スペイン バスクの三つ星レストラン「アスルメンディ」のシェフEneko Atxa(エネコ アチャ)のバスクガストロノミーが東京で体験できるレストラン『ENEKO Tokyo(エネコトーキョー)』へ行ってきました。こちらは『ENEKO Tokyo』の紹介です最もよく見るピクニックバスケット。室内にいながらにしてバスクの自然を感じ、非日常感を感が満喫し、空間を贅沢に回遊しながら楽しめる唯一無二のレストランです。
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外苑西通りから少し入った大使館などもある閑静な場所にある『ENEKO Tokyo』。
建物は建築家の内田繁の作品をリノベーションしたものでとてもスタイリッシュ。現在はコロナで閉館中とのことですがエントランスにはピンチョスバーなどもあり、建物全部を使い、エネコアチャのエクスクルーシブな世界を堪能することができます。
++++++++++++グリーンハウス++++++++++++
『ENEKO Tokyo』の特徴の一つには、さまざまな場所を回遊しながらアペリティフを楽しむ所にあります。世界で活躍する左官職人の久住有生氏が、バスクの丘の上で感じた美しい風を壁画にデザインした「グリーンハウス」からスタートです。
まずはウエルカムドリンク。雑談を楽しみながらのアペリティフです。
バルキート〜オリガミ〜
バルキートとはスペイン語で小さな船のこと。フレンチパセリとイタリアンパセリで作られたシートでオリガミのように折られた小舟には、ちょこんと添えられた海苔のクリームが添えられていました。浅利の出汁をかけると磯の香りが立ち上り、同時に朝焼けの海の上をただようかのように船が動き、幻想的な光景が目の前に広がりました。
バスクへ船旅するように始まったエネコ アチャが作り出す料理の世界のプロローグ。
霧が晴れるとカラフルな貝殻が散りばめられた美しい砂浜に漂着し、この地から『ENEKO Tokyo』の物語がスタートしました。
自家製ベルモット
バスク地方名物カクテルのマリアニートをエネコシェフがオリジナルで仕立てました。使われている素材が並べられたケースの上にドリンクが置かれていました。
棚の上に置かれたカクテルは正体に置かれたアルコール入りのカクテルと斜めに置かれたノンアルカクテル。シナモンを煮出し自家製のベルガモットの果汁を加えています。酸味とシナモンの味わいが下支えする爽やかなカクテルでした。
トリュフ三昧のお料理を目の前で仕上げてくださいました。トリュフのいい香り〜。
トリュフのメレンゲ
イタリアンメレンゲにトリュフクリームとトリュフという組み合わせ。
++++++++++++温 室++++++++++++
次のお部屋はこのガラス張りの温室です。
入り口から見ると分かりやすいでしょうか。
いくつになってもピクニックのバスケットって乙女な気分に浸れちゃいませんか?『ENEKO Tokyo』のアイコンとも言える水色のチエックのバスケットにやっとお目にかかれて嬉しい♡可愛らしいバスケットの中にはピンチョスが仕込まれている贅沢♡
タルト生地までマッシルームで作られ、イタリアンパセリのヴィネガーでマリネした「キノコのタルトレッタ」はいい香り〜。パリッと焼いた皮とクリームを合わせたのは「アスパラガスのテクスチャー」、トマトのようなものは、ライムとパッションフルーツで作られたカイピリーニャをカカオでコーティングした「カイピリーチャ」
これに合わせて、あおさ、ディルやタイムで作った海のチャコリをいただきました。
エネコは自然豊かな場所にありますが、このちらの店舗は東京のど真ん中で自然がない!ということでアートで自然美しさが楽しめる廊下を通り、メインダイニングへ。
++++++++++++メインダイニング++++++++++++
最後は明るいオレンジの椅子が明るいバスクの太陽のようなメインダイニングです。
テーブルは廃材をリサイクルしたものを使って作っているなどサスティナブルな取り組みも行われています。こちらは作った職人さんのサインだとか。
生ハムのロマネコンティとも言われているホセリート社の4年熟成の骨つきのハモンイベリコもご用意があるとのことで、お願いしたところシェフが自らカットしてくださいました。生ハムのカットの資格も取得されているとか。
乾杯は、ノンアルコールのシャンパーニュPIERRE 0。
ピンセットでいただくとは、なんともガストロ的!!こんな感じで折り畳んでいただきましたが、わざと厚目にカットしたハムは口の中でよく噛んで舌の上で脂身を溶かすように旨味を十分に堪能してから食べてくださいとのことでしたので、その美味しさを十分に堪能させていただきました。旨味と甘味を最初に感じられる生ハムでした。
群馬県前橋市にあるクラフトベーカリーの栗粉のパン。ほんのり甘い♡
有機卵とトリュフ
スペシャリテです。茨城県の有機卵が注射器と共に運ばれてきました。
スプーンの上に置かれた卵黄の中にトリュフのソースを注入していくと、みるみるうちに卵の中に茶色い液が閉じ込められて行きます。こんなことが出来るんですね。
エネコシェフのお母さんがトリュフ入りのスクランブルエッグを作ってくれたことにインスピレーションを得て作ったそうですが、こんなお料理になるとは。エネコシェフのクリエーションの素晴らしさや技術力を感じるお料理でした。スプーンを口に運び一口で。卵黄の味わいとトリュフの味わいが口の中で一気に広がるお料理でした。
イディアザバルのボルヴォロン
食べる前に3回願い事を唱えると幸せが訪れると言われているスペインの郷土菓子「ボルボヴォロン」がスペインらしいお料理で登場♪メレンゲの表面には竹炭のパウダーでENEKOの存在感のある「E」が書かれていました。アイコンちっくでいいですね。
メレンゲを裏返すとバスク地方の羊のチーズ「イディアサバル」に卵黄などを混ぜピュレにして詰めています。最後はパウダーでコーティング。サクッとした軽い食感とチーズの風味が広がるのが特徴で、お菓子ではなくお料理で堪能させていただきました。
レモングラ
スペインの職人さんに特注したという巨体なレモン型のオブジェのような容器が登場しました。なんと、このお料理のために作られたというから驚きです。
中には、レモンとレモンのは葉っぱ。そしてフォアグラのお料理が入っていました。
葉っぱをかき分け、自ら取り出す、つまり収穫をするというお楽しみもありますね。
いただく台までご用意されていて、抜かりがありません。ライムをくり抜いて、フレッシュフォグラとライムを合わせたフランのようなものでした。
フォアグラの甘さとライムの酸味と苦味が加わりぺろっと完食したフォグラでした。
トリゴ アンチョビ パン
パスタを細かくカットしたバスクの郷土料理「トリゴ」を出してくれました。バリエーションもあるようですが、パプリカと出汁で味付けしています。上に乗った有機卵を崩して、混ぜとろとろ状態でいただきます。パンのフリットはサクサクっとしてていてクルトンのような役割で食感に楽しさを添えてくれます。アンチョビのクリームが
程よくアクセントに。海の香りも味わえるバスクのパスタでした。
オマール海老 青ネギ キャビア
ウイスキーオークのチップの薫香と共にオマール海老のフリットが登場しました。
海のご馳走をフリットにした海を景色を感じさせるお料理です。
オマール海老の下にはポロネギのエマルジョンとフランス産のキャビア。あえてキャビアを下に隠しておくなんてなんとも奥ゆかしいというか贅沢というか。このソースとえびをスプーンですくいながら一緒にいただくという贅沢なお料理。
サーモン サーモンキャビア ナス
タスマニアサーモンを使い柑橘と合わせたお料理です。皮目をカリッと香ばしく焼き、身にはじんわり火を入れた少しレアな感じが残るサーモンです。
いくらは少しスモークし、柑橘でマリネ。茄子は焼きナスのようにしてピュレに。
サーモンを爽やかにそして香ばしいアクセントを添えていただきました。
お肉はENEKOのロゴマーク入りのナイフも登場しました。
スペイン産仔豚
メインは、スペイン産の仔豚と日本の赤牛のチョイスでしたが、せっかくスペイン料理のお店なので仔豚をチョイス。お肉もお魚と同じようなフォルムで登場しましたが、豚肉は一度低温調理で味を凝縮させてるので豚肉の味わいをしっかり楽しめるような仕立て。軽い衣を纏わせフリットにしているのでサクサク感も楽しめました。たっぷり乗っているトリュフの香りにうっとりしたのは言わずともお分かりですね。
最後に柑橘のヴィネグレット
グリーンが美しいルッコラのゼリーのサラダ仕立てです。エディブルフラワーやリーフ類が可愛らしく添えてありました。りんごのほのかな甘味と香り、最後にテーブルで柑橘のヴィネグレットをスプレーするのでとても爽やかな酸味が広がります。フルーツやヴィネグレットと共にいただくことで、濃厚な豚肉との相性もバッチリでした。
コーヒー 羊乳 チョコレート
なんと、羊のミルクをアイスクリームにしてしまったバスクらしいデザートです。もう一つのはコーヒーのアイス。そして相性もぴったりのコーヒーとチョコレートの大人のブラウニーですがメインとなっています。カカオのメレンゲが添やキャラメルの香ばしさも加わり、食後酒とも合いそうな大人のデザートでした。
最後はお楽しみのミニャルディーズ。一つひとつ引き出しを開けたりスライドさせたりして、その度にワクワク♪かわいくて綺麗なだけじゃない楽しさがありました。
一つずついただいてみました。ホワイトチョコレートとパッションフルーツが閉じ込められたバジルとヨーグルトの「ロリポップ」、マンダリンのゼリー「ゴミノラ」、バラの香りが華やかな「マシュマロ」、ホワイトチョコレートでコーティングしたイディアザバルの「ボンボン」、いちごやフランボワーズ等の赤い果実の「マカロン」。
メインのデザートがコーヒー味だったので最後はコーヒーにしてみました。
たくさんの「わ〜、凄〜い」を連発した『ENEKO Tokyo』。メートルドテルの辻さんのサービスも素晴らしく、気持ちよくお食事ができました。美食の街であり、豊かな海も近いバスクの自然を西麻布に持ち込み、ワクワク高まるサプライズ、そして三つ星の洗練が感じられるモダンスパニッシュでした。
東京都港区西麻布3-16-28 TOKI-ON 西麻布
03-3475-4122
月曜・火曜(祝日の場合、翌日)・年末年始 定休
ENEKO Tokyo (モダンスパニッシュ / 六本木駅、広尾駅、乃木坂駅)
夜総合点-