14日の木曜日、わがタイガースはセリーグの優勝を決めてくれました。

その翌々日、甲子園から遠く離れた茨城県に住んでいるわしは全試合で4番を任された大山選手の両親が営んでいる店に妻とランチにでかけました。茨城県出身のタイガースの選手って、たとえば2003年のエース、井川慶投手や、江越とトレードでハムからやってきた「直球破壊王子」渡辺諒選手などがよく知られていますが、今年全試合で4番を任された大山悠輔選手は数字に出てくる成績以上にいろんな意味でファンから愛されているような気がします。

 のれんの片隅に控えめな虎のマーク。ここは茨城県でもかなりディープな農村地帯でして、かつて深キョンが主演した「下妻物語」の舞台になる下妻市に平成の大合併にて吸収された町なんです。すぐそばを流れる鬼怒川を渡れば「筑波サーキット」があります。そんな土地ですが、今日は他県ナンバーの車や、ユニを着込んだタイガースファンの人たちもウエイティングの列に混じっていました。

 

 店に入るとまず目にする祭壇。鉄人金本が監督だった時にタイガースの一員になってくれたのですね。

 

 少し話は飛びますが、わしが生まれた1964年の秋にも阪神タイガースは優勝しております。わしは10月生まれなので、優勝が決定した9月30日は生まれる直前ですが、その瞬間、わが愚父は会社をさぼって甲子園に行き、優勝が決まった瞬間にグラウンドへなだれ込んで、勝利投手のバッキーと握手をした写真が新聞の号外を飾り、翌朝社長に大目玉を喰らったと語っておりました。
 上は次男がラインにて送ってくれたスクショですが、「この中に俺のじいちゃん、写っているのかな」なんて言ってきておりました。
 

 話は蕎麦に戻りますが、妻が頼んだのは「とろろせいろ」。このシンプルさ、いいよね。

 

 それに対し、過去三度は丼物とのセットで頼んできたわしは「大根せいろ大盛」をオーダーしました。最初の写真にて20日まで大盛・特盛無料と書かれておりました。これも優勝記念セールです。お言葉に甘んじました。
 で、ここの「おろしそば」とは、おそらく多くの人が思い浮かべた大根をすりおろしたいわゆる普通の「大根おろし」が添えられているもの、ではなく、そばをよく見てください。
 

 大根おろしではなく、麺状に細切りした大根を蕎麦と一緒に味わうものです。この形状、実は初めて出会ったのは茨城に来てからで、今では筑西市の一部になった「あけの元気館」でした。筑波山の西側は、田んぼだけではなく麦畑やソバ畑も広がっており、おいしい大地なのですよ。今日のお蕎麦、今までで一番おいしく味わえました。優勝の味は格別です。

 

 さて、会計を済ませたところ「ファンの方ですか」と聞かれ「はい」と答えたら、もらえました。欲しかったんや、これ。しかも優勝記念やで。大山君はタイガースに欠かせない存在やっていうのは、みんな思っているはずです。

 まだ上はある。アレはできても、まだまだ通過点やで。わしも精一杯応援するから、がんばっとくれ。