11月に入ってしまいました。今年は例年よりもレストランへ行く回数が

少なかっかったと思いますが、その中でもキラリと光輝くレストランとの出会いも

ありました。そんな煌めきのごとく輝き大きな存在感を放ち、今年オープンしたレストランの中でも大きな話題をもたらしたのが

ダニエル・カルバート氏を料理長に迎えた

『SÉZANNE (セザン)』だったのではないでしょうか。

 

『SÉZANNE』が入居するのは『フォーシーズンズホテル丸の内 東京』。同ホテルの総料理長でもあり、『SÉZANNE』を率いるダニエルシェフは、香港のフレンチビストロ「Belon」のヘッドシェフに就任し、ミシュランガイド香港1つ星、アジアのベストレストラン50で4位へと導きました。この日はイギリス生まれにして、パリ、香港の

名店を歩んできたダニエルシェフのお料理を楽しみにお伺いしました。

 

ホテルエントランスへ向かい、ホテルの方に導かれ7階へ。

 

エレベーターを降りると、フロアは「メゾン・マルノウチ」と「セザン」を分けた

フロアになっていします。レセプションにてご案内されこちらへ。

 

 

よく宣材写真で使われているのがこのあたり。

厨房が絵画のように一望できます。

 

 

テーブルフラワーのお花は私たちが着座すると

両脇にあっ他ものを合わせて1つの花瓶に。

 

乾杯はノンアルコールのスパークリングにしました。

 

セザンのバター、キャビア、トリュフ、シャンパーニュ、フォアグラなどが

生産者たちがリストアップされています。

ちなみに、今回いただいたのは、【MENU DU JOUR 12,018円】です。

 

 

ラディブール

ラディッシュをボルディェバターでコーティングした美しいアミューズグール。

口に入れたときのテクスチャーと噛んだ時に口の中に広がる

ラディッシュのみずみずしい苦味がたまらない一皿。

組み合わせを考えたら美味しいに決まっていますが、

この端正な姿のアミューズグールとファーストインプレッションで

こちらのお料理が美味しいと確信。まずは苦味で目の覚めるような刺激を

受け食べるためのウオーミングアップとなりました。

 

グジェール

こんなにリッチで美味しいグジェールは初めて食べたというくらい美味しかったです。通常は生地にチーズを仕込み、スーパーボール程度の大きさの

シューで登場しますがこれは、小さなシュークリームくらいのサイズ。

 

48ヶ月という深い熟成のコンテチーズを使い濃厚ながらも

決して重すぎず、うまく風味と塩味を生かしながらクリームを加え

いわゆるチーズシュークリームのようなリッチなグジェールでした。

 

 

北海道産のとうもろこしのサワードウ

北海道産のとうもろこしでつくつたポレンタを練り込み、酸味あるサワードウに。

もちろん冒頭にご紹介した通り、ボルディエバターが添えてあります。

外はガリガリっ、ザクザクっとした食感で香ばしく

中はもっちりしたなかなかパンチのあるパンで、バターとの相性もばっちり。

いくらでも食べられてしまいそうな美味しいパンで、

これ、オーダーしたらお土産にできるのかな(笑)。

 

 

北海道産イクラ 胡瓜 ホースラディッシュ

なんという贅沢な登場でしょうか。

グリーンとオレンジのコントラストがテーブルの上を華やかに彩ります。

 

目の前でた〜っぷりのいくらをのせて。

目の前で最後の仕上げをしてくれただけなんですが、鮮やかな緑の世界が

オレンジの煌びやかな世界に染まっていきます。これはテンション上がりますよね。

 

 

いくらをかける様子は動画でもご覧ください。


スプーンですくうと、いくら、きゅうりのジュレ。

そしてその下には、ヴィシソワーズ、ホースラディッシュが隠れていました

いくらはマイヤーレモンでマリネして優しい風味。きゅうりのみずみずしさも。

口の中で食材の食材の旨味がはじけ合い、華やかな共演をしていました。

 

 

ツァーインペリアル オシェトラキャビア アボカドと酢橘

パリの最高級キャビアを扱うペトロシアンのキャビアだというからビックリ。

だって日本で食べられるところはないですから。

キャビアの下には、アボカド、すだち、出汁等の組み合わせ。

サクサクのパイ生地が入っていて、食感も楽しめました。

 


メゾンミトーのフォアグラがアプリコットワインでポシェされて登場しました。

 

 

ファグラのポシェ リースリング 生アーモンド レモンバーベナ

先ほどマリネされていたフォアグラは、

低温で仕上げられ素敵に盛り付けられ登場しました。

 

フォアグラの下にはあんずのコンポート、上には生のアーモンド、

そしてハーブがキレイに並べてあります。

仕上げにリースリングワインとあんず、レモンヴァーベナを使った

ソースをかけて爽やかな味わい。

 

 

フォアグラの臭さは微塵もちろんありません。

爽やかな風味広がるソースと軽やかなフォアグラ。

これはフォアグラ嫌いな方でも食べられちゃうんじゃないでしょうか。

 

 

人によっては、ちょっと「きゃっ」とびっくりしてしまうプレゼンテーション

かもしれませんがフーディーの方たちだったら「セクシー」とか言った

印象を持たれるかもしれませんね。

「Drunk chicken」、、、つまり「酔っぱらい鶏」

とご紹介されたのですが、きっとダニエルシェフが香港にいらした時に

恐らく紹興酒漬けにインスパイアされ作られた一皿だと思います。

 

 

有明山農場美膳軍鶏のポシェ ヴァン・ジョーヌ 杏茸

長野県安曇野市にある地鶏を、まるごとヴァンジョーヌにタイムなどのハーブを加えた

液で1週間マリネしたっぷりエキスを吸わせ、同時にお肉を柔らかくしています。

 

胸肉がポワレされ、最後にジュのソースをかけてしっかり料理の輪郭を引き立てて。

酔っ払い鶏と言っても、紹興酒漬けのようなきつい感じではなく

じわぁ~っとヴァンジョーヌの風味が感じられます。

お肉はしなやかでしっとり。

ジロールと枝豆が加わり、豆の甘さやキノコの風味でさらに美味しく。

 

茸のかわいらしいカトラリーレストも。

プレゼンテーションがいちいちかわいくて、テーブルの上が楽しいですね。

 

 

松茸 ホタテムース クレームフレッシュ

季節のご馳走が登場しました。松茸です!!

こんな風に登場するのも楽しいですね。

 

最後はクレソンのピュレをかけてくれました。ホタテはムースになっていて甘いまったりとした味わいとのコントラストをつけるためかソースの酸味が少し強かったかも。

  

 

白糠鹿肉 ピーナッツのブレゼ ポアブルソース

お肉が何ともキレイに焼けていますね。見たからに美味しそう。目の前でソースを

かけてくださいましたがソースの香りがふわっと立ち上ります

 

お肉はいうことなしの美味しさです。

噛むたびにお肉の旨味が口の中に広がり満足感髙!!

ため息がでてしまうくらい、お肉の脂と赤身のバランスも素敵お肉でした。

 

 

高知県産マイヤーレモン レモンタイム

お口直しとして、マイヤーレモンのグラニテがクリームと交わり登場しました。

マイヤーレモンはそんなに酸っぱーという感じではなく

口の中で広がり感じる優しい酸味。

でもこのデザート、小さいのですがスゴイゴージャスなプレゼンテーションですね。

 

 

今回エレベーターの中のポスターに使われていた

季節のグランデセールが登場しました。

 

まずは黒イチジクのソースが登場しました。

 

黒イチジク ココナッツ イチジクの葉

ここにイチジクをたっぷり盛り付けていただきましたが

ココナッツを合わせてくるとはびっくりでした。

甘味、酸味、苦み、そしてココナッツの

エキゾチックな味わいが素晴らしいデザートでした。

 

サントノーレがモダンなスタイルで登場しました。

 

プチシューを使いモンブランになっています。

ラム酒がきいていて大人の味わい。

 

アメリカンなイメージのあるブラウニーですが、はじめブラウニーとわれ

ピンとこなかったほど美しい三層仕立てに。

というかこんなエレガントなブラウニーは初めていただきました。

柔らかま繊細。そしてあますぎず、味わいもエレガント。

 

松の香りのプチマドレーヌ

 

 

紅茶はレアテイー。

ダニエルシェフの故郷のイギリスの紅茶で楽しませていただきました。

 

 

ダニエルシェフのお料理は繊細さと大胆さを兼ね揃えながらも

ハーブやかんきつ類を巧みに使い、とてもエレガント。

食べているとすーっと気持ちいい食味です。

 

フランスからの食材も使いながら

日本に寄り添う形でお料理をしてくださり、

恐らくその地の良さや新たな発見をご自身の中で消化し

お料理として表現している印象を受けました。

 

繊細かつ高い集中力を感じる完成度の高いお料理は

是非また季節を変えて伺いたいレストランです。

 

 

SÉZANNE (セザン)

東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス

フォーシーズンズホテル丸の内 東京

03-5222-5810

月・火曜日定休

 

 

 

 

 

 

SEZANNEフレンチ / 京橋駅東京駅銀座一丁目駅
昼総合点-