『闇先案内人』(2001年)の主人公・葛原や、『ライアー』(2014年)の新宿署の刑事・駒形が使用。


(S&W M49  ボディガード。写真はウィキペディアより)

アメリカ、スミスアンドウェッソン(以下、S&W)社製。.38スペシャル弾を使用し、装弾数は5発。

ベースとなった銃は、1950年に発表されたS&W “チーフスペシャル”(1957年に“M36”に名称変更)

(S&W M36)

S&W社の現行モデル中、もっとも小型のJフレームサイズのこのモデルは、携帯性に優れながら.38スペシャル弾を使用できることから、バックアップ用や護身用として人気を博しました。

日本の警察官が使用している「ニューナンブM60」は、このM36を手本にして作られたといわれ、最新モデルである「SAKURA」は、M36の最新バージョンである「M360」をベースにしています。


1959年、S&W社はバリエーションモデルの“ボディガード”(M49)を発表。
この銃の特徴は、フレームの後端部分がハンマーを左右から挟み込むように延長されていることで、衣類のポケットなどに入れて携帯し、抜き撃ちする際にハンマーが服地にひっかかりにくくなっています。また、リアサイトも突起を減らすために固定式の小型なものになっています。

作動方式はシングル&ダブルアクション。
フレームの上部分からハンマーの指かけ部分がほんの少し出ているので、シングルアクションで撃つことも可能ですが…

それならM49をチョイスする必要はないですよね。


このM49、テレビドラマ『あぶない刑事』で、舘ひろしさん演じる鷹山刑事がバックアップガンとして使用していたことから、日本でも人気のあるモデル。


写真は『あぶない刑事』のワンシーン。
鷹山は二丁拳銃という設定で、ベルトに付けたヒップホルスターにM49のグリップ部が見えています。


このシーンでは、相棒の大下刑事(柴田恭兵さん)にM49を貸しています。

鷹山刑事のメインウェポンは、シリーズ途中にリボルバーからオートマチックに変更されましたが、M49は舘さんのお気に入りらしく、全シリーズを通して使用されています。
(S&W M638)

“ボディガード”シリーズは、他に
M38(アルミニウム合金製の軽量タイプで、M49より先に発表されたモデル)
M638(アルミニウム合金フレームにスチールシリンダーを組み合わせたモデル)
M649(.357マグナム弾使用モデル)
などがあります。