昨日は「建国記念の日」だった。ひと月ぶりに帰省した次男が「紀元節」にふさわしいところへ行きたいというので、鹿島、香取の両神宮を参拝した。二柱とも天孫降臨以来、国づくりのために貢献され、さらに荒ぶる東国を平定するために関東に鎮座されている。日本人なら説明不要の常識であってほしいのですが、そんな話を持ち出すと「詳しいんですね、歴史に」的な教養の目で見られるのはなんだか寂しい気がします。
この日は天気も良く、両神宮ともそこそこの人出で、鹿島神宮では駐車場が満車だったし(奥のみそぎ場の横に無料の駐車場があった。それとは知らず、300円の参拝者用のパーキングに入れたのは残念)、香取神宮の方は拝殿前に行列が連なっていた。
でも、この欄にアップした画像は神社そのものとは直接関係はない。
上は特攻機「桜花」。コンビナートの一角の公園の隅に残された大戦中の掩体壕の中に置かれた複製のもの。この辺りがかつては海軍航空隊の飛行場があった昔をしのばせてくれる。
米軍からBAKA-BOMB バカボン(天才バカボンという漫画のタイトルがここから来ているかは不明だけれども、こういう風に呼ばれたことを知った時にはショックでした。
確かに「決死隊」ではなく「必死隊」とも言われ、映画「サクラ花」の中の台詞に「咲いて散るのではない、散ってから咲くのだ」と語られたその作戦を後世の平和な人間がバカ呼ばわりするのはあんまりではないかと思ってしまう。
自分の命と引き換え手でも国を守ろうとされた先人たちにあまりにも失礼ではないか、と感じるのですが。たしかに酷い計画、作戦だったかもしれないけれども。
下の写真は安倍晋三首相の揮ごうによるものでしょうか?香取神宮の本殿裏に建てられた石碑に刻まれた文字です。心ない批判者が「右翼」だの「軍国主義」だのと勝手なレッテル貼りを行いたがるのは、彼らが本当の意味も知ろうとせずに「大和魂」や「八紘一宇」といった言葉の上っ面を攻撃する卑屈な精神に負けずに清々しさを感じ取ってもらいたいものです。神社が森に囲まれているのはそういう意味も含まれているのではないか、と思います。
平和な時代しか知らずに半世紀を生きてしまったのは幸運でもあり、先人のご苦労を思うと申し訳なさもありますが、言えることはゆるぎない国の根幹を大切にする心を伝えていくことではないのでしょうか?徳川泰平の200年を経ても武士道はすたれなかったように。
この国の在り方を考えるのには神社散策はまたとない機会だと思います。