東京都港区六本木5丁目に立地し、六本木が流行の最先端であった1980年代のランドマーク的存在であった商業ビル。


(写真はウィキペディアより)

大沢作品で直接の舞台になったことはありませんが、『新宿鮫』シリーズ(1990年〜)の“風鈴会館”のように、主人公が六本木を闊歩したり、尾行や追跡を行う際に名前がよく登場していました。


正式名称は六本木共同ビル。

1973年に竣工。地上13階 地下3階建て。

ホテルやマンションのような、多数の窓が並んだ外観が特徴的。

ビルの壁面には大きく「Roi」(ロア=フランス語で王様の意味)の文字があしらわれています。



地下鉄日比谷線/大江戸線の六本木駅から外苑東通りを東京タワー方面に向かった通り沿い、ドン・キホーテ六本木店の向かいに有り、『ザ・ジョーカー』シリーズ(2002年〜)のジョーカーがオフィス代わりにしていた飯倉片町のバーとは、徒歩数分の距離にあります。


また、ビルの横が麻布十番へと下る鳥居坂の起点になっています。


(写真はウィキペディアより)

1980年代後半の六本木ディスコブームの中心的存在でしたが、ブームの終焉や六本木ヒルズのオープンなどで話題に昇ることも少なくなりました。

2016年には一階部分に居酒屋・焼き肉店・寿司屋など約20店による“六本木横丁”をオープンさせますが、2018年に東京都から「震度6強〜7の地震で倒壊する危険のある建物」の1つとして公表されたことから、取り壊しが決定しました。

(近年のロアビル。グーグルストリートビューより)

現在はほとんどのテナントが移転し、1階部分は覆われた状態になっていて、残るテナント全ての撤退を待って取り壊す予定になっているようです。

ロアビルのある六本木5丁目は、“第2の六本木ヒルズ”として森ビルが計画中の「六本木5丁目プロジェクト」の予定地に含まれており、2030年の竣工が予定されています。