幡ヶ谷駅からすぐの場所ですが、隠れ家的な立地にあり、こんなお店を知っていたら
「おぬし、できるよの～」と思われるに違いないお店です。杉玉が目印のお店です。
お店のホームページには居酒屋みたいなことが書いてありますが、
品川プリンスホテルや、名店で修行したオーナーシェフが
しっかりこだわりの中華料理を作ってくれます。
このオーナーシェフ。さらにスゴイのは、
利き酒師の上位ランクである”酒匠”の資格を持っていること。
この資格を活かして、日本酒と中華のペアリングコースを作りだされます。
朝〆 新鮮 鶏ワサビ
徳島県産阿波尾鶏を朝〆して作った鳥わさです。
鶏肉の色がとてキレイ。
ここに使っているわさびは、伊豆の筏場地区で栽培されている
高級わさび"真妻"です。高級寿司屋とかで使っているブランドわさび。
その柔らかな味わいはわさびだけで食べてもいいほどです。
この有名なわさびの産地で生まれ育った店主だからの発想だと思いますが
わさびは幼馴染の生産者から仕入れているんだとか。
超贅沢なワサビと朝〆の新鮮な鶏肉を塩でいただくという贅沢。
分かりますかぁ～～～。中華で鶏ワサというはじめ思いましたが
これはシェフとしては出したい美味しさ。是非オーダーしてみてください。
王禄 渓
まずは、この清らかなお酒で軽やかにスタートしました。
まさにキレイな水で育ったわさびとこのお水のみずみずしさがよく合います。
エビと銀杏のゆずの香り炒め
ぷりっぷりとした海老と秋の味覚である銀杏の組み合わせです。
塩味ですが、柚子の香りが奥行を出しています。
醸し人九平次 EAU DU DESIR
この塩味の海老に合わせたのは繊細な味のこのお酒。
海老の甘味と柚子の酸味とよく合いますね。
黒ごまバンバンジー
黒ゴマのバンバンジーとはなかなか楽しい。
色のコントラストもオシャレで美しいですね。
鶏のみずみずしさと繊細なゆで具合と黒ゴマがよく合います。
胡瓜のシャキシャキ感がフレッシュな後味に。
三諸杉菩提酛 純米 無濾過生元酒
「菩提もと造り」で醸した室町時代の復元酒です。「菩提もと造り」とは、
清酒発祥の地として有名な奈良県にある寺「正暦寺（ショウリャクジ）」で
作醸された酒造法。今の酒造りの原点だとされているそうです。
ナッツのような味わいが胡麻と合う～～～。
酒味がかなりくるぅ～～～。こういうお酒は酒マニアにはたまりませんね。
柔らかな口当たりの木製の器でいただきました。
自家製 新生姜ピクルスと トマトの卵炒め
卵とトマトの炒め物とはよくありますが、これはさらに爽やかな味わいが広がる
新ショウガのピクルス入りです。とろっとした甘い卵の味に、トマトの酸味がいい感じ。
儀助 純米吟醸
香りが立つのでちょっと料理と合わせにくかったんですというお酒。
低アルコールで優しい甘味もありました。
トマトやお酢の酸味と合わせ、雄町ならではのふくよかさが卵とよく合いました。
鶏手羽先とかぼちゃのスパイス蒸し
スパイス感が鶏の手羽と南瓜の甘味をさらに引き立てます。
20種類以上の香辛料を使っているのでかなりスパイシーですが
南瓜の甘さでなんだか優しいお味に。
義侠 秦 純米大吟醸
このスパイシーな料理に合わせたのは、このスパイシーな味わいを
落ち着かせてくれるようなマイルドな味わいのお酒でした。
本場四川の麻婆豆腐
『酒廊 而空』で是非食べて欲しいと思ったのがこの麻婆豆腐。
他ではあまりないマイルドですがしっかり香辛料の広がりがある辛さだけに
頼らない麻婆豆腐でした。麻婆豆腐の基本ともいえるニンニク、生姜、ネギを使わず、
葉ニンニクを使っています。優しい絹ごし豆腐、豆板醤と醤油で柔らかな味付けを
されたお肉、そして唐辛子と山椒の刺激。ごはんに合わせるのではなく
これだけで完成してつまみにになる美味しさです。
シェフに美味しさの秘訣を聞いたところ、味の引き算をして余分なものを排除しているとか。
ちょっと和食のような感性で作られていますね。そういうと何となく想像ができるかしら。
みむろ杉 雁木 純米吟醸 無濾過生原酒 （お燗）
生酒をおかんにするという何とも大胆なことをやってのけてくれましたが
これが優しい味の麻婆豆腐とよく合うのです。辛味というより柔らかさが
増すマリアージュを感じました。
当初日本酒と四川料理ってどうよ?と思ったのですが
日本酒の味を知りつくした店主だからこそでき組み合わせ。
素敵なマリアージュを愉しませていただきした。
東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-4 第２定石ビル１F
03-6276-8358
18:00～23:00(L.O.22:00)
月曜定休日