゃがいものほんのり甘いビシソワーズに、またまた甘いボタン海老と雲丹を加えた、冷製スープ。トマトのコンソメジュレの酸味とディルの爽やかな風味が爽やか。
桃
大胆にも「桃」とタイトルのついた冷製の前菜は、実はこのコースのメインではないかというくらい豪華です。パスタかと思いきや、下に使われているのはそうめん。上にはズッキーニと桃のマリネ、そしてオシェトラキャビアと穂紫蘇です。キャビアは見た目のゴージャス感はもちろ、塩味のアクセントとしてもバッチリでした。
牛肉
ここで、一気にラペの夏祭りモードです。自家製バンズに、牛肉100%の肉肉しいパティ、そして分厚くカットした桃が大胆にサンドされたハンバーガーです。一気にかぶりつくと桃の果汁がじゅわ〜っと広がりました。
しっかり、"ぺ" BURGERと入っています。このロゴどっかでみたことあるかもw
そして、"ぺ" PS!ラペオリジナルコーラで10種ほどのスパイスを使っているそうです。中にはアマゾンカカオなんかも入ったスペシャルぺPS。
パンズにもしっかり"ぺ" の刻印。 ミシュランの星付きガストロノミーが一気にファーストフードな雰囲気になりましたが、味はむろん本格派。
イサキ
イサキと桃のフリットを合わせています。クレソンとセルバチコの苦味、そして赤玉ねぎのピクルスの酸味のアクセントが加わった、こちらも甘さと苦味の組み合わせ。
イサキの脂の乗り具合が抜群で、フリットにはなっていますが桃のジューシーな味わいと一緒に楽しませていただきました。きゅうりのガスパチョソースが夏っぽい♪
紀州鶏
桃に合わせたのはもちろん和歌山の紀州鶏。桃のスライスが挟んであるのですが、お肉と一緒にいただくとトリュフのヴィネグレットのソースと共に甘いソースのように。
韃靼そば茶・ゲランド塩
これもメルヴェイユの時代からブラッシュアップを続けながら作り続けている松本シェフのスペシャリテ。そばの軽い風味と塩のアイスの組み合わせで軽めの味わい。
桃
最後も桃というタイトル。マスカルポーネチーズの上にハイビスカスでコンポートした桃を重ね、その上にはコンポートしたシロップで作ったゼリーとグラニテを重ねました。少しトロピカルな味わいにに加えたのは、那須の御用卵極みの濃厚なアイス。紅さやかを散りばめた酸味とのバランスも良いフルーティーなデザートでした。
最後は、またまた笑いのポイント「ぺのこの山」です。
きのこの型をした小菓子とお茶で。
桃を使った初のフランス料理として長年続いているラペの「桃のコース」。10年以上継続され、人気のコースである理由は、インパクトだけではなかったと思います。
暑くて食欲が落ちる中、甘くて水分も多く含む桃でつるんと食べられるお料理は、たべた時の消化の負担も少なく、体が喜ぶお料理なのだと思います。だから近年暑くな、ぐったりしてしまう酷暑にぴったりです。
フレンチ食べたいけど暑くてしんどい・・・なんて思った方は、是非ラペの桃のコースを一度ご体験くださいませ。
桃を使った夏のコースは9月14日までいただけますよ。
【桃コースパート1】 7月1日〜8月2日
地元和歌山より豊田屋さんのあらかわの桃を使ったフルコース
【桃コースパート2(季節のフルーツコース)】 8月5日〜9月14日
桃と夏の様々フルーツと季節の食材は踏んだんに使ったスペシャルコース
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