2019年11月1日、パレスホテルのメインダイニングが、

アラン・デュカス氏の設立した「デュカス・パリ」をパートナーに

迎えたレストラン『ESTERRE(エステール )』へ。

テーマは、

“大地と海の出会いの物語を紡ぐ場所” 

日本のテロワール (土壌や気候など、その土地が持つ個性) を存分に活かし、

旬の素材を最大限に引き出した日本ならではのレストランです。

 

 

パレスホテルの6階の皇居を眼下に見下ろすロケーション。

緑が美しいのもいいですね。

メインダイニングに入ると、枯山水かのごとく

石のようなころんとしたクッションや肘掛を備えた椅子が印象的。

そんな自然との共生を備えた、ナチュラルなインテリアが心地よいのです。

 

 

インテリアやコーディネイトは

建築、インテリア、プロダクト、グラフィックなど多岐に亘る

デザイン活動を行う緒方慎一郎氏率いるSIMPLICITYが担当していることもあり

ショープレートはWASARA製。

この魚はエステール特注でしょう。

店内にもナチュラルな植物を入れた額が飾ってあり

自然と料理が融合するかのよう。

 

 

友人が予約してくれたのですが、一休ででも予約したのかな。

MOET & CHANDONのマグナムが登場しました。

 

 

あまり飲まないですが、マグナムボトルが注がれる光景は素敵。

 

 

みんなで乾杯しました♪

この日は女子4名で女子会です。

 

 

まずはコンブチャ。

世界が注目しているドリンクです。

昨年訪れたフェロー諸島のKOKSでも登場しました。

このコンブチャにレモングラスなどのハーブや果物を入れたもの。

まずは、デトックスドリンクが

世界の料理界の共通言語となっているようです。

 

 

スズキのセビーチェ

あおさのチュイールにスズキのセビーチェを。

魚介類と良く合うピンクのシトロンキャビアが添えてあり可愛らしいですね。

私はピンクのシトロンキャビアって初めてみました。

青さの香りと食感、シトロンキャビアの酸味が爽やかなアミューズグール。

「石はやっぱり食べたらどうなるの?」とサービスの方にボケてみたら

「ちょっと痛いと思います」、としっかり拾ってくださいました。

こういう会話が楽しいのも実はグランメゾン。

 

 

とうもろこしのコンポジション

 

 

エステール では、能作の錫の器が多用されているのですが

最初に登場したのがこちらのボウル。

とうもろこし、アボカド、ピメント絵スプレッドの入った

ちょっとピリッとした夏らしいディップ。

 

こちらもとうもろこしで作ってあり、とうもろこしのエキスに

ライム、ピマンドエスプレッドなどを加え

カリカリのクレープ の様に焼いたもの。

ちょっと甘みがあってペタッとしているのですが

ピマンドエスプレットが軽い刺激を添えていました。

 

 

アミューズブーシュが終了すると、

メニューが登場し、チョイスするプリフィクススタイル。

現在ランチは、8000円、11000円、17000円の3種。

実は年末に予約していたのですが、お腹の調子が悪く

数日前にキャンセル。その時は

もっとお安い設定があった様に記憶しています。

今回は11000円のコースにしたので

前菜を1つ、メインを2つからチョイスしました。

 

 

パンとバターはかなり楽しい形で登場しました。

バターは、北海道紋別郡・興部にあるチーズ工房「アドナイ」製で

エステール 用に特別に作ってもらっているとか。

2種類のパンがボックスの様なものに入って登場しました。

 

 

パンをカットする光景は動画でご覧ください。

 

 

パンは、シリアルと黒胡麻の2種。

こちらも能作のプレートに。

バターに添えてあったのは、新潟県産の玉藻塩。

そういえば、3月の自粛要請前に海里に乗って笹川流れに行ったのが懐かしい。

パンは、表面はカリッ、中はもちもちっとして

風味があり、いくらでも食べられてしまいそう。

バターと一緒にいただくと、最強?というくらい美味しくて

買って帰りたいほど。

 

 

米糠とビールでマリネしたというラディッシュは少し酵母の様な香り。

下には黒米が引いてあり、すぐりのピクルスとピュレで

スッキリとした酸味の、日本糠を使った発酵食が

デュカスの手によってフレンチになったようなお料理。

 

 

目の前でソースをかけていただく時、

ギャルソンが一斉にテーブルを囲み、ソースをお皿に。

こういう光景は、さすがグランメゾン級でのみ味わえる楽しさ。

ズッキーニとチーズのソースをかけてくださいました。

 

 

エステールの菜園から届いたズッキーニの炭火焼き 

北海道産ブッラータ ブラックオリーブのプードル

農園を持っているというから驚きです。

こだわりの野菜を使い炭火で水分を保ったままみずみずしく焼き上げます。

 


これに、ファットリアビオ北海道のブッラータを。

これがまあ秀逸な味わいで。

イタリアのチーズ職人ジョバンニ・グラツィアーノ氏が、

北海道の美味しい牛乳と出会い生まれたチーズです。

レッドペッパー、タプナード、黒オリーブのパウーのアクセント。

 

 

実は先日ファットリアビオ北海道の水牛のモッツアレラチーズの

ポッコンチーニをいただいたのですが

それが素晴らしい美味しさで。自宅で食べていたのですが

北海道展があったら必ず購入したい美味しいチーズ。

 

 

沖縄産ワイルドライスのクックポット 夏野菜のコンフィ

クックポットはナチュラリストアランデュカス 氏が、

野菜を美味しく調理するために作ったポット。

現在は世界各国でデュカス氏のレストランがありますが

共通言語として登場する器です。

 

 

ワイルドライスの上には、トマトやパブリカ、いんげんなどのお野菜。

最後は、パプリカのソースをかけて仕上げています。

野菜の旨味が凝縮した一皿でした。

 

 

 

メインでもまたまた一斉にソースをかけてくださいました。

 

 

石黒氏が育てたパンタードのロティ 蕪とレモンバーム

エステール オリジナルのプレートにメインが盛り付けられてきました。

鶏肉は胸肉、そしてジュのソースです。

 

 

ホロホロ鳥はレモンバームで巻いて焼いているので爽やかです。

胸肉ですがパサつきはありません。

日本で唯一ホロホロ鳥を育てている石黒農場で

石黒さんが天然温泉で愛情を込めて育てています。

今思えば、私がホロホロ鳥を初めて食べたのは30年前。

とりわさでいただきました。

この鳥は新鮮だから生でも食べられし美味しいんだよって。

ホロホロ鳥というネーミングも印象的で

今でも食べるとその時のことを思い出します。

 

 

ちなみにお肉のナイフは、

ツヴィリングJ.A.ヘンケルスの岐阜県・関市で作る

雅/MIYABIのペティナイフ。

マダガスカルが綺麗ですよね。

 

 

愛媛産白桃のコンフィとグラッセ 煎茶風味のジュレ

デセールは今が春の桃。

桃のグラッセ、ソルベ、そして下には桃のコンフィが入っていて桃ずくし。

 

 

煎茶のジュレが大人の味わいを。

散らしたライムやエディブルフラワー のペンタスが可愛い。

 

 

最後は、セカンドフラッシュを。

ちょっとオータムナルっぽいけど・・・。

 

 

小菓子は、チョコレートと干し柿にバターを添えて。

 

 

ずいぶん前に購入した本なのですが、

とても可愛いらしく、そしてデュカス氏の世界観を

垣間見るこのできるものとして大好きな本なのですが

アランデュカス 氏の自然に共鳴しリスペクトしながら

最上級のものを作りだす。

日本で感じたテロワールやスピリットを

パレスホテルのメインダイニングというファインダイニングで

作り上げた軽快で温かな世界を感じた時間でした。

 

 

 

ESTERRE(エステール )

東京都千代田区丸の内1-1-1 PALACE HOTEL TOKYO 6F

03-3211-5317

フランス料理 エステールフレンチ / 大手町駅二重橋前駅東京駅
昼総合点-