ここ数年中華料理業界が活況です。

その中でもトップランナー的存在のひとつ、

『4000 Chinese Restaurant』へお伺いしました。

 

料理の鉄人を見ていた方であれば懐かしいお名前かと思いますが

長年日本の四川料理の重鎮である陳建一氏のもとで

グループを支えてきた菰田欣也氏。

今や日本の四川料理を牽引する存在である料理人です。

 

渋谷にある『スーツァン・レストラン陳』を退職され

2017年に火鍋の『ファイヤーホール4000』を、

2018年にwhole4000グループの総本山とも言える

『4000 Chinese Restaurant』をオープンしました。

 

ここでは、菰田シェフとゆっくりお話をしながら

長年培ってきた技術と、四川料理の枠を超え、日本食材を始め

吟味された食材を使った菰田シェフオリジナルの

中華料理を堪能することができます。

食べればその人気ぶりは納得の美味しさ。

1日1回転、しかも週5日のみの営業ということですが

確実に菰田シェフはこのお店にいらっしゃるそうです。

休みの日は他の店舗を回ったりされているとか。

常に全ての店に菰田シェフの目が行き届いているようです。

 

店内は8席のウンターとテーブル席。

テーブル席は8名の個室にもなり宴席にも♪

 

 

厨房は奥にあるのでライブ感溢れるカウンターキッチンというわけではありませんが

時折菰田シェフがカウンターにいらして

自ら盛り付けたり、北京ダックをさばいたりしてくれのが見られるので

やはりおすすめはカウンターです。

 

 

今回の素敵な食材をご披露していただきました。

この伊勢海老。まだ動いてました(^◇^;)

 

メニューは食材が書かれたもののみ。

22,000円のコースをいただきました。

コースは15000円、22000円、38,000円、50000円の4種がありました。

 

 

凍頂烏龍茶をいただきました。

 

 

 

まずは、突き出しから。

黒糖ペカンナッツとマカダミアナッツのスパイス衣揚げ。

 

 

烏賊

スタートからエレガントなお料理が登場しました。

 

なんと、上からきゃびあ、ボタンエビの卵、そしてカラスミ。

魚卵づくしの贅沢な一皿。

自然界に青い食べ物ってないってよく言われますが、

あの海老の卵の色ってなんなんでしょうね。

自然界から生まれたジュエルで作られた前菜からウキウキのスタートです。

 

もったいないけれど、全部混ぜていただきました。

そしたら烏賊が美味しいこと。

魚卵の塩味で烏賊そうめんが様々な塩味でいただけました。

 

 

マンガリッツア豚

ハンガリーの国宝豚と言われるこの高貴な豚肉は

現在北海道の十勝でも作られているそうですが、

年間2〜3等しか屠殺されないのでさらに貴重です。

四川料理の「雲白肉」というスタイルでお料理を作ってくださいました。

 

こんなふうに芹と京人参を包んでいただくのですが、

この脂身がかなり美味しい。

お肉は皮付きで脂身をしっかり引き出します。

麻辣ソースは、中国山椒と和山椒を使い、シャープな辛さ。

とろけるような舌触りとピリリと引き締まった味を堪能しました。

 

 

河豚湯

輪島キリモトのランチョンマットにあう食器を選んだというこちらでは

こんなプラチナのような輝きを保つ有田焼きが美しく目を引きます。

 

ふたを外すと、中には清湯にトラフグのアラをあわたという贅沢なスープ。

さらに追い打ちを打つのは、ツバメの巣。

スープにいてれいただきましたが、これは精がつきそう。

コロナなんか一網打尽な感じです。

 

 

河豚

虎河豚のお料理はもうひとつ登場しました。

 

白玉粉の衣がサクッと揚がった虎河豚の身と白子。

噛んだ瞬間心地よい音と、様々なスパイスが混ぜ込まれた

クミンを始めとする複雑な辛味を持ったパウダーが

一気に口に広がり、その後旨味に変わります。

 

虎河豚の白子やタラノメのフリットなども添えてあり

少しずつ衣を通して火の入った具材の美味しさを堪能しました。

添えられたアメーラトマトもまたこれに合う。

絶妙な旨味のハーモニーを堪能させていただきました。

 

 

ズワイ蟹は、卵白炒めで。蟹味噌のソース添え。

 

たっぷりの蟹の身にふわふわの卵白で口当たり良く。

蟹独特の香りが卵白で包まれて優しくいただけました。

 

 

北京ダックは焼印入りで登場しました。

この北京ダックはシャンツァィなどの香味野菜を詰め、

2日間おき、その後水飴と酢で熱を入れ、1日吊るして脂を落とし、、、

そんな工程で数日間をかけ作られた北京ダックでした。

 

目の前で菰田料理長がさばいてくれました。

お見事な手さばき。

 

これをクレープ生地に巻いてくださいました。

ひとつは爽やかな梅ジャム、もうひとつは甘味噌の入った定番の北京ダック。

紅芯大根や春菊などのサラダ添え。

 

香ばしく焼けたパリパリの北京ダック。

お肉はジューシーに焼かれています。

梅ジャムのさっぱりもいいけれど、やはり私は甘味噌が好きかな〜♪

 

 

毛鹿鮫

そしてゴージャスなフカヒレも登場しました。

気仙沼の毛鹿鮫の尾びれの最上級の部位を使い

白湯スープに塩だけを入れたスープに入れます。

フカヒレの下には白菜が引いてあったのですが、

それがとろぉ〜っと甘く美味しくて・・・。

お伺いしたところ、塩を振って長時間蒸して火をいれたのだとか。

野菜の甘みも最大限に引き出しているかと感心しました。

 

そしてどうですこのコラーゲン!!

フカヒレを毎日触っているからこそのこのトロトロ感。

極上の部位が高い技術で戻され、この旨味を作ります。

フカヒレには、雲丹やトロトロの白菜の組み合わせでしたが

かすかに山椒が使われ、まったりし過ぎずキレのあるスープに仕立ててありました。

様々な工程や組み合わせが洗練された料理を作り上げて行くのだなと実感しました。

 

 

和牛

丸焼きにされた和牛が登場しました。

 

やはりこれを目の前でカット。

うわぁ〜綺麗なワインレッドのような色♪

ゆっくり焼いて、しっかり休ませたお肉です。

 

出来上がったのは、なんと青椒肉絲。

金箔も乗って、こんなゴージャスな青椒肉絲は見たことがありません。

少し甘めのたれと筍のほっこりした甘さが

にくいくらい相性抜群。

 

 

ピーマンに味がついていたのですが、苦味の残るものを使うことで

その確かな存在感も生きた味わいがお肉の絡みつくようです。

青椒肉絲というと、お肉にしっかり味がついちゃって

お肉がメイラード反応を起こした時の炒め物という印象ですが

柔らかく、口の中で溶けていくようなお肉。

和牛を使うことでできた

極上の青椒肉絲を堪能させていただきました。

 

あ、この包丁。高村のもの。

ぐらんメゾン東京で尾花が使っていた包丁ですね。

菰田シェフはこの包丁を、かなり前から使われていたそうですが、

かなりうすーく薄くオーダーしているようで

通常のオーダーよりかなりの時間を要して、出来上がるとか。

この一本の包丁にもこだわり、一流の道具をさらにカスタマイズされている。

お店の内装、テーブルウェア、料理、

そして調理する道具も全て最高のものを使われていることがわかります。

 

 

九絵

ふんわり蒸しあげらたクエと牡蠣は、生姜とネギ油のソースで。

 

 

最後は水出しのキームン紅茶を出してくださいました。

 

 

伊勢海老

伊勢海老はオーブン焼きで。

豆豉のふくよかな風味と香り、そしてコクが加わったソースで味付けでした。

 

 

山形のつや姫を土鍋で。

そういえば、吉兆でも最近はつや姫を使っているとか先日

崎楓真くんのポップアップで聞いたような気がします。大人気ですね。

 

 

お食事

食事は麻婆豆腐や坦々麺、チャーハンや葱そばから選べるとか。

自家製のお漬物と金華ハムのスープが添えられていました。

 

私は季節ものであり、もっとも贅沢な虎フグの麻婆白子を。

こんな贅沢な麻婆はなかなか食べられないですよね。

麻婆の部分は辛さもあるのですが、旨味が強い。

しっかりした味わいの麻婆は白子のトロトロがさらに旨味を増していただけました。

 

デザートは、緑豆、黒豆、白いんげんまめなどの入った豆腐花。

白木耳も入ってぬるんとした食感も楽しめました。。

豆腐花のつるんとした自然な甘みでほっこりでした。

 

苦茶と聞いたらような気がしますが。。。

優しい味わいのお茶をいただきました。

 

 

菰田シェフのお料理は、以前『スーツァン・レストラン陳』

でもいただいたことがありました、全く違うものでした。

 

コクのある辛味、

サーーーッと爽やかな余韻のある山椒の使い方、

吟味された日本の食材だからこそできる調理法。

 

四川料理がベースではあるけれど、長年の経験と知識が

食材を極上の料理へと昇華させたものばかりでした。

 

今回はサントリーさまにご紹介いただきましたが

美味しさとともに、新しい中華料理の体験が印象的なお店でした。

 

 

 

4000 Chinese Restaurant

東京都港区南青山7-10-10 パークアクシス南青山7丁目 1F

03-6427-9594

p>4000 Chinese Restaurant四川料理 / 広尾駅表参道駅
夜総合点-